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2025.04.11

西野亮廣が、営業から逃げて「仕組み化」から入ろうとする経営者に苦言。それ、100%負けます!

23万部のロングセラー『夢と金』の著者であり、今、ビジネスパーソンが追うべき人物の筆頭である西野亮廣さん。ブロードウェイでのミュージカル「オセロ」に共同プロデューサーとして参加したかと思えばナンバー1のヒットを叩き出したり、スリランカからプロジェクトを依頼されたり。そんな大プロジェクトも、こつこつ人に会って、自分に惚れさせて、人間関係を築いたからこその結果であり、システム化されたものではない。そんな西野さんの言葉だからこそ説得力のある「うまくいってない会社の経営者」への苦言! 今回も、音声メディア「voicy」で配信中の「#西野さんの朝礼」から編集してお届けする。
(※今回の記事を音声で楽しみたい方はコチラ

今日は【営業から逃げる経営者】というテーマでお話ししたいと思います。

第191回
目の前の人間を惚れさせられるか?――地道な「営業」こそが、すべてのビジネスのスタートであり、経営者の仕事は「営業」だ。「仕組化」はその後!

西野亮廣

「うまくいっていない会社」の共通点

「ニシノコンサル」という名前で、年間に100社以上のコンサルをさせていただいているのですが、「うまくいっている会社」の共通点はあまり見つからないのですが、「うまくいっていない会社(経営者)」には共通点があって、それが「『営業』から逃げて、ハリボテの『仕組み化』(机上の仕組み化)に走っている」です。

今日は、この件について、お話させてください。

「仕組み化が大事」とか「自動で集客できる仕組み」といった言葉を、皆さんもよく耳にされると思います。

もちろん、「仕組み化」はビジネスをスケールさせる上ではめちゃくちゃ大事なんですけど、「仕組み化」を“営業から逃げるための言い訳”にしている人が結構いらっしゃいます。

ここに行っちゃうと、100%負けるので、心当たりがある方はとっとと改めてください。

本来、仕組み化は「うまくいった営業の型」を拡張するためにあります。

順番で言うと、

1. 泥くさい営業する
2. 相手を惚れさせる
3. 勝ちパターン見つける
4. それを仕組みにする

この順なんですよね。

ですが、最初の「泥くさい営業」や「惚れさせる努力」を飛ばして、いきなり「仕組み化」から入ろうとする人がけっこう多い。

たとえば、マーケティングの世界で『カスタマージャーニー』という考え方がありますよね。
人は商品を買うまでに、「認知→興味→検討→比較→購入」という段階を踏む…というアレです。

その最初の「認知」と「興味」を動かすのは、「人」なんですね。

「人は“機能”や“価格”で買っているのではなく、“感情”で買っている」という有名な話があるのですが、これはBtoCだけじゃなく、BtoBでも同じです。結局、「お前がそこまで言うなら」の世界線で、対お客さんであろうが、対会社であろうが、対投資家であろうが、相手にするのは「人」なので、最初の「惚れさせる」という作業が絶対必要なんです。

「なんちゃって仕組み化」は中身が伴っていない

以前、Bリーグのチェアマン、島田慎二さんが「なんちゃって大企業が一番弱い」とおっしゃっていて、大きく膝を打ちました。

要するに、「成功している大企業のやり方、つまり“仕組み化された体制”を、まだそのフェーズにいない中小企業や個人が真似した場合、だいたい失敗するよね」です。

この「なんちゃって仕組み化」は中身が伴ってないから、ただただ現場の熱量が下がって、ただただ身動きが悪くなるだけなんです。

今、耳の痛い経営者が山ほどいると思うのですが、会社なんて、よっぽどのレベルに達するまでは「属人的」でないといけないし、よっぽどのレベルに達しても「属人的」で、「営業」は一生しなきゃいけません。

「営業」をする以上は断られることもありますし、断られ続けたら惨めな気持ちにもなりますよ、そりゃ。

それでも、「お願いします。買ってください」と頭を下げ続けなきゃいけないんです。

今、会社があまり上手くいっていない経営者さんは心して聞いてください。

「営業」って、「相手を惚れさせる」ってことでしょ?

「お前がそこまで言うなら」というところまで、相手を連れ込む作業でしょ?

つまるところ「仕事」なんて全て「営業」じゃないですか?

お客さんを惚れさせなきゃいけないし、その前にスタッフを惚れさせなきゃいけないんだから。

最近、『オセロ』の件で、やたらとブロードウェイの話題が増えましたが、ブロードウェイのコミュニティーに入る時に「仕組み」なんてありません。

本当に一人一人会いに行って、「キミ、面白いね」と言われたっきり次が無くても、それでもまた一人一人頭を下げてまわって…それを何十回、何百回繰り返して、ようやく切符がもらえる。最近、騒がしいスリランカの案件もそう。

何があるのかよく分からないまま、とりあえず現地に足を運んで、英語とシンハラ語が飛び交うコミュニティーに飛び込んでいって、眠い目をこすって飲みに行って、積極的に話しかけて、とにかく目の前にいる人を惚れさせて、「あなたにお願いしたいです」というところまで持ち込むんです。

ここに「仕組み化」なんて都合の良い言葉はありません。

ガタガタ言ってないで、とっとと「営業」に行ってください

今、会社が上手くいっていない経営者さんは、ガタガタ言ってないで、いつまでもカッコつけてないで、とっとと「営業」に行ってください。

仕事が終わったら家に帰らずに、会食に行ってください。

そこで話しかけられるまでダンマリを決めこまず、自分から積極的に話しかけて、そして、クライアントを惚れさせてください。

それで、あなたの会社の社員が救われるんだから。

「仕組み化」はその後です。

仕組み化は、けっして“営業をしなくていい魔法”じゃありません。

惚れさせた経験がある人だけが使える拡張ツールです

「目の前の人間を惚れさせられるか?」

ここがビジネスのすべてのスタートだと思います。

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ミュージカルのお知らせ

お知らせ! 2025年8月9日〜30日、ファミリーミュージカル「えんとつ町のプペル」が大劇場・オーケストラ版での上映決定!

開催日:2025年8月9日(土)〜 30日(土)
会場:KAAT 神奈川芸術劇場(神奈川県横浜市中区山下町281) 

お知らせ! ミュージカル「えんとつ町のプペル」密着ドキュメンタリー【BackStory】を毎週金曜日に配信

西野亮廣

総再生回数1000万回突破!(YouTubeショート・TikTok含む)
毎週金曜日20時にミュージカル『えんとつ町のプペル』制作の裏側ドキュメンタリーを配信しています!
【これまでのBackStory】

最新回は【海外進出の真相】なぜ、キンコン西野がブロードウェイに進出できたのか?

ショート動画はこちら【YouTube】【TikTok】

■毎週金曜日に『BackStory』を流している西野亮廣のYouTubeチャンネルのメンバーシップに加入すると、【メンバーシップ限定特典】が2つ!
その1:『BackStory』の動画制作における西野亮廣のガチダメ出しをノーカットで見ることができる!
その2:「先行公開」として、他の人よりも早く観れる!

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お知らせ! キンコン西野のCHIMNEY TOWN、ブロードウェイで上演される『オセロ』に共同プロデューサーとして参加!

西野亮廣

デンゼル・ワシントンやジェイク・ギレンホールといったレジエンド達が出演するブロードウェイ舞台『OTHELLO(オセロ)』。世界中から多くの観客が集まるブロードウェイの大舞台で、シェイクスピアの世界を新しい息吹とともに表現する本作は、その完成度の高さや挑戦的なアプローチで、世界中の演劇ファンからも高い関心を集めています!

上演:2025年2月24日~2025年6月8日(予定)
劇場:Barrymore Theatre(ブロードウェイ/ニューヨーク)
出演:デンゼル・ワシントン、ジェイク・ギレンホール ほか
公式サイト:https://othellobway.com/

■快進撃! ブロードウェイ週間興行収入で史上最高額更新、2週連続1位達成!

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舞台『オセロ』オープン初日に、バイデン元大統領やジェニファー・ロペスらが来場!

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映画のお知らせ

NEWS! 西野亮廣が製作総指揮を務めたコマ撮り短編映画『ボトルジョージ』が、第97回アカデミー賞(米)の短編アニメーション部門のショートリストに選出されました!

監督:堤大介(トンコハウス) 脚本:堤大介氏と西野亮廣の共同制作 プロデューサー:松本紀子(ドワーフ)

■NEWS! 2025年4月17日に、米国ユタ州で開催される「Desertscape International Film Festival(デザートスケープ国際映画祭)」、5月3日に英国ロンドンで開催される「Unrestricted View Film Festival(アンリストリクティド ビュー映画祭)」など、世界各地の映画祭から招待され、上映されます!

■NEWS! フランスのランスで開催される『RED MOVIE AWARDS』の年間セレクションに『ボトルジョージ』がノミネートされました!

2025年5月23日・24日に、フランスのランス オペラ座(Opera of Reims)で授賞式が開催予定。詳細はこちら

■コマ撮り短編映画『ボトルジョージ』が、札幌国際短編映画祭で「アニメーション特別表彰」&「最優秀作曲賞」。アメリカ南カリフォルニア最大級の映画祭、ニューポート・ビーチ・フィルムフェスティバルで「短編アニメーション賞」。グローバルステージハリウッド映画祭にてBest Short 2024」。続々受賞!

ロサンゼルスのマリリン・モンローシアター(@サンタモニカ)の【HOLLYWOOD SHORTSFEST】のオフィシャルセレクション、スイスの【ジュネーブ国際インディペンデント映画祭】に選出! そのほか
【San Diego International Film Festival】(米国)
【Newport Beach Film Festival】(米国)
【Austin Film Festival】(米国)
【SPARK ANIMATION】(カナダ)
【San Diego Asian Film Festival】(米国)
など続々!

西野さんの『ボトルジョージ』に対する想いとは? こちらをチェック!

ボトルジョージ

■コマ撮り短編映画『ボトルジョージ』の専用劇場、『ボトルジョージ・シアター』がグランドオープン!

発売中&予約受付中

■12点のイラストすべて西野さんの描き下ろし! 部屋に飾りたい! 「AKIHIRO NISHINO SKETCH BOOK CALENDAR 2025」 カレンダー発売中!

■CHIMNEY TOWNが運営するクラウドファンディング【PICTURE BOOK】

「挑戦する人」と「応援したい人」が集まる オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』を運営しているCHIMNEY TOWNが作った、クラウドファンディングのプラットフォームです!

《大阪平野の夜景を一人占め》HIBARI GOLF(宝塚市)のVIPラウンジ『星の絨毯』(2024年9月オープン)の【共同オーナー】(年間3日×7年分の貸し切り利用権)募集中!

■『星の絨毯』の【1日利用権】も仮予約受付中!

イベントのお知らせ

『西野亮廣講演会』全国各地で続々開催決定!

『西野亮廣講演会』のお知らせです。
下記の都道府県で開催が決まっています。

  • 4月30日(水)に大阪
  • 5月17日(土)に兵庫
  • 8月12日(火)に神奈川

私、西野亮廣がマイク一本で1時間半ほど喋る変なイベントです。チケットをお求めの方は、『西野亮廣全国講演会』で検索してみてください。サロンメンバーさんが作ってくださったイイ感じのホームページに飛びますので、そちらから。会場によっては、まだ、チケットを発売してなかったりしますが、そのへんはご容赦ください。

書籍のお知らせ

  • 最新絵本『みにくいマルコ~えんとつ町に咲いた花~』のご購入はこちら
  • 73万部の絵本『えんとつ町のプペル』のご購入はこちら

NFTのお知らせ

子供たちに絵本を贈るプロジェクト「『CHIMNEY TOWN GIFT』のNFT」が話題に!

バンドザウルスのお知らせ

オンラインサロン・SNS・Note・Voicy


TEXT=西野亮廣

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