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2022.10.27

真の働き方改革で登録者数300万人突破! 弱冠25歳の社長率いる「タイミー」とは?

思い立った時にすぐに働け、すぐお金がもらえるスキマバイトアプリ、「タイミー」。大学在学中に起業し、このサービスをスタートさせた小川嶺さんが、働き手の“働きたい時間”と事業者の”働いてほしい時間“とのマッチングで目指すものとは。連載「起業家の星」とは……

タイミー代表取締役 小川嶺さん

“働きたい時間”と“働いてほしい時間” をマッチング

友達にドタキャンされた橋本環奈さんが、「急に暇になったこの時間、どうするんだよ!」と叫んだ後で、「あっ、バイトしよう!」とつぶやく。このCMで一気に知名度を上げ、マスコミでも大きな話題となった「タイミー」。働き⼿は、アプリをダウンロードして登録し、自分の都合に合わせて働きたい仕事を選ぶだけで、履歴書・⾯接なしですぐに働け、事業主は、働いてほしい日時や求めるスキルを設定するだけで、条件に適った働き⼿が紹介される。双方の”働きたい時間“と”働いてほしい時間“を自動的にマッチングする、スキマバイトサービスだ。

2018年8月のサービス開始以来、利用者数(働き手)は順調に伸び、'22年8月現在、累計300万人を突破。登録事業者・事業所数も急拡大しており、現在は、約30,000事業者、約80,000事業所がタイミーを活用している。事業所数は、'19年度と比べて約10倍、事業拡大に伴い、今は毎月というから、破竹の勢いと言えよう。このタイミーを起業し、率いるのが、現在25歳の小川嶺さんだ。
 
「サービスを開始した当初は、働き手の8割が学生やパート・アルバイトの方々で、年齢層も20代、30代中心でした。けれど、新型コロナの流行による可処分時間の増加や給与削減、値上げラッシュ、リモートワークの定着や副業解禁などの影響なのか、現在は、会社員の利用が約40%と、最も高くなっています。年齢層も、20代から40代を中心に、50代、60代の方々まで、幅広くご利用いただいています」

タイミー代表取締役 小川嶺さん

Ryo Ogawa
1997年4月13日生まれ。高校生の時に起業に関心を持ち、リクルート/サイバーエージェントでのインターンを経験。2017年8月にアパレル関連事業のRecolleを立ち上げるも1年で事業転換を決意。'18年8月10日よりスキマバイトアプリ「タイミー」のサービスを開始。「一人ひとりの時間を豊かに」というビジョンのもと、様々な業種・職種で手軽に働くことができるプラットフォームを目指す。

新型コロナの流行まで見通したわけではないだろうが、時代を先読みした発想が、急成長の要因であることは間違いない。もっとも小川さんは、「当時自分が欲しいと思ったサービスを事業化しただけです」と、さらりと答える。

小川さんが、タイミーの事業に着手したのは2018年3月、大学2年生の時だった。

「当時いろいろアルバイトをしていましたが、疑問に感じることが多くて。繁忙期にシフトに入れないと採用されないとか、バイト代が入るまでに時間がかかるとか。労働力不足が叫ばれているのに、採用側の都合が優先されがちで、働き手は、“強制的に働かされている感覚”になってしまう。本質がずれていると感じたのが、タイミーを立ち上げるきっかけになりました。いわば、僕というユーザーの目線で、あったらいいと思うものを取り入れていったのが、このサービスなんです」

バイトをするなら、こんなスタイルが理想。そんなユーザー目線で、サービスを考案し、形にしてきたという小川さん。そうして生まれたのが、バイト先に履歴書を提出し、面接を経て採用というプロセスを省き、自分が働きたい日程と業種と募集先のニーズがマッチすれば即働けるという手軽さ、勤務後すぐにバイト代が受け取れるという利便性、そして、働きやすい職場かどうかをレビューでチェックできるといった、タイミーのシステムだ。

「レビューは、ワーカーさん(働き手)が、自分が働いたところの感想や評価をする機能。他のワーカーさんが仕事を選ぶ際の参考になりますし、事業者側は、それを職場環境の改善やブラッシュアップにつなげられます。これも、僕自身が日雇いのバイトをした時に、『あったらいいな』と思ったサービスなんですよ」

事業者にも、働き手を評価するレビュー投稿機能を設定。働き手は、働きぶりやスキルを評価されることでモチベーションが上がることに加え、事業主から「認定ワーカー」として登録されれば、時給がアップしたり、仕事のリクエストメッセージが届いたりする場合もある。なかには、その職場に評価され、認定ワーカーから正社員に登用された人や、その職場が気に入って、正式にアルバイトとして契約した人もいるという。タイミーは、時間をお金に換えるだけでなく、新たな道を拓いてくれるツールでもあるようだ。

「飲食店の開業を目指していた女性が、タイミーを通じていろいろな店舗や業務のバイトをして経験を積み、念願の独立を果たした事例もありますし、夢に挑戦し続けるために、収入確保の手段としてタイミーを選ぶ方も少なくありません。

いろいろな場所で働くことは、経験や人脈を広げるだけでなく、自分の向き不向きに気づいたり、新しい世界を知るきっかけにもなると思います。そしてそれは、その人の可能性を広げてくれるはず。『働く』を通じて人生の可能性を広げるインフラをつくる。これが、タイミーが掲げるミッションです」

タイミー代表取締役 小川嶺さん

本社内にある各ミーティングルームの扉には、「Gas」や「Internet」といった“インフラ”にちなんだ名称が記されている。「タイミーが、『働く』のインフラになり、夢を追いかける人の成功を支援できればと願っています」(小川さん)

もっとも、タイミーを立ち上げた際は、ここまで成功するという確信はなかったという。

「自分自身が欲しいと思えるサービスを、小さなスケールからスタートさせ、それを続けていった先が“今”だと思っています。ただ、このサービスは、きっと日本が抱える社会課題の解決につながる、社会から求められるものだと信じてはいました。新型コロナウィルス感染症が広まった当初は、売上がかなり落ち込みましたが、それでも、その信念はぶれなかった。だから、ここまでやってこられたと自負しています」

社会課題の解決。それは、小川さんが起業家を志した時から抱いていた信念だ。後編では、若き起業家・小川嶺が生まれるまでの軌跡を紐解いていこう。

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小川嶺さんの素顔が垣間見える一問一答!

Q 移動時間や隙間時間は何をしますか?
SNSか日経新聞で情報収集

Q 好きな映画は何ですか?
『トップガン』

Q 1日で一番好きな時間帯はいつですか?
社員とご飯を食べている時間

Q 1日の終わりにすることは?
明日のタスクをカレンダーを見て考えて整理する

Q 1週間休みがあったら何をしたいですか?
自然を見ながらぼーっとして日本の課題の解決策を考え、情報を集める

Q 自己投資するなら何をしたいですか?
英語の勉強

Q 最近行った場所で素敵だったところは?
新潟の自然が見えるカフェ

Q 睡眠時間はどのくらい?
6時間(休日は8時間)

Q 仕事以外で挑戦してみたいことは?
脚本家

Q 旅行に行く際の必需品は?
パソコン

Q もう一度訪れたい場所はどこ?
宮城県の慈眼寺

Q 私こう見えて○○なんです
辛いと思うことが少ない人

Q 今ハマっていることは?
ゴルフ

Q 両親の教育方針で感謝していることは?
なんでもやりたいことをやらせてくれて、ダメなものはしっかりと叱ってくれたこと

Q 精神的に強くなるために意識していることは?
踏み込みすぎない

Q 苦手なことは?
細かい数字をみてロジックを作ること

Q 得意なことは?
夢を語り会社の未来を膨らませること

Q 連絡方法は電話? LINE? メール?
LINE

Q 座右の銘は?
人生の時間は有限である

Q 仕事で成し遂げたいことは?
日本の社会課題の根本解決

Q 今まで出会った人の中で、こんな仕事人になりたい!と思った人は?
サイバー藤田さん。いつも達観して物事をみて視野が広く一歩先を打てる

Q リモートとリアルの打ち合わせをどう使い分けてる?
会ったことがない人はなるべく対面で

Q 人生のターニングポイントは? その理由は?
祖父が亡くなった時。いつか小川家を復活させたいなら今からやろうと思えた

Q アイデアが湧く瞬間は?
世の中をぼーっと眺めている時

Q 結婚相手に求めることは?
志があり目が綺麗な人

Q 今の生きがいとは?
タイミーを大きな会社にして社会課題を解決できる力をつけること

Q 喜怒哀楽は激しい方?
喜びはあるけど怒ったりは基本しない

Q 今の仕事を辞めたいと思ったことはある?
ある。自分の想像以上に会社が成長して、自分よりも最適なCEOがいるのではないかと思った時

Q 10年後は何をしていると思う?
日本の少子化を解決する膨大なチャレンジをしている

Q 夢を叶えるために大切なことは?
夢を色んな人に話し続けること

Q あなたにとって仕事とは?
自分が世の中に恩返しするチャンス

過去連載記事

■連載「起業家の星」とは……
志を高く持ち、夢を語り、世界に一石を投じるのは、いつの時代も若手の起業家たちだ。本連載では、未来を形づくるその仕事に迫り、明るい社会を期待せずにはいられない起業家の想いに光を当てる。

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TEXT=村上早苗

PHOTOGRAPH=古谷利幸

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