23万部を突破した『夢と金』の著者であり、今、ビジネスパーソンが追うべき人物の筆頭である西野亮廣さん。先日、NYブロードウェイにて、投資家を集めるためのプレゼン公演を終えたばかりの西野さんですが、日本とは環境も戦い方も全く違うようで。それでも世界を視野に入れなければ、日本は負け続けることになる……。他では聞けない、ヒリヒリするような西野さんの体験について、今回も、音声メディア「voicy」で配信中の「#西野さんの朝礼」から編集してお届けする。(※今回の記事を音声で楽しみたい方はコチラ)とにかく、今もう一度、読むべきは『夢と金』!■連載『革命のファンファーレ』から『夢と金』とは
【連載 『革命のファンファーレ』から『夢と金』】
今日は【「契約・交渉」ができない日本人】というテーマでお話ししたいと思います。
第130回 日本とは真逆の反応!「絵本の発売から7年経っても、まだ万人規模のお客さんが入っていますよ」「一過性の人気作品じゃないですよ」が、投資家を集める!
「アメリカは契約社会」とよく聞きますが、本当にその通り
2023年の11月から(途中2回の帰国を挟んで)ニューヨーク・ブロードウェイで働いているわけですが、ようやく一段落つきそうなので、ここらで僕の頭の中と、そして、これから頑張る日本の皆様に向けたメッセージを整理したいと思います。
過去のvoicyに出てきたお話もチョイチョイ挟むので、復習がてら聴いてください。
今回僕はミュージカル『えんとつ町のプペル』の原作・脚本・演出としてプロジェクトに参加しているのですが、同時に「リードプロデューサー」というポジションにも就いています。
制作の進捗管理やら、契約ウンヌンカンヌン、資金調達など…どうやら面倒くさそうな仕事をする人のうちの一人です。
(他にもエグゼクティブプロデューサーや、プロデューサーや、アソシエイトプロデューサーという人達がいます)
そういうポジションに就いているから、余計に強く思い知らされるのかもしれませんが、日本人がブロードウェイで働く時に目の当たりにする“日本とアメリカ(ブロードウェイ)の大きな大きな違い”は、「契約」のリテラシーと、「お金」のリテラシーです。
「アメリカは契約社会」とよく聞きますが、本当にその通りで、特にブロードウェイには色んなバックボーンを持った人が集まっているので、口約束だと必ずトラブルに発展してしまいます。
なので、やっぱり「契約」は大事で、「交渉」が大事なんです。
アメリカの教育体系は「自己主張」や「コミュニケーションのスキル」を重視していて、学生はディベートやプレゼンテーションを通じて交渉スキルを磨く機会が多くあったりしますが、日本にはそれが無い。
基本的には、自分の身の安全(権利)は交渉で勝ち取らなきゃいけない世界線において、ここの教育の違いは大きく出ちゃう…というのが一点。
「お金の話をするなんて、下品だ」と言っている人は…
次に、思い知らされるのが日米の「お金リテラシー」の違いです。
ブロードウェイでミュージカルを作ろうと思ったら、まず最初に「投資家」を集めなきゃいけないので、“投資家の観点”を持っておかなきゃいけない。
たとえば、今回のような投資家向けのプレゼン公演をやる時には、ブロードウェイでは、衣装さんであろうと、作曲家さんであろうと、誰であろうと、皆、「投資家はこういうことを好まないor投資家はこういうことを好む」みたいな話をするんです。
これは、日本のクリエイティブの現場では見られない光景です。
僕がよく言っていますが、日本のアンチがときどき口にする「いつまで『えんとつ町のプペル』をこすっとんねん」という意見からは、完全に「投資家目線」が抜け落ちています。
投資家的には「いつまでもこすれる作品の方がリターンが大きい(回収期間が長い)」ので、たとえば、僕らがブロードウェイの関係者と話す時には、「2016年に出た絵本で、2023年には幕張メッセで、同タイトルのイベントをおこないました」という打ち出し方をしたりします。
要するに、「絵本の発売から7年が経っても、まだ万人規模のお客さんが入っていますよ」「一過性の人気作品じゃないですよ」というアピールで、ここがよくウケます。
お金リテラシーに関していえば「投資家目線が抜け落ちている」というのもそうですが、そもそも問題として、ブロードウェイで戦おうと思ったら、かなりまとまったお金(まとまったお金を集める技術)が必要なんです。
生々しい話をすると、投資家を集めようと思ったら、「この人が参加する作品です」と打ち出す為に名のあるクリエイターを集めなきゃいけないわけですが、もちろん、名のあるクリエイターさんって高いんですね。
基本的には、投資家さんに出していただいたお金から、名のあるクリエイターさんのギャランティーが支払われるわけですが、投資家さんからお金を出していただくには、名のあるクリエイターがプロジェクトに参加する確約がとれている必要があって、それにはどうするかというと、「手付金」みたいなのを先にお支払いするんです。
クリエイターさんのギャラが仮に1000万円だとしたら、先に、200万円ぐらいをお支払いするんです。
それによって「この人が参加します」と投資家さんにお話しすることができるようになる。
つまり、「お金を引っ張ってくる為のお金が必要」というエゲツないゲームで、「お金の話をするなんて、下品だ」と言っている人は、このゲームには一生参加できない。
僕も吉本興業の養成所出身の人間なのですが、日本の芸能事務所の養成所や、クリエイターを育てる専門学校では、ここの部分(お金教育)をキチンと教育のプログラムに入れた方がいいと思います。
「契約・交渉」と「お金」のことを目の当たりにする度に、日本人のクリエイターが、たったこんなこと(学べばクリアできること)でチャンスを失っているのは本当に勿体無いなぁと思います。
なので、今後も、こんな発信を続けていきたいと思います。
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お知らせ!『西野亮廣講演会』全国各地で続々開催決定!
『西野亮廣講演会』のお知らせです。
下記の都道府県で開催が決まっています。
2月13日(火)に青森、
2月20日(火)に東京、
2月29日(木)に愛知、
3月06日(水)に愛媛、
3月19日(火)に大分、
3月25日(月)に大阪、
4月17日(水)に兵庫、
4月23日(火)に東京でそれぞれ『西野亮廣講演会』がございます。
私、西野亮廣がマイク一本で1時間半ほど喋る変なイベントです。
チケットをお求めの方は、『西野亮廣全国講演会』で検索してみてください。
サロンメンバーさんが作ってくださったイイ感じのホームページに飛びますので、そちらから。
会場によっては、まだ、チケットを発売してなかったりしますが、そのへんはご容赦ください。
講演会開催情報
よろしくお願いします。
西野亮廣/Akihiro Nishino
1980年生まれ。芸人・絵本作家。モノクロのペン1本で描いた絵本に『Dr.インクの星空キネマ』『ジップ&キャンディ ロボットたちのクリスマス』『オルゴールワールド』。完全分業制によるオールカラーの絵本に『えんとつ町のプペル』『ほんやのポンチョ』『チックタック~約束の時計台~』。小説に『グッド・コマーシャル』。ビジネス書に『魔法のコンパス』『革命のファンファーレ』『新世界』。共著として『バカとつき合うな』。製作総指揮を務めた「映画 えんとつ町のプペル」は、映画デビュー作にして動員196万人、興行収入27億円突破、第44回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞受賞という異例の快挙を果たす。そのほか「アヌシー国際アニメーション映画祭2021」の長編映画コンペティション部門にノミネート、ロッテルダム国際映画祭クロージング作品として上映、第24回上海国際映画祭インターナショナル・パノラマ部門へ正式招待されるなど、海外でも注目を集めている。また「えんとつ町のプペル」は、ミュージカルや歌舞伎にもなっている。
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■連載 『革命のファンファーレ』から『夢と金』とは
猛烈な勢いで仮説・検証・実行・改善を繰り返し、多彩なプロジェクトを成功させてきた西野亮廣さん。ベストセラー『夢と金』の著者でもあり、現代の日本において、ビジネスパーソンがベンチマークすべき人物の筆頭といえる西野さんの“今”をお届けする連載。