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2023.04.17

Companyって会社じゃないの!? 初対面の米国人友達に言われた英語

35歳・英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者のお話、第192回。連載【英語力0.5レッスン「人のEnglishを笑うな」】とは……

Illustration=Norio

I enjoy my own company.って何?

いつもスカイプで話していたアメリカ人女子(25歳)が、旅行で日本に来たので、初めてリアルで会いました。彼女は日本語を、私は英語を練習するために週1でスカイプをするようになって2年ほど、その2年で彼女の日本語力はメキメキあがり、もはや完全に日本語で会話していました。

彼女は日本に来るのは5年ぶり2回目ということ。知り合いも特に日本にいないので、寂しくなったり、困ったことがあっては大変と、私は彼女がAirbnbを借りていた池袋まで送り迎えをしたり、一緒に買い出しに行ったり、数日間過保護なくらい世話を焼いていました。

滞在も3日目になったころ、ふと彼女が珍しく英語でこう言いました。

I enjoy my own company. You don’t need to look after me.

後半のフレーズはわかりました。「私のお世話はしなくていいよ」ということです。しかし前半がよくわかりません。「カンパニー」と言っているので「会社」のことでしょうか。しかし「私は、私自身の会社をエンジョイする」ってなんなのでしょうか。日本で起業でもする気でしょうか。

I enjoy my own company.=一人でいるのが好き

恥を偲んで聞いてみました。

I enjoy my own company.=一人でいるのが好き

ということだそうです。Companyは確かに「会社」ですが、「誰かといる状態、または一緒にいる人」という意味にもなるそうです。「自分自身と一緒にいる状態をenjoyする=一人が好き」ということなのでしょう。

「一人が好きだから、いちいち世話焼かなくていいよ」

と彼女は言ったのです。「そんなにいろいろしないでいいよ」と私に気を使ってくれているのかなと最初は思いました。しかしはっきり「ひとりが好き」と言っているので、どこへ行くにも保護者のようにいちいちついてくる私が鬱陶しくなり、「もう、ひとりにさせてくれ」という気持ちだったのでしょう。なんだか申し訳ないです。

そういえば、私もトルコ人の友達に会いにイスタンブールに行った際に、同じように世話を焼いてもらったことがあります。連日朝5:00から夜21:00までびっちり観光スケジュールを考え同行してくれたのですが、行程がハードすぎました。大変感謝しているのですが、一方で「今日はもうひとりにしてくれ」と言いたくなる日もありました。

しかしそれを表現する英語力を私は持っていませんでした。相手も貴重な時間を割いて面倒をみてくれているのですから、ちゃんと伝えたほうがよかったかもしれません。今後そういうことがあれば、このI enjoy my own company.を使っていきたいと思いました。

I need your company.=ひとりにしないで

一方で「ひとりにしてくれ」とは逆の意味のフレーズで、Companyを使う際は、こう言えるようです。

I need your company.=ひとりにしないで

直訳すれば「あなたと一緒にいる状態が必要」ということで「行かないで、ひとりにしないで」とすがりたい時、使えます。

外国にいれば、先ほどとは真逆で「ちょっと、ひとりにしないで、助けてよ〜」と言いたい瞬間も出てくるでしょうから、これも覚えておきたいところです。

とにもかくにも、彼女にはGoogleマップもWi-Fiもあるし、Suicaも買ったし、東京をひとりで冒険することはできるはずです。

「わかった、困ったことがあったらいつでも言ってね」と、私は世話を焼くのをやめました。

一方で彼女が宿をとっている池袋は、歓楽街でもあるし、若い女の子ひとりでは少し危ないかな?としつこくまだ心配していると。

「私がどこから来たか知っていますよね? アメリカですよ。私の街では何度も発砲事件があったし、道には注射針が落ちています。池袋はそれより危険ですか?」

そう流暢な日本語で言われて、反省しました。

その後彼女は、「日本にしかないカルチャーを体感したい」と池袋のパチンコ屋にひとりで入ったり、特急列車に乗って山梨の温泉に行ったりしたそうです。

日本を満喫して無事帰っていったので、なにはともあれよかったなと思います。

過去連載記事

連載【英語力0.5レッスン「人のEnglishを笑うな」】とは……
35歳・英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者による英語力0.5レッスン「人のEnglishを笑うな」。「その英語力でよく来たね(笑)」と笑われて2年後、英語力未だ0.5であえなく帰国。だけど日本にいたって、きっともっと英語は覚えられる! 下手でもいいじゃない、やろうと決めたんだもの。

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TEXT=MOMOKO YASUI

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