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2024.05.31

シェフラー逮捕、シャウフェレ初メジャー制覇…話題豊富の全米プロ振り返り

吉田洋一郎コーチによる最新ゴルフレッスン番外編。今回は全米プロでメジャー初制覇を果たしたザンダー・シャウフレに学ぶパッティンググリップを紹介する。

全米プロでメジャー初制覇を果たしたザンダー・シャウフレ

シャウフェレに学ぶ、2mパットの入れ方も解説!

2024年の全米プロゴルフ選手権では、新たなメジャーチャンピオンが誕生した。

2021年に開催された東京五輪の金メダリストとして日本のファンにお馴染みのザンダー・シャウフェレだ。ここ数年、世界ランキング上位を守っているトッププロの一人だが、今までメジャーには縁がなく、悲願のメジャー初制覇となった。

前週のシグニチャーイベント、ウェルズ・ファーゴ選手権では初日からトップを守り続けたものの、最終日にロリー・マキロイに逆転されて優勝を逃したが、今大会では初日からトップを走り続けて完全優勝を果たした。世界ランキングも過去最高の2位となり、今年夏のパリ五輪出場にも一歩近づいた。

今大会ではコース外で思いがけない出来事があった。世界ランク1位でマスターズに続くメジャー連勝を目指していたスコッティ・シェフラーが、2日目の朝に逮捕されたのだ。

報道によると、シェフラーはコース周辺の死亡事故によって発生した大渋滞を避けようとしたところ、警察官の指示に従わなかったことや無謀運転の罪で逮捕されたという。

本人は警察官の指示に従ったつもりだったようだが、試合前にパトカーで連行されるという前代未聞の事態となった。その後、すぐに釈放され、2日目のスタート時刻には間に合わせることができた。

大会3日目には、2023年8月以来のオーバーパーを記録してしまうなど、事件による心理的な影響は大きかったに違いない。

今後、どのような処分が下されるのかはわからないが、できるだけ早くゴルフに専念できる環境を取り戻してほしい。

クリス・コモの指導で好調をキープ

シャウフェレは米・カリフォルニア州出身で、ゴルフの名門、サンディエゴ州立大学を経て2015年にプロ転向。

2017年にザ・グリーンブライアークラシックで米ツアー初勝利を挙げると、プレーオフ最終戦のツアー選手権で2勝目を挙げ、その年のルーキー・オブ・ザ・イヤーに輝いた。

父親はフランス人とドイツ人のミックスで、陸上の10種競技でオリンピック出場を目指していたスポーツマン。しかし、交通事故で左目を怪我した影響で競技の道を断念したという。

母親は台湾人で日本育ち。PGAツアー会場では、両親がシャウフェレのプレーを見守る姿を目にする機会が多かった。

今シーズンのシャウフェレは1月から好調をキープしている。

優勝はなかったものの、これまでトップ10入りが8回あり、ザ・プレーヤーズ選手権とウェルズ・ファーゴ選手権では2位、マスターズも8位だった。ウェルズファーゴ選手権では最終日にマキロイが65をマークしたのに対し、71とスコアを伸ばせず残念な結果に終わったが、今回はしっかり借りを返した形だ。

好調の要因は2023年11月から、タイガー・ウッズの元コーチ、クリス・コモのもとで進めてきたスイング改造の成果だろう。

トップの手の位置が変わり、肩の回転がフラットになったことで、右サイドの詰まりが改善された。それにより、以前よりスイングの再現性が高まって飛距離を伸ばしているだけではなく、腰への負担も減ったという。

私はクリス・コモとゴルフ専門誌で連載を行っているが、どのようなスイング改造をしたのか詳しい話を聞くのが楽しみだ。

デシャンボーの猛追を振り切り完全優勝

シャウフェレは今回の全米プロでは、初日にいきなり「62」と大会最少ストロークを更新してトップに立った。

2日目以降も危なげのないプレーを展開し、3日目が終了した時点でコリン・モリカワと並び首位タイとなった。

最終日は、モリカワや3位だったサヒス・ティーガラらがスコアを落とすなか、2打差で4位だったブライソン・デシャンボーが猛追。

最終18番ホールで追いつかれ、最後は約2mのバーディーパットを決めれば勝利というプレッシャーのかかる状況で、見事にカップに沈めてメジャー初優勝を果たした。

終わってみれば、最終日も7バーディー1ボギーの6アンダーで、通算21アンダーは大会記録。非の打ち所がない完全優勝だった。

最終日は見事なプレーだったが、最後のバーディーパットは相当緊張したようだ。特に後半上り調子だったデシャンボーと1対1のプレーオフになれば、勢いに飲まれていた可能性もある。

「タフな戦いになるから、デシャンボーのプレーオフにはしたくなかった。このチャンスをつかみ取れと自分に言い聞かせていた」と本人も最後の場面を振り返っていた。

シャウフェレが初メジャータイトルのかかった、入れごろ外しごろの距離のパットを決め切るシーンは鳥肌もの。

デシャンボーの猛烈な追い上げと、シャウフェレの追撃をかわす落ち着いたプレーは、メジャーにふさわしい熱戦だった。

右手の使い過ぎを抑えるクロスハンドグリップ

最終18番ホールで優勝のかかった約2mのパットをねじ込んだシャウフェレのパッティンググリップは、左右の手を逆に握るクロスハンドグリップだ。

逆手でグリップすることで右手の使い過ぎを抑える効果がある。

クロスハンドグリップのポイントは、両脇を締め、パターと左腕が一体化するように握ることだ。

これによって、上半身と腕の動きを連動させやすくなるため、体の回転でストロークしやすくなる。器用な右手は軽く添える程度に握り、ストローク中に意識的に使わないようにするといいだろう。

また、左手を下にして構えると、左肩が下がり肩を水平に保ちやすいため、フォロースルーを低く出しやすくなる。パッティングで悩んでいる人はクロスハンドグリップを試してみてほしい。

動画解説はコチラ

吉田洋一郎/Hiroichiro Yoshida
1978年北海道生まれ。ゴルフスイングコンサルタント。世界No.1のゴルフコーチ、デビッド・レッドベター氏を2度にわたって日本へ招聘し、一流のレッスンメソッドを直接学ぶ。『PGAツアー 超一流たちのティーチング革命』など著書多数。

TEXT=吉田洋一郎

PHOTOGRAPH=Matthew Harris/アフロスポーツ

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