六本木ヒルズで開かれ、2024年4月29日(月・祝日)にいよいよフィナーレを迎える「CRAFT SAKE WEEK 2024」。最終日は、日本酒界のレジェンド「十四代」率いるドリームチーム10蔵×予約困難のレストラン5軒が集結。口福のマリアージュ体験を!
口福なる美味佳肴の宴
2016年から六本木ヒルズで開催している日本の食文化の祭典「CRAFT SAKE WEEK」。オーガナイザーである中田英寿氏は、日本酒の蔵をはじめ、農業、工芸など日本全国のつくり手を訪ね、日本が誇る文化や技術に触れる旅を続けている。
そんななか、特に日本酒の奥深さと可能性を強く感じたことから「日本の食文化の素晴らしさを多くの人に伝えたい」とスタートさせたこのイベント。これまでに六本木だけでなく、博多・仙台など地方都市でも開催し、延べ80万人が来場する超人気ぶり。その理由は、全国選りすぐりの日本酒をクローズアップすると同時に、日本酒と一緒に楽しめる料理を提供するレストランも厳選し、予約困難店の一流料理人たちを招請しているからだ。
2024年はイベント期間が過去最長の12日間ということでも話題になっている。これまで同様、毎日異なるお酒のテーマを設け、それぞれのテーマに合わせて出店する酒蔵を1日10蔵に限定。合計120蔵が集結する。また、レストランは前半5軒、後半5軒、そして最終日に5軒の合計15店舗が出店。毎日足を運びたくなる楽しみ満載の仕かけとなっている。
ちなみにイベントのラスト3日間、27日(土)は二次発酵による自然な発泡酒「ジューシー&フレッシュの日」、28日(日)は日本酒ソムリエアプリ「Sakenomy(サケノミー)」のユーザーから高い支持を集める「Sakenomy All Starsの日」、そして29日(月・祝)は「チーム十四代の日」だ。
美酒のみならず、美食家垂涎のレストランも登場
会期中に最も注目を集め、毎年最多の来場者を集める最終日。入手困難となっている幻の日本酒「十四代」を醸す高木酒造を筆頭に、高木酒造と親交が厚く、切磋琢磨しながら時代を牽引する最強の蔵元10蔵が出店する。
ブースでは蔵元たち自らが日本酒を注ぎ、会話を交わすこともできるなど、つくり手の人柄にも触れられることも人気の秘訣だ。さらに出品されるお酒には一般に販売されることはまれで、限られた店舗でしか味わうことができない希少な銘柄もあるため、日本酒ファンにとってはまたとない機会となっている。
毎年話題になるのが、その最終日に出店するレストラン。誰もが一度は行ってみたいと憧れつつも予約困難でなかなか行けない人気店が登場するからだが、今年も例年に劣らず、「それは行かなくちゃ!」と思わせる豪華な顔ぶれだ。
まず関東勢は、ロブションの愛弟子として知られる須賀洋介氏の『SUGALABO』、最も予約の取れない焼鳥店として絶大な人気を誇る『鳥しき』、そして千葉の自然と共存する、食材にこだわり抜いた唯一無二のイタリアンで国内外からゲストを引き寄せている『Ushimaru』。さらに京都からヌーベル・シノワの名店『齋華』が出店し、コースのなかの不動のスペシャリテ「フカヒレあんかけごはん」と「鮑のまぜそば」を披露。札幌からはイノベーティブ和食の先駆け店として知られるミシュラン一つ星の『みえ田(だ)』が登場。北海道の春の食材を巧みな技術で堪能させてくれる。
いずれの店舗もシェフ自らがキッチンコンテナ内で腕を振るうのだから、その勇姿を見るのも楽しみ。行列を覚悟で行くしかない!
「CRAFT SAKE WEEK」は日本酒について学び、自分好みの日本酒を知れる場。ここには、いつ来ても新しい出合いがある。日本酒の魅力を再発見しに、何度か足を運びたい。
イノベーティブ|東京・麻布台「SUGALABO」
日本と世界をつなぐ美食の研究所
21歳からジョエル・ロブションの元で研鑽を積み、パリ、ラスベガス、NY、台湾など世界を股にかけ活躍してきた須賀洋介氏。六本木に『ラトリエ ドゥ ジョエル・ロブション』がオープンした際には26歳という異例の若さでエグゼクティブシェフに抜擢され脚光を浴びる。2015年、自身のラボを設立。
毎月、日本各地の食材や器など食に関わるものを勉強する旅を続け、そこで得た出会いを料理として表現。日本の旬の食材を主役にしながら、フランス料理で培った料理技術を駆使して生まれる独創的なフレンチで、食材の魅力をわかりやすい美味しさで伝える。イベントで登場する「関あじのベニエ」を食べれば須賀スタイルに魅了されること間違いなしだ。
そのほかのメニュー
「新玉ねぎとベーコンのキッシュ」
「超濃厚ヨーグルト酒のアイスクリーム」
焼鳥|東京・目黒「鳥しき」
日本の焼鳥文化を世界に発信
2007年に開店後、2011年からはミシュランの星を現在まで維持している「最も予約の取れない焼鳥店」といわれる『鳥しき』。串を可能な限り限界まで炭火に近づける池川義輝氏の魔法の火入れ(近火の強火)で焼き上げた素材は、旨味を外に逃がさず驚くほどジューシーな味わいだ。
「焼鳥という日本の誇るべき食文化、職人の仕事を世界に羽ばたかせたい」と、若手の育成にも尽力し続け、「鳥しきICHIMON」と題し、東京、NY、上海など国内外で10店舗以上を展開。イベントでは、昨年オープンした『中目黒とりまち』の煮込みや、麻布台ヒルズに出店した惣菜のプロジェクト『麻布台 鳥しき』で名物となっている「壺たれチキン」の販売もある。
そのほかのメニュー
「鶏の煮込み」
イタリアン|千葉・山武市「Ushimaru」
“千産千消”の一軒家イタリアン
九十九里浜からほど近い千葉県山武市ののどかな田園の中に建つイタリアンレストラン。漁業、農業、酪農の盛んなこの土地に惚れこんだ打矢健シェフは、パスタやパンに使う小麦の栽培に関わったり、乳牛のため処分されるジャージー牛のオスの子牛を特別な飼料で育ててもらったりと、生産者と密に接し、自然と共存しながら美味しさと地産地消を追究する料理人。オレイン酸が豊富で赤みが特徴的なジャージー牛を使ったメインディッシュは『Ushimaru』の代名詞的存在だ。
料理に使う塩も九十九里の海水を釜炊きして自家製にするなど、打矢シェフしか作り得ない希少価値の高い美味を求めて全国からゲストが訪れる。
そのほかのメニュー
「千葉県山武産ジャージー牛のブリスケット つるかめ農園米ぬかのピアディーナ」
「千葉県産牛乳アイスと朝採れいちご」
中華|京都・東山「齋華」
京都が誇る四川料理の名店
ヌーベルシノワの先駆けとして一世を風靡した西麻布の名店『エピセ』で研鑽を積んだのち、味にうるさい京都を挑戦の場に選んだ齋藤博人氏。静寂な泉涌寺の敷地内に店を構え、庭の借景が窓一面に広がるカウンター席は圧巻だ。この景観と独創的な料理が評判を呼び、中心地からやや離れた場所にもかかわらず予約至難。
「自分の思う美味しさ」を徹底的に追求する齋藤氏は、四川料理の伝統を敬いながらも、食材選びやスパイスの組み合わせ、食感の工夫で、四川腐乳を使った白い海老チリ、鮑とその肝を和えた麺など印象深い名品を生みだしている。2023年、念願の製麺所も立ち上げ、極細でコシがある理想の麺も完成させた。
イノベーティブ和食|北海道・札幌「みえ田」
圧倒的な知識と超絶的な技を駆使
2006年に札幌で創業以来、和と洋が融合したイノベーティブ和食の先駆け店として注目を浴び続けている予約至難の人気店。カウンターに立つのは、多数の飲食店のプロデュースも手がけるカリスマ的料理人・三枝展正氏。「伝統を重んじながらも、多彩な食材や器使いで日本料理の世界観を広げ、美味しさ、楽しさの幅も広げていきたい」と話す三枝氏。
鮑や雲丹、蟹をはじめとする北海道の極上の海の幸や野菜、羊肉などを堪能させてくれるだけでなく、フカヒレ、トリュフなどジャンルを超えた食材も巧みに取り込み、料理人歴30年を超える豊かな知識と超一流の技術で見た目から味わいまで見事なひと皿に昇華。ミシュラン1つ星も保持し続けている。
そのほかのメニュー
「数の子 春野菜のお浸し 青海苔ジュレ」
「恵鶏の鶏たたきと春野菜のスープ」
日本酒ファン垂涎の「十四代」をはじめとした銘酒が集結
CRAFT SAKE WEEK 2024
日時|2024年4月18日(木)~29日(月・祝)各日12:00~21:00(L.O.20:30)
場所|六本木ヒルズアリーナ(東京都港区六本木6-9-1)
テーマ
18日「頑張れ、北陸!! の日」
19日「Awa Sakeの日」
20日「東の若手の日」
21日「西の若手の日」
22日「九州・関西の日」
23日「中国・四国の日」
24日「東海の日」
25日「関東の日」
26日「東北の日」
27日「ジューシー&フレッシュの日」
28日「Sakenomy All Starsの日」
29日「チーム十四代の日」
料金|スターターセット ¥3,900(オリジナル酒器グラス+飲食用コイン11枚)
※2回目以降の来場の際は、スターターキットの酒器グラスを持参すると、追加コイン購入のみで楽しめる。
公式サイト|http://craftsakeweek.com