PERSON

2024.11.09

俳優・内田朝陽×ゼネラルモーターズ・ジャパン社長を繋ぐ意外な接点とは

俳優、ミュージシャンの内田朝陽氏と、ゼネラルモーターズ・ジャパン 代表取締役社長の若松格氏。音楽を通して親しくなったというふたりのエピソードを紹介。

若松格氏と内田朝陽氏

胸いっぱいの愛を

若松 朝陽の実家のお店に20代の頃から通っていて、朝陽のことは子供の頃からよく話を聞いていた。

内田 僕は子供の頃はお店に出入り禁止でした。

若松 とにかく温かくて、素敵な大人がたくさんいる店で。

内田 店で会うようになったのは、デビューしてからですよね。

若松 朝陽は会うたび、どんどん身体も大きくなり、たくましく立派になっていったね。

内田 友人の俳優たちと、お店でよく過ごしていました。

若松 ちょうど上海駐在中に、NHKの朝の連ドラに出ると聞いて毎朝、見てたのを覚えてる。

内田 僕が印象深いのは、やっぱりシンガポールです。「NARUTO」の1ヵ月のアジアツアーの最後にお会いできて。

若松 シンガポールに駐在中だった。ご家族から連絡をもらっていて、まずは舞台を見せてもらって。それからメシでも行こう、と鮨を食べに行ったね。

内田 1ヵ月ぶりの和食は、本当に美味しかったんです。この時、初めてたくさんお話をして、それから、いい店があるんだ、とライヴハウスに連れていってもらって。

若松 音楽はいい。

内田 そうしたら、若さん、自分もすっかり楽しんでるんですよ。それを見て、心を開きました(笑)。この人は肩書きで生きてる人じゃない、信用できる、と。

若松 そういえば、音楽で生きていきたかった話とか、サーフィンやスケボーをやってた話、その時したかな。

内田 帰国された時、僕がちょうどスケボーを再開したところで。理想の板を組んで、それをお店で見せたら、ちょっと乗らせてよ、と。スーツでスケボーやりだすんですから(笑)。

若松 おっさんにスケボーなんかできるわけないじゃん、と思われたら癪(しゃく)だから(笑)。

内田 止めましたけど、僕が。危ないもん(笑)。ただ、これで、また急接近しましたね。この人、本気で面白いな、と。

若松 この間、一緒に演奏したのも楽しかったね。

内田 レッド・ツェッペリンの「胸いっぱいの愛を」。

若松 内田家の地下のスタジオには、僕のドラムスティックが置いてあるから。

内田 僕がイントロを弾いたら、若さんがドラムで完璧に入ってきてくれて。

若松 ベースの子も入ってきて、その場でセッション。あれはけっこう熱が入った(笑)。

内田 またやりましょう!

語り合う、若松格氏と内田朝陽氏
若松格(左)
ゼネラルモーターズ・ジャパン 代表取締役社長。1966年神奈川県生まれ。慶應義塾大学法学部卒業後、1989年にヤナセ入社。GM事業部配属。2000年、GM入社。GMインターナショナルオペレーションズディレクターなどを経て、2016年より現職。
内田朝陽(右)
俳優、ミュージシャン。1982年東京都生まれ。2000年2月、「21世紀ムービースターオーディション」でグランプリ受賞。俳優デビュー。山田孝之と音楽ユニット「quu」を結成し、CM、MV、映画など幅広いジャンルで作品を制作。2024年11月3日にシングル 「Feel me why don’t you」を配信、12月8日にはアルバム『BREAKTHROUGH』 が配信予定。

若松 若い頃は音楽の夢があったけど、心が折れてしまった。朝陽がやっているのが悔しい(笑)。ギター持つと、かっこいいフレーズとか、すぐ弾けちゃうんだよなぁ。

内田 バンドのデビューライブも見に来てくださって。

若松 ソロでやっている小さなライブも見に行ったよ。

内田 そうしたら、俺も参加したいな、と(笑)。それで、「セカンドハンド」という曲に、若松さんが社長を務めているGMのカマロのエンジン音とワイパー音をサンプリングして入れたんです。一緒に演奏してますよ、と。

若松 メンバーの山田孝之さんにも、いつでもドラム叩けるよ、と言ったんだけど。体良く断られたということかな(笑)。

内田 そういえば、カマロやキャデラックに乗っていて、車で困ったときによく電話してましたね。社長に聞くことじゃなかった(笑)。

若松 朝陽も本当に飾らないよね。俳優としての朝陽も応援するけど、本当に素のままに生きている。だから好奇心が素直に動くし、表現力に溢れている。これが刺激になる。

内田 若松さんもですよ。悩みも聞いてもらっているけど、泣きそうになって話をする僕の前で、若さんが先に泣いてくれて。あれは、うれしかった。

若松 いや、なんでも語り合えるのがいい。でも、反省は短めに(笑)。これからも一緒に楽しんでいこう。

内田朝陽氏着用衣装:ジャケット¥64,900、パンツ¥47,300(ともにエイトン TEL:03-6427-6335)

TEXT=上阪徹

PHOTOGRAPH=高嶋佳代

STYLING=[内田さん]山田康史

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