革新的なウェルネス施設を有する最新ラグジュアリーホテルや、心身の調和を図るリトリート施設をまとめて紹介! ※2024年5月号掲載記事を再編。
1.最先端ウェルネス&スパが揃う、自然派ラグジュアリーホテル「シックスセンシズ 京都」開業
多忙なゲストを迎えるホテルには、ラグジュアリーさに加え、心身を癒やし整えるサービスが求められる。例えばスパなどの温浴施設、ヨガや禅といったヒーリングアクティビティ。滞在することで身体を癒やし心を潤すステイケーションの場が、現代人には必要だ。
2024年4月、京都・東山に開業した「シックスセンシズ 京都」は、ウェルネスやサステナビリティを体感できる自然派のラグジュアリーホテル。
なかでも力を入れているのが、最先端科学と伝統を融合させ、オリジナリティあるメニューを実現した「シックスセンシズ スパ 京都」だ。温もりを大切にする伝統療法と最先端技術の両方を駆使したセラピーで、ゲストの心身の回復を促すという。
2.「世界のホテル・トップ 25」選出のラグジュアリーホテルが日本初上陸。「バンヤンツリー・東山 京都」
「世界のホテルブランド・トップ 25」にも選出されたバンヤンツリーが、日本初上陸の地に選んだのは、京都・東山。清水寺や高台寺からも近い、市内を一望できる高台だ。
天然温泉の源泉を有し、館内には温泉つきの客室や温泉を活用した世界的なスパブランド「バンヤンツリー・スパ」も設けられ、ウェルネスな滞在が期待できる。
建築デザインの監修を手がけるのは、世界的な建築家・隈研吾氏。ホテルの敷地内には能舞台の建設も予定されている。
3.深緑に浮かぶ“禅デッキ”で心身をリトリート、淡路島「禅坊 靖寧」
淡路島の深緑のなかに突如現れた、全長100mの宙に浮いたウッドデッキ。ここはパソナグループが2022年の春に開業した禅リトリート 「禅坊 靖寧」だ。印象的な建築は、日本が世界に誇る建築家・坂茂(ばんしげる)氏の手によるもの。360度に広がる景色と静寂のなかで、まるで宙に浮遊するかのように、禅や瞑想を体験できる。
基本の宿泊プラン「ZEN STAY」には、坐禅・瞑想・ヨガなどを行うプログラムが含まれ、宿泊ゲストはそのすべてに参加が可能。朝は6時30分に起床し、館内の掃除を行う「朝のおつとめ」があるなど、宿坊ライクなスタイルが特徴的だ。
提供される料理は発酵醸造料理人である伏木暢顕(のぶあき)シェフ監修によるもの。油や乳製品、小麦粉、動物性食品をいっさい使わずにつくられる禅坊料理で身体の中からデトックスがかなう。
4.現役和尚による禅プログラムを体験できる、山梨の宿坊「ZEN&BED 望月庵」
武田信玄の菩提寺であった乾徳山恵林寺(けんとくさんえりんじ)。かつての庫裡(くり[寺の台所])が宿坊「望月庵」に生まれ変わり、ここでは禅の世界にどっぷりと浸りながら心と体を癒やすことができる。
1泊2日の禅プログラムでは、和の設(しつら)えのなかで作務衣と雪駄に着替えることから始まる。
このプログラムの魅力は、知足院の現役和尚である金子僧侶にフルアテンドをしてもらえること。坐禅ひとつにしても、「何のために行い、どのように行うのか」を和尚にうかがうことで、坐禅への取り組み方が変わる。
さらに抹茶を立てたり、自分の思いを投影しながら砂や岩を使って枯山水を描くことで、心を落ち着かせ、自分の内なる声を聞くことができる。
5.1日1組限定。森の中で禅体験ができる、長野のプライベートリゾート「ゼナギ」
ヘッドスパとの出合いはおよそ20年前のこと。百貨店内の大手美容サロンの店長として外商経由でのエグゼクティブやVIP顧客らを相手に施術し、ヘッドスパの可能性を感じた彼は研究を重ね、独自の「プーラ式ヘッドスパ」を編みだす。
2011年4月、埼玉県浦和市にヘッドスパ専門店プーラをオープン。紹介で施術をした地元Jリーガーたちから火がつき、たちまち予約の取れないサロンへと成長した。
プーラ式ヘッドスパの特長は、2万人の頭皮に触れてきた辻氏が考案した「頭のマップ」。エリアごとの力加減や特徴を記し、痛みや不調の原因となる「波及ポイント」と呼ぶ場所に、独自の技術でアプローチする。
6.1日1組限定&一棟貸! 滋賀の絶景寺院を改装したプレミアム宿坊「和空 三井寺」
琵琶湖を望む絶景荘厳(しょうごん)寺院「三井寺」境内の妙厳院(みょうごんいん)を改装して誕生したのが1日1組限定1棟貸のプレミアムな宿坊「和空 三井寺」。400年以上の歴史を持ち、空間を手がけたのは気鋭のデザイナーで建築家の鄭秀和(ていしゅうわ)氏だ。
客室には手漉(す)きの和紙で覆われ、優しい表情を見せる落ち着いた色目の土壁や瀟洒(しょうしゃ)な家具を用いるなど、隅々まで行き渡ったこだわりが滞在するゲストに特別なひと時を提供する。
ここでは宿泊者限定で、通常は非公開の国宝「勧学院客殿(かんがくいんきゃくでん)」の特別参観や「光浄院(こうじょういん)客殿での坐禅など、さまざまな体験プログラムが用意されている。さらに、修験道の総本山でもある三井寺の山を歩く山伏(やまぶし)体験では、修験者が身に纏うものと同じ装束を着用する。