連載「I Don’t WEAR Jewelry. I WEAR Art」。第22回目は、ジュエリーを有機的な視点で捉えるメシカ。
ダイヤモンドの輝きを、よりドラマチックに
ジュエリーに使用される素材のプラチナやゴールド、そしてダイヤモンドなどは無機物である。しかし、2005年にフランス・パリで誕生したメシカは、まるでジュエリーに息吹を宿したかのよう。
ブランドの基幹コレクションである「ムーヴ」は、オーバルフレームの中でダイヤモンドがスライドする。つまり、指や腕、身体の向きによってその輝き方が変化するのだ。人の動きと連動して煌めきながらダイヤモンドが動く姿は、非常に愛らしい。
ジュエリーは単なる物質ではなく、つける人によってさまざまに表情を変え、無限の魅力を放つ。その姿は決して無機的ではなく、ゆえにいつまでも身につける人を魅了し続けてくれるのだ。
人との一体化でジュエリーはさらに魅力を増す
耳に沿い、もはや同化しているようにも見えるイヤーカフには、オーバル、エメラルド、ペア、プリンセスと、4つのダイヤモンドにそれぞれ異なるカッティングが施される。その存在感は、規則性ある型におさまる必要などないと教えてくれる。
さらに耳たぶにブリリアントカットを施したジュエリークリップを追加することで、5つ目の新たな輝きを放つ。また、薬指につけたオーバルフレームを連結した「ムーヴ リンク」は、揺れ動くダイヤモンドの数が増えたことで、さらに表情を増してくれる。
ジュエリーは、それ自体を身につけてこそ完成される。そんなフィロソフィーに基づいているからこそ、メシカのジュエリーは有機的なのだ。
■連載「I Don’t WEAR Jewelry. I WEAR Art」とは……
時にファッションとして、時にシンボルとして、またはアートに……。ジュエリーを身につける理由は、実にさまざまだ。だが、そのどれもがアイデンティティの表明であり、身につけた日々は、つまり人生の足跡。そんな価値あるジュエリーを紹介する。