ブームの再燃以来、人気も価値も下がる気配を一向にみせないヴィンテージ。今回はヴィンテージデニムの造詣の深さに加え、独自のスタイル哲学が若い世代の耳目を集めるKis-My-Ft2のメンバー藤ヶ谷太輔が、私物のヴィンテージコレクションとともに着こなす。※GOETHE2022年10月号掲載記事を再編。
想いが深く刻まれたヴィンテージデニムコレクション
2014年のベストジーニスト初受賞を皮切りに、3年連続受賞で殿堂入りを果たした藤ヶ谷太輔。自他ともに認めるデニム好きだ。デニムに興味を持ったのは、小6の時に父親からジーンズを譲り受けたことがきっかけとか。作業着として長年穿きこんだジーンズは、動きのクセや体型がヒゲやダメージとなって反映されており、そのリアルな味わいにとてつもなく惹かれたという。
「人と人をつないだり、縁や出会いに直結するのがヴィンテージの大きな魅力。父が僕にしてくれたように、いつかは自分もお気に入りのデニムを子供に譲れたらと思っています」
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至高のヴィンテージブーツ4選
デニムやTシャツなどのウェアだけでなく、近年密かに注目が高まっているのがヴィンテージブーツだ。なかでも、エンジニアやペコス、レースアップブーツなどのワークブーツはデニムとの相性も抜群で、往年のアメカジ世代だけでなく、若い層にも人気が高い。藤ヶ谷がリジットのウエスタンシャツの足元に合わせたのは、1991年に発売され人気を博したレッドウィングのスエードエンジニアブーツ「8268」を復刻した「9269」。毛足の長いスウェードならではの風合いと存在感は別格。
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注目のヴィンテージTシャツ&アロハシャツ6選
フォトTからアニメT、ムービーTやゲームTなど、多種多様なモチーフが揃うヴィンテージTシャツは、自分のこだわりやポリシーをアピールするのにふさわしい1着。藤ヶ谷が着ているのは、1994年公開の名作映画『フォレスト・ガンプ/一期一会』の冒頭の名セリフがプリントされたもの。映画のアイコンでもある羽根を、ブラックボディにグラフィカルにアレンジしたコンポジションも美しい。ストンと着るだけでもかなりのインパクトだ。
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60年以上も愛され続ける永遠のマスターピースに、ʼ70年代の空気を今に感じるスーパーブロンクス、フライトジャケットの元祖G-1のʼ50年代モデルなど、Tシャツに羽織るだけでその実力は一目瞭然のヴィンテージライダーズ。藤ヶ谷が着用しているフリンジつきのシングルライダーズは、英国のロッカーズ御用達のレザーブランド・マスコットのʼ70年代中期のモデル。ピンバッジやワッペンでカスタマイズしたユニークなルックスはもちろんのこと、’50年代のUSアーミーのチノパンにもしっくりなじむコンディションのよさに脱帽したくなる1着でもある。インに合わせたTシャツの胸元にはユニオンジャック。ブリティッシュヴィンテージへの思いを馳せたい。
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