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2024.10.11

日本初上陸! エリアで唯一天然温泉を備えた「バンヤンツリー・東山 京都」

近年、ホテルの開業ラッシュが続く京都でもっとも注目されているホテルのひとつ「バンヤンツリー・東山 京都」。2024年8月に開業し、多忙なビジネスパーソンや高感度な旅人に癒やしの宿として早くも評判と聞き、実際に宿泊してみた。

バンヤンツリー・東山 京都

日本の伝統を新しい形で取り入れた客室

2024年8月20日に開業した「バンヤンツリー・東山 京都」は、外資系ホテルの開業ラッシュが続く京都でもっとも注目を浴びるホテルのひとつ。

「バンヤンツリー・グループの旗艦ブランドが遂に日本初上陸」したということと、「祇園・東山エリアで唯一天然温泉を備えたホテル」「京都で唯一能舞台を持つホテル」という注目要素が重なり、世間の興味を引いているホテルだ。

バンヤンツリー・グループは、プーケットの5つ星ホテル「バンヤンツリー」をはじめ、世界20ヵ国以上で70軒超のホテル&リゾート、60軒超のスパ、14のブランド・レジデンスを展開しているホスピタリティグループである。

ホテルが位置するのは、清水寺と高台寺のほぼ中間の高台。タクシーで高台寺の南側の坂道を上り切ると、山の気配に包まれたエリアにホテルの石垣が現れる。

冠木門(かぶきもん)をくぐると目に入るのは、角材を整然と組み上げたファサードの「大庇(おおひさし)」。独特の木組みは、わかる人には一目でわかる隈研吾建築の特徴だ。

バンヤンツリー・東山 京都/
隈研吾氏のデザインによる「大庇(おおひさし)」が印象的なエントランス。

東山の豊かな自然とシームレスに調和した建築美は、ホテルに着いて最初に気づく「バンヤンツリー・東山 京都」の魅力。畳や天然木、ヒバ材の浴槽といった日本的な要素を取り入れた客室のデザインを手がけたのは、インテリアデザイナーの故・橋本夕紀夫氏だ。

なぐり加工の凹凸が美しい板に金箔を貼ってベッドのヘッドボードとし、照明を落とすと金箔が鈍く光るようにするなど、日本の伝統を新しい形で取り入れた客室は全室48㎡以上。室内は仕切りが少なく開放的で、掘りごたつのテーブルや、ゆったりしたデイベッド、一般的なサイズよりも大きな浴槽が備えられているのが特徴だ。

そもそも浴槽と居室の間を仕切っていないタイプの部屋もあり、随所にバンヤンツリーらしいリゾート感が溢れている。

金箔の輝きがラグジュアリーなヘッドボードには日本伝統のなぐり加工が施されている。

温泉旅館の魅力を昇華させたリゾート

海外の「バンヤンツリー」はプライベートプールを備えたヴィラを強みとする施設が多いが、敷地内に源泉を有するこのホテルの顔はプールではなく天然温泉。ホテルのコンセプトはずばり、「温泉旅館」だ。

客室は52室のうち8室がプライベート温泉付き。ヒバ材の浴槽の縁には、酒粕や柚子、ほうじ茶、緑茶などを麻袋に包んだ4種の入浴剤と、ヒノキの入浴木が用意されている。

館内には男女別の温泉大浴場もあり、どちらも露天風呂付き。源泉は鬱蒼(うっそう)とした竹林の中にあり、散歩がてら見に行くこともできる。

3階のレストラン「りょうぜん」の食事は、「温泉旅館」らしい季節感のある和食。

「常にその土地の文化や食を大切にする」というバンヤンツリーの方針に基づき、会席コースには地元の食材や、白味噌や黒七味といった京都産の調味料がふんだんに使われている。

なかには日本の伝統的な会席料理にインスパイアされた一皿もあり、京都の食文化をリラックスした雰囲気で体験できるのが特徴だ。料理長が京都の軟水に合う昆布を求めてたどり着いたという 5 年熟成の利尻昆布と鰹節、鮪節を合わせた出汁は、深いうま味が持ち味。

レストランの窓の外には京都で唯一の能舞台があり、夕食時は舞台下の水盤をランタンが照らす幽玄な景色を眺められる。朝食は、テラス席で能舞台の後ろから登る朝日を浴びながら楽しむこともできる。

隈研吾氏が手がけた屋根も壁もない能舞台は、ルーバー状の柱や垂木をとおして竹林や空が抜けて見える造り。山や空と一体化した能舞台を眺めるうちに雑念が消えて無に近づく感覚は、ビーチリゾートでインフィニティプールを眺めている時の感覚と似ている。

バンヤンツリー・東山 京都の能舞台
東山の自然に溶け込む能舞台。京都のホテルのなかで能舞台を持つのはここだけ。

独自のセラピー技術に日本の伝統的な癒やしを融合したスパ

プーケットやモルディブなど、アジアや太平洋のリゾート地に高級ホテルを展開するバンヤン・グループは、リラクゼーションとウェルネスに力を入れている高級ホテルグループ。

心、身体、魂を回復させるための「五感の聖域(サンクチュアリ)」を提供することを信条としており、1994年に開業した「バンヤンツリー・プーケット」はアジアの高級スパリゾートの先駆けとして知られる。

現在、世界約60ヵ所で展開されている「バンヤンツリー・スパ」は、タイの伝統療法と東洋医学の観点をミックスしたアプローチが特徴。セラピストたちは全員プーケットにある「バンヤンツリー・スパ・アカデミー」のトレーナーから直々に訓練を受けた精鋭揃いだ。

「バンヤンツリー・東山 京都」のスパで楽しめるのは、バンヤンツリー独自のセラピー技術に日本の伝統的な癒やしを融合させた施術。親指と手のひらで深く圧力をかけて筋肉の緊張を和らげる「バリニーズ」と、肘を使った強力なストロークで筋肉をほぐす「ディープティシュー」が2大人気メニューとなっている。

温泉やスチームサウナを備えた贅沢なトリートメントルームで得られる深いリラクゼーション体験は、「バンヤンツリー・東山 京都」ならではの贅沢だ。日本の建築様式を巧みに取り入れつつ東山の自然と融合した隠れ家リゾートで、心身ともにリラックスする時間を楽しんでみては。

バンヤンツリー・東山 京都/スパ
熟練したセラピストの施術が受けられるスパ。

◼️バンヤンツリー・東山 京都
住所:京都市東山区清閑寺霊山町7番
客室数:52室(6タイプ、温泉付き客室8室)
アクセス:京阪本線祇園四条駅からタクシーで10分、JR京都駅からタクシーで15分
予約問い合わせ先: Reservations-Kyoto@banyantree.com

TEXT=小松めぐみ

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