PERSON

2026.03.13

西野亮廣、永瀬ゆずな、MEGUMI、山寺宏一ほか登壇。『映画 えんとつ町のプペル 〜約束の時計台〜』ジャパンプレミア舞台挨拶を最前列で目撃!

製作総指揮・原作・脚本を西野亮廣氏がつとめる『映画 えんとつ町のプペル 〜約束の時計台〜』のジャパンプレミアが2026年3月10日にTOHOシネマズ六本木で開催。上映前には、監督の廣田裕介氏、西野亮廣氏、声優をつとめた子役の永瀬ゆずなちゃん、MEGUMI氏、山寺宏一氏が登場。その様子を劇場最前列で、ゲーテが目撃した。

上映前は、怖くてしょうがない

2026年3月10日、『映画 えんとつ町のプペル 〜約束の時計台〜』の公開に先駆けて、日本で初めて観客の前で上映を行うジャパンプレミアのその日。TOHOシネマズ 六本木ヒルズの壇上で、西野亮廣氏の瞳は輝いていた。

「映画って、蓋を開けてみないとヒットするかどうかわからない。だから上映前は怖くてしょうがないんです」

『映画 えんとつ町のプペル 〜約束の時計台〜』を公開直前に控えたGOETHEのインタビューで西野氏はそう語っていた。

絵本『えんとつ町のプペル』は累計80万部以上を売り上げ、2020年の『映画 えんとつ町のプペル』も大ヒット。2025年のミュージカルでは製作費がかかりすぎて当初「チケットを売り切っても赤字」が確定していたにも関わらず、講演会やイベントを増やして黒字化させた。

もはや恐れるものなどなにもないのではないか、傍目からはそう見える西野氏ですら「映画は怖い」のだという。

ミュージカルの場合は、ひとつの劇場に人を集めるため、前売りチケットの売り上げで興行的に成功かどうか事前にわかる。しかし映画は上映館が全国に多数あり、1館だけを埋めればいいというわけではない。さらに演劇やミュージカルと違って直前でチケットを買う人が多いため、「成功かどうかは封切られてみないとわからない」ところが多いからだ。

「完成してから、お客さんに見てもらうまでの間は、本当に時が止まったように長く感じます。本作は11時59分で針を止めた時計台の物語ですが、まさに今僕らは11時59分にいる。公開してやっと12時の鐘が鳴る、そんな心持ちです」

ジャパンプレミアの壇上で、監督の廣田裕介氏もそう語り、西野氏は深く頷く。

映画がヒットするかどうかは、観た人の口コミにもかかっている。つまり最初の観客がどれだけ熱狂してくれるかが大事だ。

前作『映画 えんとつ町のプペル』のあと、5年半かけて製作した本作を、初めて観客の前に送り出すその日。壇上のふたりの作り手は、「怖さ」とともに、大きな期待とそして作品が手を離れていく達成感に満ちていた。

西野亮廣氏
西野亮廣氏。

また『プペル』で、みんなと待ち合わせたい

この日、西野氏と廣田監督とともに壇上に上がったのは、声優をつとめた子役の永瀬ゆずなちゃん、MEGUMI氏、山寺宏一氏。

山寺氏と西野氏は2004年から2006年まで『おはスタ!』で共演経験がある。壇上で『もう20年前だね。あれから西野くん、大巨匠になったね』と笑う山寺氏に、西野氏は照れながらも『双子のひとり二役、セリフ量も多いこの難しい役は、山寺さんしかいないと思った』とオファーの経緯を説明した。

また西野氏とMEGUMI氏はデビュー時期が近く、ともに現在、映像作品のプロデュースを手掛けていることから「お互いの存在が励みになっている」と称え合った。

2019年に「にしのあきひろ」名義で出版した絵本『チックタック ~約束の時計台~』を原案に、時を支配する謎の異世界「千年砦」を舞台にした本作。主役のルビッチの声を演じた永瀬ゆずなちゃんは1年前のアフレコを、「本当に大冒険に出たようだった」と振り返る。それに対して西野氏は「僕ら大人は10年、20年前のできごとを人に話しているうちに盛りすぎて、だんだんなにが本当の記憶だったかわからなくなり、記憶が改ざんされてしまうことってありますよね? ゆずなちゃんにとっても1年前の記憶ってそんな感じで、ルビッチではなくて自分が冒険したことになっているんです(笑)」と解説。ゆずなちゃんも「ルビッチの人格がそのあとも乗り移ったようだった」と重ねた。

4人の舞台挨拶は30分間続いた。その後いよいよ作品を観ることになる観客に向かい、西野氏は最後にこう語りかける。

「『えんとつ町のプペル』は絵本から始まって今年で10周年を迎えます。その間に、映画になり、ミュージカルになり、歌舞伎になり、バレエになり、ブロードウェイにも行き、昨年またミュージカルになりました。そして再び映画として帰ってくることができた。この10年間、さまざまなクリエイター、キャストそして観客のみなさんが連綿と繋いでくださり、今日この瞬間があります。今、振り返ると、この作品を応援したらどこか新しい場所に行けるのではないか、そんな『期待』とか『可能性』を多くの方が感じてくださったからだと思います。

そして、踏み込んだ話をすれば、この映画がコケてしまうと、その感じていただいた『可能性』がすべて消えてなくなってしまう。作品が次に繋がらなくなってしまうんです。それはどうしても避けたい」

それまで笑顔だった西野氏は、ここから観客に必死に語りかけるように真剣な眼差しになっていく。

「やっぱり、みんなとものを作る時間が楽しいし、またみんなと『プペル』で待ち合わせたい。そこで打ち上げしたり酒を飲んだりしながらああだこうだ言う時間を作りたいんです。だから3月27日の公開後も、1人でも多くの人に届けられるよう、命をかけて頑張るつもりです」

拍手のなか、西野氏は深々とお辞儀をして壇上を降りる。

下手へ下がるその瞬間、もう一度観客の方を振り返り、再び深く頭を下げた。

そこからゆっくりと顔を上げた西野氏の瞳は、テレビでも雑誌でも動画でも、見たことがないほどに澄んでいた。

期待と不安のなかで、大きな決意を胸に秘めた人の顔だった。

『映画 えんとつ町のプペル 〜約束の時計台〜』
原案:『チックタック 〜約束の時計台〜』(にしのあきひろ著/幻冬舎)
製作総指揮・原作・脚本:西野亮廣
声の出演:永瀬ゆずな、窪田正孝/MEGUMI、山寺宏一 ほか
アニメーション制作:STUDIO4℃
配給:東宝、CHIMNEY TOWN
製作:見城 徹、岡崎真治、佐藤成高、田中栄子、渡辺章仁、檜原麻希

2019年に「にしのあきひろ」名義で出版した絵本『チックタック 〜約束の時計台〜』を原案に、アニメーションは前作同様に日本を代表するアニメーション制作会社STUDIO4℃が行う。第76回ベルリン国際映画祭ノミネート作品。2026年3月27日より公開。

©️西野亮廣/「映画 えんとつ町のプペル ~約束の時計台~」製作委員会

TEXT=安井桃子

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