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2020.08.27

【英語力ゼロレッスン66】おみやげはSouvenir! では、手土産は英語で何と言えばいい?

35歳・英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者。「その英語力でよく来たね(笑)」と笑われて2年後、英語力未だ0.5であえなく帰国。だけど日本にいたって、きっともっと英語は覚えられる! 下手でもいいじゃない、やろうと決めたんだもの。「人のEnglishを笑うな」第66回!

英語力65

街中で頻出! Souvenirってどういう意味!?

観光地に行けば、世界中で目にする英単語、それが “Souvenir”です。英語を勉強してこなかった私は、英単語がまったく目に入ってこない脳の構造になっており、街中にその看板があるにもかかわらず気にしたことはありませんでした。しかし一度覚えた今、実は日本国内でも空港や大きな駅などで、この単語が書かれていることに気がつきました。

souvenir(スーベニア) =おみやげ

ロンドンへやってきたばかりの留学生が、赤い二階建てバスのキーホルダーを嬉しそうに買っているのを見て、イギリス人がこう言って苦笑するシーンにも何度か出くわしました。

That’s a typical souvenir.(あれは典型的な“おみやげ品”だな)

“Souvenir”という単語は、ケンブリッジの英英辞典にはこう説明されています。

something you keep or give to remember a special visit or event.(特別な訪問やイベントを覚えておくために、とっておいたり、あげたりするモノ)

つまりは旅行の思い出のために買ったもの、ということなのです。

ここで少し混乱してしまうのが日本語の「手土産」という言葉です。これは特に旅行に行っていなくても差し上げることがありますから、“souvenir”という単語はあてはまりません。誰かの家にお呼ばれして、その時の手土産を

I am bringing souvenir for you.(おみやげをもってきました)”という風には言えないのです。手土産の場合はシンプルに“It’s a present for you”でよいそうです。

ちなみに一度、中国人の方と、英語のクラスで一緒になった際、“Souvenir”というこの単語の意味を説明したくて、筆談で、「土産」と書いて見せました(アジア圏の方だと、どうしても英語が通じない時は、漢字の筆談で乗り切ることが何度もありました)。しかしながら、中国語で「土産」は「その土地で、産まれたもの、特産品」という意味合いで、キーホルダーなんかのことは言わないそうです。英語とともに他の国の言語も学べてしまうのが、外国人の方と一緒に英語レッスンを受ける魅力のひとつです。

何が本当に喜ばれるsouvenirか?

日本のおみやげ品として、外国人の方に何が喜ばれるのか、常々考えています。今のところ、暫定的に自分の中で1位は「お箸」です。出国前に100円均一で和風の柄のお箸を大量購入し、仲良くなった人には差し上げていました。和食は今や世界中で食べられていますから、ヨーロッパの人でも都市部に住んでいたり、若い方はだいたいお箸を使えます。かさばらないし、日本的だし、まあまぁ喜ばれます。

しかし、一度、こう言われたことがありました。

Please bring back lovely lucky charm from Japan.(すてきなlucky charmを日本から持ってきてよ)

「ラッキーチャーム」ってなんのことかと一種悩みましたが、これはこういうことでした。

lucky charm =幸運のお守り

お守りといっても、宗教的なものではなく、都市伝説や文化的に「幸運を連れてくるとされるものや、人やことば」というもっと軽いイメージのものです。

日本のlovelylucky charmといえば、ダルマとか、招き猫とか、そういったものかと思われます(イギリス英語では、“lovely”は「いい感じの」くらいのニュアンスなので、もうご存知の人も多いとは思いますが、日本人がイメージする「lovely=可愛らしい」とは少し違っています)。ダルマをお土産に、などと考えたことはなかったのですが、小さいものだったら、アリなのかもしれません。

さらに、たまには、マニアックな人もいます。私が担当している日本語教室の生徒さんは、般若の能面をlucky charmだ! と言って、嬉しそうに部屋に飾っています。「般若というのは、恨みと嫉妬に狂った女の顔だよ。あんまりlucky charmじゃないと思うよ」と説明してもあまりわかってもらえなかったのですが、後から調べたら魔除の意味もあるようですし、なにより彼が嬉しそうなので、もう引き続き部屋に飾っておけばいいのでは、と思っています。

MOMOKO YASUI
編集・ライター。1983年生まれ。男性ライフスタイル誌、美術誌、映画誌で計13年の編集職を経て2018年渡英、’20年帰国。

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連載
英語力0.5レッスン「人のEnglishを笑うな」

英語力ゼロのまま渡英、行けばなんとかなると思いつつなんともならなかった2年間のイギリス生活。帰国後はせっかく覚えたいくつかの英単語も忘れ去り、それでも時々は英語と格闘してみる現在、40歳。いつかはうまくなりたいから、恥を忍んで今日もブロークンイングリッシュ。下手でもいいじゃない、やろうと決めたんだもの。

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