22万部を突破した『夢と金』の著者であり、今、ビジネスパーソンが追うべき人物の筆頭である西野亮廣さん。本連載の軸でもある『夢と金』は、「楽天Kobo ビジネス書2023年間ランキング」「2023年オリコン年間“本”ランキング【自己啓発書】ジャンル」などで第1位となっている。新年最初の今回は、日本人に多い、「やりたくない仕事だけど、頑張ったら夢を叶える可能性が大きくなる」というスタイルの仕事の仕方に疑問を提起。音声メディア「voicy」で配信中の「#西野さんの朝礼」から編集してお届けする。(※今回の記事を音声で楽しみたい方はコチラ)今年こそやりたいことを叶えたい人に、必読の回! ■連載『革命のファンファーレ』から『夢と金』とは
【連載 『革命のファンファーレ』から『夢と金』】
今日は【「やりたくない仕事」を我慢すれば「やりたい仕事」に辿りつけるのか問題】というテーマでお話ししたいと思います。
第127回 やりたくないコトで結果を出して偉くなって、幸せか? その地位を手放すのが怖くなり「やりたくない世界」に居続けることになる…という落とし穴
20代前半もメチャクチャ忙しかった。あの頃と今とで違うのは...
映画公開前とかになると、おそらく映画チームからの売り込みなんかもあるのかもしれませんが、ちょこちょこテレビにも呼んでいただけて、「あんた、最近、よく見るわねぇ〜」とか言われるのですが、映画公開が落ち着くとまた地味な生活に戻って、YouTubeも週に1度ぐらいしか出ておりませんので、基本的には「オワコン」扱いされています。
なんなら、地元のオバチャンとかに励まされたりします(笑)
「人生は、まだまだ、これからやから」と(笑)
そんな西野亮廣ですが、誇張でも、ハッタリでも何でもなく、これまでの芸能生活の中で、今が一番忙しくて、まぁ、「貧乏暇なし」とも言えるのかもしれませんが、本当に朝から翌朝まで走り回っております。
で、「前にここまで忙しかったのはいつだったっけ?」と振り返ってみたのですが、ここまでじゃないですが、やっぱり20代前半もメチャクチャ忙しかったんです。
まだ、身体も精神も未熟だったので、結構大変でしたし、それこそ、隣にいた梶原君はそのプレッシャーに耐えきれず失踪してしまったほどです。
ただ、あの頃と今とでは「プレイヤー」と「裏方」という違いもありますが、「やりたいことで忙しくなっているか、否か」というのはあって、20代も「やりたいこと」はやれていたのですが、やっぱり、中には「あんまりやりたくないなぁ」ということもあって、そこがストレスでした。
一方で、今は「やりたいこと」をやれていて、勿論、その中には「大変なこと」や「面倒なこと」は入っているので、相変わらずラクではありませんが、精神衛生的に健康で「気持ちが滅入る」ということはありません。
「仕事がシンドイ」という人ってたくさんいると思うのですが、基本的には、労働時間が長いからシンドイわけではなくて、忙しいからシンドイ、「仕事は楽しくないもの」「給料=ストレスの対価」という風になってしまっているからシンドイわけで、僕らは泣いても笑っても、人生のうちに仕事をしている時間がかなりあるので、月並みですが、やっぱり仕事は楽しめた方がいいし、ゲーム化できるならゲーム化した方がいい。
どうせ働くんだから、好きな仕事・楽しい仕事の割合を増やした方がいい。
「石にかじりついてでも好きな仕事しかしない」というのは1つの方法
「じゃあ、どうやってそれを実現するんだ?」という話になってくると思うのですが、これは1つの方法として(逆説的ですが)「好きな仕事をしたかったら、石にかじりついてでも好きな仕事しかしない」というのはあるなぁと思います。
腕力と根気が必要になってくる手段なので、鵜呑みにせずに、あくまで選択肢の1つとして捉えていただきたいのですが、「やりたくないコトを我慢してやって、結果を出して、出世して、やりたいコトをやる」という道も確かにあるにはあるのですが、まわりにいる人達を見てると、我慢をして「やりたくないコト」をやって結果を出している人って、「そこで結果が出せるんだ」となって、また新たな「やりたくないコト」が舞い込んできているんです。
事務処理とか超やりたくないけど、いつか偉くなって、好きな仕事をする為に、事務処理で結果を出しちゃうと、事務処理の仕事がどんどん舞い込んでくる…みたいな。
まぁ、ここまでの皮肉な展開は予想がつくと思うのですが、問題はここからで、やりたくないコトをやって偉くなった人って、それなりの社会的地位(生活の安定)を獲得してしまっていて、それを手放す恐怖の方が怖くなっちゃって、「やりたいコト」に舵を切りにくい…という非常に難しい問題がある。
「やりたくないコトをやって、結果を出して、偉くなって、やりたいコトをやる」という旅のしおりの中には、「やりたくないコトをやって、結果を出して、偉くなったら、その地位を手放すのが怖くなる」というのがスッポリと抜け落ちている。
これ、意外と、売れっ子の芸能人に多いんです。
皆の話を聞いていると「ホントはアレをやりたい!」「もっと、こんなことやりたい!」と言うから、「だったら、やりゃいいじゃん」と背中を押したら、「いや、でも、レギュラー番組があるし…」と返ってくるので、「だったら、レギュラー番組を卒業すりゃいいじゃん」と言ったら、「いや、でも…」といった感じ。
皆、手放せないんです。
カジサックがYouTubeに全振りできた理由の1つとして、「テレビで結果を出せなかったから」というのは大きいと思います。
あのままテレビで結果を出して、テレビで売れっ子をやっていたら、それを捨ててYouTubeに全振りすることはできなかったと思います。
なので、「やりたくないコトをやって、結果を出して、偉くなって、やりたいコトをやる」って、僕らが思っている以上に難易度の高いプランなんだと思います。
一方で、「やりたいコト」をずっとやって、石にしがみついてでもやって、無償であろうと何であろうとやって、そこで結果を出せば、次に舞い込んでくる仕事は「やりたいコト」で、一見すると虫が良すぎる話ですが、「やりたくないコトをやって、結果を出して、偉くなって、やりたいコトをやる」よりも「やりたいコト」に辿り着きやすいんじゃないか説です。
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お知らせ!『西野亮廣講演会』全国各地で続々開催決定!
『西野亮廣講演会』のお知らせです。
下記の都道府県で開催が決まっています。
2月13日(火)に青森、
2月20日(火)に東京、
2月29日(木)に愛知、
3月06日(水)に愛媛でそれぞれ『西野亮廣講演会』がございます。
私、西野亮廣がマイク一本で1時間半ほど喋る変なイベントです。
チケットをお求めの方は、『西野亮廣全国講演会』で検索してみてください。
サロンメンバーさんが作ってくださったイイ感じのホームページに飛びますので、そちらから。
会場によっては、まだ、チケットを発売してなかったりしますが、そのへんはご容赦ください。
講演会開催情報
よろしくお願いします。
西野亮廣/Akihiro Nishino
1980年生まれ。芸人・絵本作家。モノクロのペン1本で描いた絵本に『Dr.インクの星空キネマ』『ジップ&キャンディ ロボットたちのクリスマス』『オルゴールワールド』。完全分業制によるオールカラーの絵本に『えんとつ町のプペル』『ほんやのポンチョ』『チックタック~約束の時計台~』。小説に『グッド・コマーシャル』。ビジネス書に『魔法のコンパス』『革命のファンファーレ』『新世界』。共著として『バカとつき合うな』。製作総指揮を務めた「映画 えんとつ町のプペル」は、映画デビュー作にして動員196万人、興行収入27億円突破、第44回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞受賞という異例の快挙を果たす。そのほか「アヌシー国際アニメーション映画祭2021」の長編映画コンペティション部門にノミネート、ロッテルダム国際映画祭クロージング作品として上映、第24回上海国際映画祭インターナショナル・パノラマ部門へ正式招待されるなど、海外でも注目を集めている。また「えんとつ町のプペル」は、ミュージカルや歌舞伎にもなっている。
●国内最大となる、約4万人の会員数を誇る有料会員制コミュニティー(オンラインサロン)「西野亮廣エンタメ研究所」はこちら。
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■連載 『革命のファンファーレ』から『夢と金』とは
猛烈な勢いで仮説・検証・実行・改善を繰り返し、多彩なプロジェクトを成功させてきた西野亮廣さん。ベストセラー『夢と金』の著者でもあり、現代の日本において、ビジネスパーソンがベンチマークすべき人物の筆頭といえる西野さんの“今”をお届けする連載。