ここぞの一品のためには、贈る相手についても贈る商品についても、情報収集は欠かさない。「やっぱり『あの人の手土産はおもしろい』と言われたいんですよね(笑)」と話すダイニングイノベーション代表の西山知義氏が選ぶのは、相手がうれしいと思うポイントを確実に攻める一品だ。
喜ぶポイントを掴む手土産
「贈る相手がどんな方かを想像し、その方の記憶に残るには何が最善なのかを考える。そんな手土産の選択は、ターゲットを想定してまた来てもらう店を作るという、飲食店経営と似ていると思います」と話すのは、これまで国内外でさまざまな飲食店を開業してきた西山知義氏だ。
「遠方から来られた方には、ツナオイル漬け『おつな』のような日持ちするものを。ご家族がいる方なら、その日帰宅した時に確実に喜ばれる『フルーツタルト』が喜ばれますね」
そして、美食を知り尽くした人に”ちょっとしたひねりを”と贈るのが、一見普通に見えて、実は……のサプライズがうれしい、知る人ぞ知るぶどうパンだ。
「切ると、あふれんばかりのぶどうの迫力がすごい。もちろん味も抜群。食べることが好きな人こそ、この価値観をわかって楽しんでいただきたいと渡しています」
記憶に残る手土産のために、自ら情報収集も怠らない。
「後日『美味しかった』と連絡が来ればうれしくて(笑)。知られざる手土産はまだまだあるはず。その言葉を聞くために、これからも僕ならではの手土産を探し続けたいと思います」
西山知義のとっておきの手土産3選
1.普通に見えて、普通じゃない
ぶどうパンとコーヒーの店 舞い鶴「ぶどうパン」
280gのパン生地に対し、使われている干しぶどうはなんと230gとたっぷり! 東京で創業42年という、ぶどうパン専門店の人気商品。朝イチに行かないと入手できない日もあり、連日売り切れるというほど人気だ。このほかに冬季限定のシナモンぶどうパンや、巨峰を使用したぶどうパンもあるのでお好みで。通販をしておらず直接店舗での購入が必要。わざわざ買いに行くという心配りも伝わる。
2.味も豊富な高級ツナ瓶
自家製ツナ専門店おつな「おつな」
遠方から来た方には、持ち運びしやすく日持ちする物を。ひとつひとつ手作りされているツナフレークのオイル漬け「おつな」は、ガーリック&オレガノに燻製粒マスタード、実山椒など、食べてみたいと思わせる多彩な味が12種類。
選び方次第で、いろいろな方の好みにあわせられる汎用性もうれしい。
「紅花油をベースにブレンドした油がさらっとしていて、おつまみとしても最高です。僕のおすすめは島唐辛子。ピリッとした辛みがあとをひきます」
3.家で待つ家族の笑顔は確実
fruits and season(フルーツアンドシーズン)「フルーツタルト」
「奥様や娘さんなど、ご家族が喜ぶものを選ぶのも、手土産のおもてなしのひとつ。見た目もかわいいこのタルトなら、確実に喜ばれます」
箱を開けたら間違いなく歓声があがるのが、フルーツアンドシーズンの「フルーツタルト」。
グルテンフリーで乳・卵不使用のヴィーガンスイーツなので、どんな人にでも安心してわたせるのもポイント。ふんだんに使うフルーツは旬のものを使用するため、季節によって内容が異なり、贈る楽しみも増す。