連載「意欲的新作ウォッチ」の第151回は、ショパール「L.U.C 1860」を取り上げる。
カジュアルな服装にも合わせられるドレスウォッチの新定番
世界的なラグジュアリースポーツウォッチのブームが続く最中、「ウォッチズ & ワンダーズ ジュネーブ 2023」での新作発表では、各社がこぞって独自性のある提案を打ち出す傾向が見られた。そんな新作群の中でもショパールの「L.U.C 1860」は時計業界関係者を中心に高い評価を得ている話題作だ。
つまるところ、1997年に発表された「L.U.C 1860」の初代モデルに新たな解釈を加えた最新作の魅力とは、ドレスウォッチのルールに縛られない絶妙なスタイリングにある。
一般的にドレスウォッチの定義は、2針ないしは3針の貴金属製のケースであることが条件に挙がり、よりクラシックなテイストを求めるのであれば、手巻き式ムーブメントが搭載された薄型のケースであることが好ましいだろう。
これに対して、新生「L.U.C 1860」の場合、ケースには80%がリサイクル素材だという独自開発の合金ルーセントスチール™、ギヨシェ装飾を施したサーモンカラーのゴールド製文字盤、ヴィンテージ調のカーフスキンストラップを採用することで、どこか懐かしくも新しいレトロな雰囲気に仕上げている。
36.5mm径の薄型ケース、均整の取れたスモールセコンド表示を完成させるためのパーツとして、ショパールの自社開発・製造による自動巻きムーブメントCal.L.U.C 96.40-Lの存在は欠かせない。
このムーブメントの主な特徴は、ドレスウォッチらしい薄型ケースに仕上げるために不可欠なオフセンターの22Kゴールド製マイクロローターと、独自のツインテクノロジーを応用した積載式二重香箱による約65時間のパワーリザーブを備えている点にある。このほかにも、スイス公式クロノメーター検定機関COSCによるクロノメーター認定やジュネーブ・シールを取得した抜群の精度、ブリッジ部分に施されたコート・ド・ジュネーブ装飾など、機能と美観の両立を目指す工夫が随所に見られる。
フォーマルのみならず、カジュアルなファッションにも合わせられる本作は、現代のライフスタイルにフィットする新定番となり得る可能性を大いに秘めている。
問い合わせ
ショパール ジャパン プレス TEL:03-5524-8922
■連載「意欲的新作ウォッチ」とは……
2022年も高級ウォッチブランドから続々と届く新作情報。その中から、新鮮な驚きや価格以上の満足感が味わえる“活きのいい”モデルを厳選! 時代を超えて輝き続ける、腕時計のパワーを改めて感じて欲しい。