連載「ヴィンテージウォッチ再考」の第96回は、ロレックス「サブマリーナー Ref.6358」を取り上げる。

クロノメーター表記が記されている希少モデル
映画『007 ドクター・ノオ』で主人公のジェームズ・ボンド扮するショーン・コネリーが愛用していたサブマリーナーが、「Ref.6538」であることは有名だ。
通称“ジェームズ・ボンドモデル”と呼ばれる「Ref.6538」は、「BREVET」と刻印された直径8mmのリューズを携え、防水性能は前作の「Ref.6200」を引き継いで200mを保持している。
文字盤にはクロノメーター表記があるものと無いものが混在し、この個体は4ラインでクロノメーター表記が記されている。こちらの方が数が圧倒的に少ない。ちなみに文字盤の夜光塗料はラジウムが使用されているため傷みやすい。
1950年代の「サブマリーナ」を語るうえで最も重要なパーツが、“レッドトップ”と呼ばれているベゼルだ。これはベゼルの12時位置の三角形が赤で表示されたものを指し、交換されることが殆どで希少性が非常に高い。
1950年代の「サブマリーナ」のベゼルは、刻み無しべゼル(0~15分の1分刻みの目盛り無し)、刻み無しの“レッドトップ”ベゼル、ロング5“レッドトップ”ベゼル、そして刻み有りの“レッドトップ”ベゼルに分かれる。この個体は刻み有りの“レッドトップ”ベゼルに該当する。
ヴィンテージロレックスに該当するサブマリーナでもトップクラスの人気を誇る“ジェームズ・ボンドモデル”。この機会に手に入れてみてはどうだろう。
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