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2022.09.16

【西野亮廣】今後、NFTは「ハイブランド(ハイブランド商品)」のように定着する!?

毎度お騒がせしております。キングコング西野です。今回の記事は、毎朝voicyという音声メディアで配信している「#西野さんの朝礼」でお話したことから、編集して紹介させていただきます。(※今回の記事を音声で楽しみたい方はコチラ

【連載「革命のファンファーレ2~現代の労働と報酬」】

第60回 NFTを「稼げる/稼げない」で議論し、「稼げない=オワコン」と結論づけるのは、あまりにも勿体無い

西野亮廣

少しだけ見えてきたNFTの輪郭

NFT(主にSNSのアイコン画像のNFT)に本格参入してから1週間が経ちました。(2022年9月5日現在)
1日1体ずつオークション形式で出して(日曜日はお休み)、計6体。
6体の合計価格は19ETH(イーサ)となりました。
日本円にすると、約420万円です。
0.01ETH(約2200円)で出している「SHINZO(心臓)」のNFT(数量無制限)は、この1週間で2500個ほど売れて、日本円にすると550万円ぐらい。

売上はすべてDAOコミュニティ「チムニータウンDAO」で使っています。
ちなみに、『ニウエ』という人口1800人ぐらいの国(世界一海が綺麗な国)に、そこそこ高い焼却炉をプレゼントしたのですが(※ゴミ焼却施設が無いと海が汚れるのよ)、ニウエの焼却施設の設備投資とかにまわすのもアリかも。
#たとえばね
「ゴミを売って、海を綺麗にする」という物語は素敵です。
せっかく、『CHIMNEY TOWN』だし、せっかく『Poubelle』なので、そういった「物語に絡めた使い方」がイケていると思います。
この「売上の使い方」の話は、あとで出てくるので、ちょっとだけ覚えておいてください。

さて。
NFTのデパート(OpenSea)の取引量が今年5月に比べて99%減という状況で、数多のNFTプレイヤー達が目眩でクラクラしているタイミングで、僕らは参戦を決めました。

その真意は、Voicyでもお話ししましたが…
NFTを「稼げる/稼げない」で議論し、「稼げない=オワコン」と結論づけるのは、あまりにも勿体無いと僕は思っています。
正しくは「投資対象になることもある」というところで、NFTの面白さ(可能性)は、それだけではありません。

たとえば、『鍵』とか『チケット』の受け渡しって面倒臭いじゃないですか?
わざわざ待ち合わせをしたり、あるいは郵送しなくちゃいけない。
NFTはそれをオンラインでやれるようにしたわけで、「値が落ちたから無価値だよね」は、投資家の一つの言い分でしかありません。

たとえばね…
今、兵庫県川西市に造っている『見上げる家(西野邸)』は「レンタルスタジオ」としても貸し出そうと思っているのですが、当然、「鍵の受け渡し」の問題があります。
今のところは『Akerun』というスマートロックのシステムを使おうかと思っているのですが、それこそ「鍵そのもの」をNFTで売り出せば、決済はそこでできちゃうし、買った人は「(その日の)鍵の転売」もできる。

このNFTには「投資価値」はあまり無いと思うのですが、決済手段や受け渡し手段として、単純に「便利」なわけで、そこに価値はあります。

なので、投資家でもないのに、NFTを「稼げる/稼げない」だけで見ている人って、ものすごくアホなんです。
#言葉を慎め
NFTは、あくまでツール(手段)であって、「お金」と同じで、そこに、「綺麗」も「汚い」もないし、良し悪しもない。
NFTという選択肢は「知らないよりは、知っていた方が、自分達の生活が豊かになるよね」というぐらい。

「投資対象」ではなく、「投資対象にもなりうる」のがハイブランド

さて。
NFT(主にSNSのアイコン画像NFT)は、これからどこに向かうのでしょうか?
生き残るとするのであれば、どんな生き残り方をするのでしょうか?

これは、まだまだ僕の仮説にすぎませんが、NFTは「ハイブランド(ハイブランド商品)」のように定着すると見ています。
ハイブランド商品って、あまり値が下がらないので(買った時と近い値段で売れるので)、実際、安いんですね。
下手すりゃ、買った時よりも高くなることもある。
クリスマス翌日のメルカリを見ると、ハイブランドのバッグとかがズラリと並んでいます。
パパ活に励んでいる女の子がパパからプレザントしてもらった商品を横流ししているわけですね。
#悲しい

ハイブランドの商品は「転売価値(リセールバリュー)」が高いので、そういう使われ方もしますが、しかし、ハイブランドのユーザーは「転売目的じゃない人」がほとんどです。
「転売することもできるけど、持っておきたい」という。
NFTが目指さなきゃいけないのは、そこで、2022年上半期に見られたNFTブームは、「安いうちに買って、高く売る」という転売目的のそれです。
そこを追っちゃいけない。
学ぶべきはハイブランドの立ち振舞いで、彼らがいかにしてハイブランドになりえたのか?
ここを徹底的に追及する(真似ぶ)必要があります。

そこには、
『流通量』のコントロールもあるでしょう。
「イベントの打ち出し方」もあるでしょう。
このあたりは『VIP戦略』の時にメチャクチャ勉強したのですが、彼らは、たとえ売れたとしても、ブランド価値が下がるようであれば、売りません。
#ここ大事

あとは、ここ最近のサロンでも書いてますが、意外と「人」です。
僕は基本天才ぶりたいヤツなので、ヨレヨレのTシャツなんかを好んで着るのですが、ときどきハイブランドの服も買います。
すると、季節ごとにブランドさんから連絡があるんですね。
それも営業営業していない距離感の。
あと、お手紙をいただくこともある。
「人」でガッツリと掴みにいっていて、それこそがプライスレスで、ここがハイブランドをハイブランドたらしめるラストパンチだったりします。
「たくさん売れたー! やったー!」
「完売したー! やったー!」
じゃないんです。

この動画がメチャクチャ勉強になります。

NFTは「投資対象」になりうるけれども、「投資対象」として売っているうちは、ハイブランドのようなポジションには行けない。
冒頭で、「DAOのお金の使い方」のお話をさせていただきました。
「ハイブランドが売上をどう使っているか?」が、チムニータウンDAOの直近の勉強テーマなのかもしれません。
僕も、まだまだ分からないことだらけ。
面白くなってきました。
現場からは以上です。

 

お知らせ! キングコング西野亮廣がデザイン監修を手がけたゴミNFTコレクション『Poubelle』をOpen Seaで販売中

DAOコミュニティ「CHIMNEY TOWN DAO」より、週に1体ずつ描きおろしの1点物のゴミのNFTコレクション「Poubelle」を、オークション形式で販売しています。
『Poubelle』(フランス語で「ゴミ箱」の意)は、そのへんに落ちてるゴミをモンスター化してみたNFTコレクションです。

NFTコレクション「Poubelle」

 

お知らせ! プペル歌舞伎の写真(額装済み&保証書付き)の新作『父と息子』(限定20点)が出ました

追加生産はしない作品なので、興味がある方は是非。
【限定20枚】プペル歌舞伎『親子』

新作『父と息子』

 

お知らせ!『西野亮廣講演会』の開催決定!

『西野亮廣講演会』のお知らせです。
下記の都道府県で開催が決まっています。
10月8日(土)に徳島、
11月3日(木)に愛知、
12月23日(金)に愛媛で、それぞれ『西野亮廣講演会』がございます。
私、西野亮廣がマイク一本で1時間半ほど喋る変なイベントです。
チケットをお求めの方は、『西野亮廣全国講演会』で検索してみてください。
サロンメンバーさんが作ってくださったイイ感じのホームページに飛びますので、そちらから。
会場によっては、まだ、チケットを発売してなかったりしますが、そのへんはご容赦ください。
講演会開催情報

よろしくお願いします。

 

西野亮廣氏ポートレイト

西野亮廣/Akihiro Nishino
1980年生まれ。芸人・絵本作家。モノクロのペン1本で描いた絵本に『Dr.インクの星空キネマ』『ジップ&キャンディ ロボットたちのクリスマス』『オルゴールワールド』。完全分業制によるオールカラーの絵本に『えんとつ町のプペル』『ほんやのポンチョ』『チックタック~約束の時計台~』。小説に『グッド・コマーシャル』。ビジネス書に『魔法のコンパス』『革命のファンファーレ』『新世界』。共著として『バカとつき合うな』。製作総指揮を務めた「映画 えんとつ町のプペル」は、映画デビュー作にして動員196万人、興行収入27億円突破、第44回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞受賞という異例の快挙を果たす。そのほか「アヌシー国際アニメーション映画祭2021」の長編映画コンペティション部門にノミネート、ロッテルダム国際映画祭クロージング作品として上映決定、第24回上海国際映画祭インターナショナル・パノラマ部門へ正式招待されるなど、海外でも注目を集めている。また「えんとつ町のプペル」は、ミュージカルや歌舞伎にもなっている。

●国内最大となる、約4万人の会員数を誇る有料会員制コミュニティー(オンラインサロン)「西野亮廣エンタメ研究所」はこちら
●70万部の絵本『えんとつ町のプペル』のご購入はこちら
●最新絵本『みにくいマルコ~えんとつ町に咲いた花~』のご購入はこちら

過去連載記事

TEXT=西野亮廣

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