吉本NSC10年連続人気NO.1講師、桝本壮志。授業の内容を書籍化した新著『時間と自信を奪う人とは距離を置く』は高い評価を獲得。一方、「ギャルマインドで世の中のバイブスをアゲる⤴︎」というミッションを掲げて事業を展開する総長バブリー。第3回のテーマは「部下の怒り方」。

桝本流怒り方、5つのメソッド
――昨今、社会ではコンプライアンス遵守を求める意識が高まり、「部下への怒り方」が難しくなったと感じる人が増えています。「このくらい強めに怒っても平気だろう」と考えていても、部下は「パワハラに当たる」と感じているかもしれません。桝本さんは部下を怒る時にどのようなことを心がけていますか。
桝本 以前の僕は、怒りっぽい性格だったので失敗ばかりでした。大声で叱れば、相手の心に響くし、従うようになると考えていたんです。結果はもちろん、場の空気は悪くなるし、生徒は委縮するだけ。恥ずかしいですよね。このままではいけないと感じて、アンガーマネジメントについての本を読み漁りました。そうして5つのメソッドに行き着いたんです。
バブリー ぜひ、お聞きしたい。私も怒り方が嫌になるくらい下手クソ。バイブスを撒き散らしてしまうタイプだから、場の空気が悪くなる一方。
桝本 1つめは「時間をおかない」。怒りは間をあけるとかえって増幅してしまうので、必要な時はすぐに怒るべきなんです。2つめは「1対1」。大勢の前で叱ると吊るし上げになるだけで、余計に態度は硬化します。3つめは「さかのぼらない」。怒るのは「今やったことだけ」に限定します。「お前は、前も同じことやっていたよな」と過去の行いをトッピングするのは禁物です。4つめは「私情を入れない」。例えば、約束を破ったことを注意するのはいいけど、「約束を破られたらオレの立場がないだろう」と、私的な感情を挟んでしまうのも良くありません。
バブリー 確かに。思い当たるところがいっぱいある。
桝本 最後の5つめは「怒るときは許すとき」です。そもそも「怒る」という行為は、「二度と怒らなくてもいい状況をつくるため」のアクションであるはず。でも、怒った後でも機嫌が悪く、延々とブツブツ言い続けている人がいるじゃないですか。周りに自分が怒っている理由を解説して、さらに怒りを増幅させちゃう人。そうではなくて、すべてを伝えたら、相手のミスや落ち度はキッパリと忘れて、叱る前の“素敵な部下”として見る、扱うべきなんです。

Z世代に対してどう怒るべきか?
バブリー 桝本さん、マジで「怒り方のハウツー本」を書いてください。というのも、最近、Z世代に対してのマネジメント本を読んだんですよ。そしたら、「Z世代にこれを言うと機嫌が悪くなるから言うのをやめましょう」っていうようなことを書いてある。これ、おかしくないですか? ミスをしたら、指摘されたり、怒られたりするのって貴重な経験でしょ。私はギリギリZ世代ですけど、怒ってくれる人の存在は超大事。それなのに、感情をひた隠しにして、言いたいことを言わずに済ませるって……。そういう気の遣い方をされると、”怒られる”という貴重な機会が奪われてしまう。
桝本 その通り。Z世代に対しても、マジで怒っていい。というよりも怒らないとダメでしょうね。ただし、怒り方や𠮟り方にはコツやセンスが必要だという話です。
バブリー Z世代に怒る場面で、気をつけないといけないポイントはありますか?

1975年広島県生まれ。放送作家として多数の番組を担当。タレント養成所・吉本総合芸能学院(NSC)および、よしもとクリエイティブアカデミー(YCA)の講師。2連覇した令和ロマンをはじめ、多くの教え子をM-1決勝に輩出している。新著『時間と自信を奪う人とは距離を置く』が絶賛発売中! 桝本壮志へのお悩み相談はコチラまで。
バブリー/Bubbly(右)
CGOドットコム総長。山梨県甲府市生まれ。高校中退後、大阪へ家出し、ギャル文化に感銘を受ける。2022年に合同会社CGOドットコムを設立し、企業や団体の会議にギャルを送り込む「ギャル式ブレスト®」などの事業を展開する。
桝本 ハラスメントは、若手社員が想像していなかった「過剰な注意を受けた」と感じると起こります。そういった職場は「地雷ゲーム」になっているケースが多い。つまり、上司が叱るポイントがシークレット設定になっているので、若手は「いつ・どこで・どんな注意を受けるのか」が分かっていない状態で仕事をしており、予期せぬカミナリを受けて衝撃が走り、ホイッスルを吹いてしまうんです。大切なのは「禁止ゲーム」にすること。スポーツ競技のルールのように、あらかじめ禁止行為を周知させたうえでプレイしてもらい、上司は審判のように公平に見て、禁止行為をした人物のみに「逆ホイッスル」を吹けばいいと思います。
バブリー ありがとうございます。桝本さんの「怒り方」、とても勉強になりました。でも、うまくできるか不安。部下のことを思うあまり、エネルギーを過剰に放出してしまうんです。
桝本 僕もそうですよ。冒頭で紹介した「5つのメソッド」をはみ出して、ついつい怒り過ぎてしまいます。失敗を反省しつつ、次回はここを修正しようと考える。そうやって精度を上げていく意識が大切ですね。
※4回目に続く

