激しい駆け引き、予想外の裏切り、チームの絆──。まるでビジネスの現場にも通じる人間模様が詰まっているディズニープラスのスター オリジナルシリーズ『パイン ならず者たち』。目まぐるしく変化するストーリー展開で、再生ボタンを押す手が止まらなくなる“中毒性”を持つ本作の配信がスタートした。

ディズニープラスのスターで2025年7月16日(水)より独占配信開始(全11話/初回3話配信、以降毎週水曜2話ずつ)。
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韓国屈指のヒットメーカーがタッグを組んだ話題作
ディズニープラスのスター オリジナルシリーズ『パイン ならず者たち』は、韓国でも社会現象となったドラマ『ミセン-未生-』の原作者としても知られるユン・テホのウェブ漫画が原作。演出を手がけたのは映画『犯罪都市』シリーズで知られるカン・ユンソン監督だ。
舞台は1970年代の韓国・木浦(モクポ)。偶然発見された“海に眠る財宝”を巡り、野心に満ちた“ならず者”たちが命を懸けた争奪戦を繰り広げる、骨太なクライム・アクションだ。
東方神起のユンホをはじめ、韓国映画・ドラマ界を代表する実力派俳優たちが集結。野心、裏切り、友情、欲望──ひと筋縄ではいかない人間模様が、圧倒的な熱量で描かれている。
豪華キャストが語る“ならず者”たちの素顔とギャップ
主演キャストであるリュ・スンリョン、ヤン・セジョン、イム・スジョン、チョン・ユンホ(東方神起)の4人が、今回GOETHEのためにインタビューに応じてくれた。
「ユン・テホ作家、カン・ユンソン監督の作品は以前から信頼していました。台本を読んだとき、すぐに物語に没入できたんです。それが一番大きな理由です」
そう語るのは、ディズニープラスのスターオリジナルシリーズ『ムービング』など数々のヒット作で主演を務めてきたリュ・スンリョン。今作では、一攫千金を狙うならず者集団「ソウルチーム」のリーダー格、オ・グァンソクを演じている。

その甥、オ・ヒドンには、ドラマ『浪漫ドクター キム・サブ』でブレイクして以降、若手実力派俳優として期待を集めるヤン・セジョンが起用された。普段、きりっとした目つきで優しい笑顔で女性陣を虜にしている役どころが多い彼が、口が悪く“ヤンキー気質”な役柄を演じるのも見どころ。
その甥、オ・ヒドン役を演じるのは、ドラマ『浪漫ドクター キム・サブ』などで注目を集めるヤン・セジョン。これまで優しい笑顔で女性陣を虜にする役どころが多い彼が、スマートなイメージとは対照的な、“口が悪くてヤンキー気質”なキャラクターに挑戦した。
「実は、メディアに出ていないだけで、普段の僕にはオ・ヒドンのような一面があります(笑)。だから演じていてすごく楽しかったですよ」(ヤン・セジョン)

いつもとのギャップを見せているのはヤン・セジョンだけではない。東方神起のメンバーとしてキラキラしたイメージが強いチョン・ユンホもまた、今作では田舎訛り全開の泥臭い“木浦のならず者”ボルグ役に扮している。
「僕も地方出身なので、今回の役と出会えたときはとても嬉しかったです。ボルグを演じていると20年前のアイドル練習生時代に戻ったような感じもして、なんだか喜ばしい瞬間が多かったです。もちろんボルグと僕の性格はまったく違うというか、真逆なので準備には時間がかかりましたが、ボルグを表現しながらストレスを発散していました」

笑顔でそう語ったユンホだが、物語の核心となる“財宝”は海に沈んでいる──当然、撮影は過酷を極めたという。
「船酔いもしましたし、水中撮影もあって体力的にはキツかった。でも、リュ・スンリョン先輩をはじめ、先輩方が現場の雰囲気を引っ張ってくれて、楽しく撮影できました。自然を感じながら撮影をしたことがなかったので、貴重な経験になりましたね」
また、印象的なシーンも多かったという。
「僕のなかで一番記憶に残っているのは、ソウルチームの紅一点ヤン・ジョンスクが木浦の港に下りてきて、初めて“ならず者”たちと顔を合わせるシーンです。キャラクターたちの外見のインパクトが強烈で、それがとても面白かったです」(ユンホ)
イム・スジョンが語る破天荒ヒロインの魅力
ヤン・ジョンスクは、財宝探しのスポンサーとなる「フンベク産業」の社長夫人。お金も恋愛にも大胆な破天荒なヒロインなのだが、それをトップ女優イム・スジョンが演じているのだから愉快痛快。
未だ“童顔女優”として優しい愛嬌のある印象のイム・スジョンとは、見た目もイメージもだいぶ異なる印象だ。

「実際の自分と似ているところはありますか?」と聞くと、「これまで演じてきた役とはまったく違う役ですが」と前置きしながら、イム・スジョンは笑顔で語り始めた。
「私のなかにも、ジョンスクのように欲望や好奇心があります。でも彼女は、私とは比べものにならないほど大きな野心を持った女性。ずっと心の奥に秘めていた感情があふれ出し、一気に大胆不敵になる──そんなキャラクターです。だからこそ、演じていて強いカタルシスを感じました。どのシーンの撮影も本当に楽しかったですね」
ただ、イム・スジョンは多くのシーンを単独で撮影したため、現場のにぎやかさを少し離れたところから見ることも多かったという。
「本当に楽しそうで、うらやましかったです(笑)。でも、それだけみなさんが大変だったことも感じました」
単なる「宝探し」ではない。大人の心揺さぶる“人間ドラマ”
そんなイム・スジョンに「申し訳ないことをした」と語るのが、ならず者集団「ソウルチーム」のリーダー格を演じたリュ・スンリョンだ。
「イム・スジョンさんにはちょっと申し訳なかったですね…。船に乗る俳優たちで盛り上がることも多くて。ある日の撮影では、夕焼けが本当に綺麗で、風も心地よくて。まるで本当に海で財宝を見つけたかのような感覚になって、みんなで大声を上げて叫んだんです。あの瞬間は、一生忘れられない思い出ですね」
そんなエピソードに、共演者たちも笑顔で相槌を打つ。だが作中では一転、財宝を巡る駆け引きと裏切りが渦巻き、それぞれの欲望が交錯していく──。それこそが『パイン ならず者たち』の魅力だと、ヤン・セジョンは語る。
「登場人物はみな、過去や事情を抱えていて、それぞれの目的のために葛藤しながら行動していく。そのプロセスがとてもダイナミックで、人間味にあふれているんです」
単なる宝探し物語では終わらない『パイン ならず者たち』。欲望、信頼、裏切り、友情──さまざまな感情がぶつかり合い、複雑に絡み合う“人生ドラマ”が、今まさに海の底から浮かび上がろうとしている。