人気連載「何気ない勝者の思考」でお馴染みの脳科学者・西剛志氏による、本当の自分を知るためのノウハウを紹介した記事をまとめてお届け! ※2024年7月、11月掲載記事を再編。
1.脳科学者が診断! 「本当の自分の性格」がわかる20の質問
私たちの脳は性格にとても関心があるようです。海外の研究でも、人の顔を見たり、行動に関する文章を読むだけでも性格を無意識に想像してしまうことがわかっています。 私たちは、自分のことを一番よく知っていると思っていますが、意外と自分のことをすみずみまで完全に理解している人は少なかったりします。
脳というのは、一度強く思い込むと、自分がすでにもっている先入観や仮説を肯定するため、自分にとって都合のよい情報ばかりを集める傾向があります。「確証バイアス」(バイアスとは偏った考え方や脳のクセ)と呼ばれるもので、一度気になった性格があると、自分はやっぱりそうなんだと性格に関するイメージを強化してしまいます。
そこで、客観的に「内向型」「外向型」「両向型」の3つのタイプが簡易的にわかる画期的な診断をご用意しました。 ペンシルバニア大学の理論をもとに私が日本人向けにオリジナルで開発した診断で、20個の質問に答えるだけであなたの「本当の性格」を知ることができます。
2.脳科学者が解説。人間のなかに眠る「10の才能」とは
ここでは「才能」についての理解を深めていきたいと思います。
私は仕事柄、さまざまな才能の理論を調べてきましたが、意外と才能に関する 理論は多くありません。その理由は、「才能」とは何かの定義が曖昧だからです。
たとえば、「記憶力」を才能だという研究者もいれば、才能ではなく人間としての基本能力だという人もいます。 また、才能がかかわる脳の部分は幅広いため、脳科学的に「これが、この人の才能だ!」と言い切ることは至難の技なのです。
人の才能を、もっともわかりやすく数値化した有名な指標は、知能指数(IQ) でしょう。 実は、それ以外の指標があるのはご存じでしょうか?
2018年、IQとは独立したまったく新しい才能「O(オー)」が米国ヴァン ダーヴィルト大学にて発表されて話題となりました。
「O」は、物体認識にかかわる才能で、X線の写真から小さな腫瘍を特定した り、間違い探しが得意だったりと、視覚情報から正しい判断を行なう能力です。 ちなみにIQが低くても、Oという才能が異常に高い人もいるため、Oの診断をすると天才だといわれる人もいます。
そして、もう1つ才能理論として世界的に有名なものが、認知教育学の権威で あるハーバード大学のハワード・ガードナー教授が提唱した「8つの知能(MI理論)」です。
3.1万人の能力を引き出した脳科学者が考案。「自分の才能」がわかる診断シートを公開
さて、10の才能の中身を理解したところで(記事はこちら)、あなたが10の才能をどんなバランスで持っているか、診断してみましょう。今回は自分で診断ができるように、シンプルな内容にしてあります。大まかに、10の才能のうち、自分の好きなこと、得意なことがわかる設計です。
【質問】
あなたは次のうち、どんなものに関心がありますか? ここでは、「好き」と「得意」を混ぜて構いません(また、経験していなくても構いません)。とにかく関心のあるAからJ までの各項目に、選択肢から該当するものにチェックを入れ、何個該当したのかを書き出してください。