パーソナリティに奥行きを添える装いは、エグゼクティブの必須項目。トップスタイリストたちが、現代的な解釈と品格を加味したニュートラディショナルな提案を2人の経営者が体現する。今回は、スタイリストの井嶋一雄氏が山根コンサルティング 代表取締役の山根陽一氏をスタイリング。【特集 大人服2024】
伝統柄のダブルのスーツを着こなしで洒脱なムードに
井嶋 山根さんは普段、タイドアップをなさらないそうですね。
山根 ビジネスでは、お客様と同じ目線で、対等でありたいと思っているので、創業時からノーネクタイで通しています。
井嶋 であれば今回はネクタイなしにドレスアップして見えるトラッドということで、ダブルのスーツにタートルネックニットをスタイリングしてみました。思った通り、お似合いです。
山根 ダブルを着ている友人はいますが、自分がいざ着てみるとすごく新鮮です。ニットが黒で、よりスタイリッシュに締まって見えますね。驚きました。
井嶋 ちなみにビジネスで着るジャケットはオーダーですか。
山根 講演会などに呼ばれることもあるので、ジャケットはオーダーしたものを着ています。
井嶋 せっかくなら、セットアップでパンツも一緒にオーダーすると便利ですよ。急にかしこまった席に行かなければならない時に、セットアップならノーネクタイでも様になりますから。
山根 なるほど。この感じでタートルネックをさらっとあわせるだけでもいいですしね。
井嶋 ハイゲージで薄手なら、暑がりでも大丈夫。何枚か持っていると使い勝手もいいですよ。
山根 すぐに買いに行きます。
ふわっと軽やかな着用感で心地よさがずっと継続
千鳥格子のダブルのスーツは、薄い肩パッドと背抜き仕立てが、柔らかで軽やかな着用感を生む傑作。インに合わせた黒のタートルネックニットが、フェイスラインを引き締める効果も大。
Ijima’s Point 1|トレンドやムードを感じさせる
Ijima’s Point 2|小物で敢えて個性を入れる
Ijima’s Point 3|ワントーンで揃えていく
井嶋一雄/KazuoIjima
スタイリスト。ミュージシャンを経てスタイリストに。雑誌、映画、広告、セレブリティのスタイリングなど幅広いジャンルで活躍。自身のブランド「Mendrill」のディレクターとしても手腕を振るう。
山根陽一/Yoichi Yamane
山根コンサルティング 代表取締役。1994年神奈川県生まれ。2017年に投資用不動産会社に入社。中古マンション販売会社での仕入れ経験を経て、2020年に山根コンサルティングを創業。現在は年間300件以上の成約を誇る。
この記事はGOETHE 2024年11月号「特集:トレンドを超越した、古くて新しい大人服」に掲載。▶︎▶︎ 購入はこちら