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2024.03.04

「コミュニケーションが苦手」と悩む人の、2つの大きな間違い

一生懸命働いているのに仕事で結果が出ない。人間関係に悩んでいる。他人とうまくコミュニケーションが取れない……。そんな人にこそ必要なのが「余白」なのだ! デザイナーであり、アーティスト、そして3つの会社を経営する社長でもある山﨑晴太郎氏が提唱する、人生が今よりももっとラクに、ポジティブに、前向きになる「余白思考」とは? 『余白思考 アートとデザインのプロがビジネスで大事にしている「ロジカル」を超える技術』(日経BP)の一部を引用、再編集してお届けする。#1#2#3

メンタルを病んでいる男性
gadiel-lazcano/unsplash ※写真はイメージ

コミュニケーションとは案外適当なもの

「コミュニケーションが苦手だ」という悩みを抱えている人が多いようです。

ただ、そう悩む人たちは、コミュニケーションが成功しているという状態をどのように定義しているのでしょうか。

一般的なイメージとしてあるのは、会話が大いに盛り上がって笑いがあふれるような場合や、会った後にすごくいい印象が残ったり満足感が高かったりして、またすぐ会いたくなるような場合。そういうときに「コミュニケーションがうまくとれた」と感じます。

もちろんそれはその通りでしょう。その場に参加した誰もが、「楽しかった」「また会いたい」と思えるのは素晴らしいコミュニケーションだと思います。

けれども、そういう「大成功!」みたいな派手なコミュニケーションだけが“正解”ではありません。

僕が「今日はとてもいいコミュニケーションがとれたな」と思うのは、相手との間に共感性が高まる瞬間を持てたときです。

会っている間ずっとじゃなくてもいいし、別に次につながらなくてもいい。

極端な話、もう二度と会うことがないとしても、一瞬の「共感性」の高まり、つまり「自分のかけらが理解された」「相手の一部を理解できた」という喜びを持つことができれば、コミュニケーションとしては十分な成功です。

仕事の場でもそういうことがあります。

仕事相手ですから、別にすぐに会いたくなるわけではないし、プライベートで会うことも特にお互い望んでいない。だけど、仕事を一緒に進めるうえで、何かのポイントでとてもいい感じで共感し合えたときは本当に嬉しいものです。

一瞬で仲間になれたという感じ。「同じ釜の飯を食べた」感覚に似ているかもしれません。

何がいいたいのかというと、コミュニケーションはそもそもそんな程度で十分OKだということです。

「苦手だ」と思い込んでいる人は、おそらく「コミュニケーションはこうあるべきだ!」という、すごく高い理想を掲げているのではないでしょうか。もう少し気楽に考えてもいいと思います。

「コミュニケーションをうまくやるぞ!」と肩に力が入ってしまうよりは、大きな余白を用意するほうが、ずっとうまくいきます。

自分の得意分野に持ち込む戦略

「コミュニケーションが苦手だ」という人には、もうひとつ特徴があるように感じます。

それは、多様なシチュエーションで多様な能力を求められるコミュニケーションを、ひとくくりで捉えてしまっていることです。

「コミュニケーションに関するあらゆる能力に秀でていないので、自分はダメだ」という具合です。

ただ、たとえば初対面でもすぐに打ち解けて話せるような人でも、万能というわけではないはずです。もしかすると、かしこまった敬語の使い方などは苦手な人もいるかもしれません。あるいは文章を書くのは得意じゃないとか。

コミュニケーション能力の中でも得意分野と不得意分野があるのは当然で、これは誰でもそうだと思います。

会って話すのが得意な人、メールで相手の心をつかむのがうまい人、電話での応対が素晴らしい人、手書きの文字が美しい人。

人の持つコミュニケーション能力はさまざまです。それを最大限活用するために、自分自身のコミュニケーション・ポートフォリオ(自分のコミュニケーション能力の配分)をどうつくるかということは、もっと意識してもいいと思います。

何が得意で、何が苦手なのか。対面で話すのが苦手なら、メールで頑張る。文章が苦手なら、電話で話す。

相手の心に届く手段を、何かひとつ持てるといいと思います。

TEXT=山﨑晴太郎

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