各界の第一線で活躍する仕事人が実際に通う、発想を豊かにし、仕事も人生も豊かにする“推しメシ”を紹介するリアル・レストランガイド【連載 新エグゼクティブが通う、本当に行きたい店】。ワンメディア・明石ガクトさん、フリーアナウンサー・宇賀なつみさん、GO・三浦崇宏さん。普段からおいしいもの情報を交換し合い、旨いものがあると聞けば東へ西へと足を運ぶという。一食たりともハズしたくない3人に「肉食系レストラン」を聞いた。
肉を食べたいときに焼鳥は選ばない?
私たちに明日を生きるチカラを与えてくれるのは、やっぱり肉、とにかく肉。おいしい肉はどこに行けば食べられる?
座談会冒頭、肉にうるさい男性陣は、宇賀さんとの「肉」の解釈の違いが気になったようで……。
三浦 肉というテーマで宇賀さんが焼鳥をあげてくるとは思いませんでした。
明石 われわれ罪深き男たちは、肉=牛肉だから(笑)。
宇賀 え、ダメですか?「YAKITORI 燃es」、すごくおいしいですよ。値段も高すぎないし、おしゃれだし、センスもいいし。焼鳥はどれもオススメですけど、私はここの〆に出てくる鶏そばを推したい。これがめちゃくちゃおいしいんです。
三浦 ダメじゃないんだけど、「肉食べたい」ってときに僕らは焼鳥を選ばない。
明石 うん、焼鳥は焼鳥。肉は肉。
宇賀 私は鶏の味が好きなんです! 牛や豚に比べると小さな個体なのに、さまざまな部位があって、それぞれおいしいし、ヘルシー。食べ疲れることもないじゃないですか。
明石 生きとし生けるものすべて平等ってことですね。焼鳥も肉ってことにしましょう。というわけで、私は焼肉の「西麻布 十々」を推薦します。そう、西麻布の交差点にある誰もが知る名店です。
宇賀 打ち上げで何度か行ったことはありますが、正直記憶に残っていないというか……。
明石 みんな知っているし、一回くらいは行ったことがあるけど、あえて選ぶ店じゃないって感じでしょ。僕もそう思っていたんです。夜中までやっていて、普通においしい店。でもこちらの三浦さんが言うわけです。「僕が焼く十々はどんな焼肉屋よりもおいしい」って。で、実際にいっしょに行って、彼に焼いてもらったら、本当にむちゃくちゃおいしかった。え、ほんとかよって驚きましたもん。
三浦 実は僕、十々の親戚が友だちで学生のころから通っているんですよ。19歳くらいからだからもう20年。だから十々の肉はもちろん、鉄板や火力を知り尽くしている。たとえば名物のネギタン塩があるんですけど、1枚のタン塩にすごい量のネギとニンニクを盛ってある。この過積載のタン塩を片面だけガリッと焼き上げる。
明石 ああ、思い出しただけでおいしい。
三浦 十々は火力が強いんです。だからこの片面焼きができる。
宇賀 食べてみたい!
三浦 最高においしいんですよ。僕は本当の十々の実力をみんなに伝えたいんです。
明石 あの焼き方マニュアルは本にして出してほしいくらい。それに十々の何がいいって、おいしいと思ったら気軽におかわりができるところ。最近流行りのコースだけの焼肉屋だと、どんなにおいしいと思ってもおかわりできないじゃないですか。
三浦 最近のエクストリーム化した焼肉屋には僕もひと言いたい。焼肉ってみんなでワイワイ食べるのが楽しいじゃないですか。それでこそパワーを分かち合える。でも流行りの店だと店員が一枚ずつ焼いてくれるでしょ。しかも聞いてみると、その子がバイトだったりする。バイトが悪いとは言わないけど、経験値が低い子が焼くんだったら、自分で焼いたほうがおいしい。しかも気を抜いていると、「ウニのせますか」とか「トリュフのせますか」とか聞いてくるし。
明石 あれは断りづらい(笑)。目の前に大切な仕事相手とかいると、「お願いします」と言わざるをえない雰囲気になるよね。
三浦 そうなんですよ。しかもウニをのせて肉がおいしくなるわけじゃない。トリュフだっておいしいときはあるけど、合わないことも多い。インスタ映えと、値段をあげるためだけのメニュー。
明石 トリュフの断り方は最近学んだんですよ。
宇賀 ぜひ教えてください。
明石 「先週、今年のトリュフの摂取量を超えたので、今日はやめておきます」って(笑)。
三浦 デブだけが使えるセリフじゃないですか。で、そんなこんなで、僕が推薦するのは赤坂の「みすじ」。ここはおかわりできる普通の焼肉店で、何を食べてもおいしいけど、「並じゃないハラミ」がオススメかな。博報堂に勤めていたときはよく行っていましたけど、最近ちょっと予約が取りづらくなっているかも。
宇賀 お話きいていたら、焼肉食べたくなってきました。
三浦 じゃあ、今度みんなで十々に行きましょう! 僕が最高のねぎタン塩を焼きます。
肉系レストラン3選
1.YAKITORI 燃es
宇賀's Recommend
素材にこだわりシンプルながらも“新しい焼鳥”を追求。鶏肉は愛媛県の特別長期飼育「媛っこ地鶏」、茨城県産契約農場の「合鴨」、「ホロホロ鳥」を使用。
2.焼肉 十々
明石's Recommend
昭和51年のオープン以来、西麻布に集う粋人たちの胃袋を満たしてきた老舗焼肉店。激戦区で長続きしている理由は「とにかくおいしい」に尽きる。
3.赤坂 みすじ
三浦's Recommend
赤身でありながらほどよい霜降りでしられる部位「みすじ」を店名に掲げる。名店「よろにく」の姉妹店だが、こちらは客が自ら肉を焼くスタイル。
■新エグゼクティブが通う、本当に行きたい店
一見さんお断りや予約困難店ではなく、気軽に行けて、実際に通える店を紹介するリアル・レストランガイド。各界の第一線で活躍する仕事人の、発想を豊かにし、仕事も人生も豊かにする“推しメシ”とは?