BookLive代表取締役社長 淡野 正が、三省堂書店代表取締役社長亀井崇雄のエピソードを紹介!【三省堂書店代表取締役社長 亀井崇雄が語る、淡野 正はこちら】 連載「相師相愛」とは……
淡野 正が語る、三省堂書店代表取締役社長 亀井崇雄
2011年、できて間もない新会社が、100年を超える歴史を持つ大書店に協業をお願いしにいくことになりました。窓口は当時、専務だった亀井さん。まだお会いしたことはなく、緊張して約束場所の本店7階に向かったら、エレベーターホールにお迎えの方が見えていたんです。
若い担当者かな、と思って応接室に入ると、なんとその方が専務の亀井さんでした。自らお迎えにきてくださって、本当に驚きました。しかも、しっかり話を受け止めてもらえて。
当時、専用端末と電子書籍を三省堂書店で販売してもらったんですが、端末を全従業員に配布してくださり、たくさんの意見やアイデアをいただくなど、大きな力を頂戴しました。後に販売は30書店以上に広がりますが、「三省堂書店さんがやるなら」という空気が強かった。
電子書籍はコミックでは広がってきましたが、活字ではまだまだこれから。三省堂書店は新しい本店づくりにも挑まれます。新たなコンテンツ市場づくりにぜひ今後もご一緒したいです。
会食をしたときには、仕事以外の話もたくさんしました。登山をされている、というのは少し驚きでしたね。ただ、登られている山がちょっとしたところではなく本格的で。これは誘われたりしたら自分にはちょっと難しいかもしれないぞ、と山の話題はあまり触れないようにしていました(笑)。
協業の当初は、なかなか仕事がスケジュール通りにいかず、納期でご迷惑をおかけしたりすることも多かったんです。納期遅れは、厳しい声をもらってもしょうがないこと。でも、叱られるどころか、むしろ励ましてもらいました。誠実なご対応は、今も忘れられないです。
Tadashi Awano
1965年神奈川県生まれ。東京理科大学を卒業後、凸版印刷入社。Eビジネス推進本部ビットウェイ本部を経て2005年、分社化に伴い取締役就任。’11年より現職。
Takao Kamei
1975年東京都生まれ。明治学院大学卒業後、システムエンジニアを経て、2005年に三省堂書店入社。’10年、専務取締役として新規事業を担当。’20年より現職。
■連載「相師相愛」とは……
師匠か、恩師か、目を掛ける若手か、はたまた一生のライバルか。相思相愛ならぬ「相師相愛」ともいえるふたりの姿を紹介する。