会員制とは、仕事場と家庭以外の“拠点”であり“サードプレイス”、そして、そこは人生を間違いなく豊かにしてくれる。いい大人たるもの持っておきたい、それが現代における最新のメンバーシップだ。今回は、「THE MAGARIGAWA CLUB(ザ マガリガワ クラブ)」を紹介する。【特集 会員制という愉悦】
“レースはしない” 究極のドライビングクラブを体感
900馬力が当たり前となった最新ハイパーカーや、アート的価値の高い億超えクラシックカーなど、たとえ希少な1台を手に入れても、日本では愛車を存分に走らせる場所がない。クルマは走らせてこそ! そんな我儘をかなえる究極のプライベートドライビングクラブが、千葉県南房総市に誕生した。その名も「THE MAGARIGAWA CLUB」。構想から約8年、2023年7月末に行われたオープン記念イベント「房巛走巛祭- BO SO SAI-」の開幕をもって、このたび本格開業にいたった。
“世界に唯一のドライビングクラブ”をコンセプトに、コーンズ・アンド・カンパニー・リミテッドが手がける。日本の伝統建築とモダンを融合したクラブハウスや、テラスつきのプライベートヴィラなど、アジア初の会員制ドライビングクラブにふさわしい、リゾート感の漂う施設やホスピタリティ溢れるサービスが満載だ。
コース頂上付近に位置するクラブハウスからは、富士山や東京湾の絶景が望めるほか、眼下にはコースを眺めながら食事ができるレストランが。
コンシェルジュサービスを備えるプライベートヴィラとして販売されたオーナーズパドックは、広さが最大約528㎡。すでに9棟(約3〜8億円)が販売された。他にも絶景を望むプールや天然温泉、スパやサウナ、ファミリーラウンジなど、友人はもちろんのこと、家族でも楽しめる施設やアクティビティが充実。休日をゆっくりと過ごすのに最適だ。
コース設計は、国際サーキットを手がけてきたデザイン事務所ティルケ・エンジニアズ&アーキテクツによるもの。ホームストレートは最高速度280㎞/h設計で、標高差が80mにも達する、世界でも類を見ないコースだ。
しかし、ここはあくまでドライビングコース。“レースはしない”というのがこのクラブのコンセプト。公道ではそのポテンシャルを引きだしにくいクルマを、周囲を気にせず、しかも安全に思う存分走らせることができる。
圧巻はピットレーン。クラブハウスの中にある全天候型施設で、最大36台を収容可能。コースへの発着を行う、いわばパドックのような場所だ。専属のサービスメカニック常駐のもと、走行前点検が行われ、常に最高の状態でコースを走ることができる。また、給油ステーションに加え、約300台を収容できる会員専用のオーナーズガレージも併設している。
会員種別は、無期限でコースや施設をフルに活用できる「正会員」と、有効期限5年で利用日数や施設の使用に一定の制限がある「アソシエイト会員」の2種類。正会員の会費は非公開。正会員権は最低年数を経れば譲渡することもできる。
一方、アソシエイト会員は入会金450万円、年次諸費用115万円、更新費180万円。会員権の譲渡は不可だが、年間270日まではコースが利用可能。いずれも入会には、コーンズによる面談や審査があるという。
元来、自動車レースは貴族の嗜みであり、サーキットは彼らの社交の場だった。そんな時代から培われてきたジェントルマンシップの精神が今、根づこうとしている。クルマ好きという共通の趣味を通じて、この地でつながるコミュニティは、あらゆるアイデアの源泉になることだろう。しかも、それは人生における最大の財産ともいえるはずだ。
ゴルフや乗馬などのクラブと同様に、日本でも格式があって、成熟したカークラブライフが愉しめるように。“クルマをピュアに愉しむ”文化が、この「THE MAGARIGAWA CLUB」を起点に、日本でも本格的に醸成されていくに違いない。
総勢500台の希少車が駆け抜ける!
2日間限定のオープニングイベント「房巛走巛祭- BO SO SAI -」が2023年7月末に開催された。総勢500台のスーパーカーなどが集結し、圧巻のヒルクライムドライブや、プロによるレーシングカーでのドリフトショーを披露。
▶︎ Become a Member
無期限でコースや施設を使用できる「正会員」と有効期限5年の「アソシエイト会員」は、ともに次回の会員募集時期など未定。問い合わせや資料請求は、公式ウェブサイトのコンタクトフォームから。正会員:入会金・年会費は非公開。アソシエイト会員(会員750名):入会金¥4,500,000、年次諸費用¥1,150,000、更新費¥1,800,000
THE MAGARIGAWA CLUB/ザ マガリガワ クラブ
東京都心や羽田空港からクルマで約60分、成田空港からも約75分という好立地。ヘリでのアクセスも可能。
住所・TEL:非公開
この記事はGOETHE2023年10月号「総力特集:会員制という愉悦」に掲載。▶︎▶︎購入はこちら