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2024.02.02

天才シェフ・脇屋友詞が愛用する、“料理が変わる!”器コレクション公開

美しいデザイン、ぬくもりのある佇まい。お気に入りの器で食卓を彩ることは日常に刺激を与え、新たな考え方やアイデアを生みだすきっかけにもなるかもしれない。今回は、中国料理シェフの脇屋友詞氏が日々愛(め)で、使い続けるこだわりのコレクションを紹介。【特集 おいしい器】

器を愛でる脇屋友詞シェフ
自宅の専用部屋に保管してある膨大な数の器のなかから、お気に入りの中国骨董を持参してくれた脇屋氏。

「器は、料理につながる道標のようなもの」

「白菜を横から切ると、断面が牡丹の花みたいに見えるでしょ。それをトロトロに蒸して、この器に盛りつけたら素敵だなと思ったら買わずにはいられなくて」。そう言いながら白磁に青で絵付けを施した深鉢を愛おしそうに眺めるのは、料理×器をテーマにした共著を出すほど器好きな脇屋友詞氏。

15歳で中国料理の道に入った脇屋氏は、大盆・中盆・小盆で供されるのが当たり前だった時代に、さまざまなメニューを少しずつ味わえる1人用のコースを考案。和洋の器も活用しながら華やかにサーブされる美味はヌーベルシノワとして話題になり、中国料理の新定番に。

「ホテルの中国料理店で働いていた時、隣にフレンチの厨房があって、よく覗いていました。調理法や食材の違いにも驚きましたが、一番刺激を受けたのは器と盛りつけ方。あんな風に提供したら、お客様はもっと喜んでくださるんじゃないかとアイデアを温めていたんですよ」

30代で自分の店を持つようになってから“器愛”はさらに加速。25年ほど前からは中国の古い器に惹かれるようになり、日本はもちろん中国や台湾の骨董店にも足をのばした。異なる時代背景を持つ器に、現代を生きる自分がどんな料理を合わせれば、互いの魅力を引きだせるか。古の器が、料理人としての挑戦心を掻き立てたのだろう。

脇屋友詞シェフの中国骨董コレクション
写真左下の白地に青で模様の入ったお皿は明末期~清初期、左上と中央の艶やかな紅色が印象的なお皿は清初期につくられ、他も50年~100年前のものだという。

「器と目が合い、手に取ってしまうともうダメですね。もう十分持っているのだから自制しようとは思うんだけど、最終的にはお買い上げです(笑)」

そうして手に入れた器は、どんなに高価なものでも惜しみなく店で使う。むしろ、「飾っておくだけのほうがもったいない」と。

蓋つきの壺も本来は酒燗器で、故宮博物院に展示されているものの写しだそうだが、「先日店でほくほくに焼いた百合根に銀杏のソースをかけ、白トリュフをのせた料理に使いました。蓋を開けると香りがふっと立ち上りお客様がとても喜んでくださって。その笑顔が見たくて、50年間料理をつくり続けているようなものです」と、脇屋氏。

「この器に、こんな料理を盛りつけて、あの人にだしたらどうだろう。器を前にそう考えるだけでワクワクしてくる。僕にとって器は、料理につながる道標(みちしるべ)なんです。最近は侘びた和食器にも惹かれていて、陶芸も始めました。いつか自作の器を店で使いたいですね」

中国料理の巨匠と器との蜜月は、まだまだ続きそうだ。

脇屋友詞氏こだわりの器コレクション

「骨董店に何度も足を運んで買い求めた、愛着のあるものばかり。使えば欠けることや割れることもありますが、簡単には捨てられません。金継ぎをしたり、欠けた縁を再加工したりして使い続けています。注ぎ口がとれてしまった急須も、そこに花を生ければ花瓶になりますしね」。

脇屋友詞シェフ
脇屋友詞/YUJI WAKIYA
中国料理シェフ
1958年北海道生まれ。2023年オープンの「Ginza脇屋」や「Wakiya─笑美茶樓」など東京で4店舗のオーナーシェフを務める。料理人人生50周年を機に『厨房の哲学者』(幻冬舎)を上梓。

【特集 おいしい器】

この記事はGOETHE 2024年3月号「特集:おいしい器」に掲載。▶︎▶︎購入はこちら

TEXT=村上早苗

PHOTOGRAPH=筒井義昭

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