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2022.09.12

夫婦二人三脚でYouTubeのブルーオーシャンを開拓、竹脇まりなとは

YouTube Japanが発表した、2020年の「一年間でチャンネル登録者数を伸ばしたチャンネル」で3位(芸能人やアスリートを除くと1位)に輝き、'22年8月現在、登録者数334万人を突破した「Marina Takewaki」。夫婦二人三脚で築く、日本トップクラスの人気を誇るYouTubeチャンネルの魅力、そして、成功を導いたビジネス戦略とは!【特集 仕事に効くYouTube】

NYヘルシーライフから宅トレに方向転換したことでブレイク

「地獄の11分 マンションOK! 飛ばない脂肪燃焼ダンス」「汗だく必須 滝汗ボクシング」「寝たまま5分 やる気が出ない日のゆるトレ」。キャッチーなタイトルとユニークな切り口のエクササイズ、そして、竹脇まりなさんの飾らない笑顔と、健康的で明るく前向きなキャラクターが人気のYouTubeチャンネル「Marina Takewaki」。トレーニングの実演と撮影、編集を妻の竹脇まりなさんが、企画・プロデュースを夫のダーウィンさんが、と夫婦が二人三脚で運営している。もっとも、チャンネルを開設した2018年12月の時点では、今とはかなり違うスタイルだったという。

「YouTubeは、ダーウィンの転勤でニューヨークに移住したのを機に始めました。最初は、ニューヨークの街やトレンド、カフェやレストランなどの情報を、Vログのような感じで発信していたんです。9ヵ月で30本くらいアップしましたが、登録者は300人くらいで、再生回数も各回20回程度。全然うまくいかなかったですね」(まりな)

転機が訪れたのは、'19年8月。当時SNSで流行っていたハンドクラップというダンスを、汗だくになりながら踊って投稿したところ、再生回数が急上昇。渡米前、フリーのヨガインストラクターとして活動していたことや、ダーウィン氏の強い勧めもあり、これを機に、YouTubeの投稿を自宅トレーニング=“宅トレ”中心にシフト。その結果、登録者数・再生回数は順調に伸び、'19年年末には登録者数10万人を突破。同時期に、ダーウィン氏が家庭の事情で退職することになり、二人は日本に帰国。ここから、夫婦二人三脚でのYouTube運営がスタートした。

「僕はSNSとかまったくやっていなかったんですが、あの動画で登録者数が300から1万人に増えた時、『何が起こっているんだ⁉ 』と気になって、YouTube全般を客観的に分析してみたんです。すると、日本には、100万人以上登録されているフィットネス系チャンネルが存在していないことに気づきました。欧米では、そうしたチャンネルが多数あるのに、です。で、『この分野は、ブルーオーシャンなんじゃないか!? 』と。しっかり夫婦でこのプロジェクトに賭けてみようと思いました」(ダーウィン)

ハウツー動画のチャンネルはまだまだ伸びる

その直後に、新型コロナウイルスが流行。緊急事態宣言の発令で”ステイホーム“が広がったことも、宅トレのブームを後押しすることに。'20年5月には、チャンネル登録者数が100万人を超えた。

「ちょうどその頃、国民的アイドルグループがYouTubeを開設したんですが、その影響は大きかったですね。あれで、YouTubeが市民権を得た気がします」(ダーウィン)

YouTubeを開設したばかりの頃は、一般的に『若い人が観るもの』と認識されていたと振り返る。アラサーであるまりなさんが参入することを、冷ややかな目で見る人も少なくなかったそう。

「でも、知名度のある方々が次々とチャンネルを開設したことで、幅広い世代が観てくれるようになりました。私のチャンネルのコアターゲットは30~50代ですが、その世代にYouTubeが普及したことで、登録者数が急増したのだと思います」(まりな)

とはいえ、参入者が増えれば、それだけライバルが多くなる。一部では、「YouTubeはすでに飽和状態」という声も上がっているが、ダーウィン氏は、「開設する人が増えるということは、視聴者も増えるということ。むしろ、これからもっと伸びる可能性があると思います。とくに、僕らがやっているジャンルは、まだまだ伸びしろがあると確信しています」と、自信を見せる。

「YouTubeは、大きく3つのジャンルに分かれます。ひとつは、SNSの延長線上で、自分の日常を切り取りして発信するジャンル。2つめは、エンタメやスポーツといったテレビ的なコンテンツ。3つめが、卵焼きの作り方とか本の要約、家電の修理法といったハウツーやエデュケーションを紹介する、いわば検索エンジン的なチャンネル。このジャンルは、言い換えるなら、発信者のために観るチャンネルではなくて、視聴者が自分のために観るチャンネル。僕らのチャンネルはまさにそれで、このジャンルはまだまだ伸びると、と勝手ながら思っています」(ダーウィン)

ゲーテ世代に効く! 1分間トレーニング①

竹脇まりなさんが、ゲーテ読者のために、仕事の合間&その場で簡単にできるトレーニングをレクチャー。今回は、気になるおなか回りの脂肪撃退法を紹介!

「自分の脂肪は自分で燃やす! 」

両足を軽く開いて立ち、両腕は、肘を曲げて胸の前で、写真のように合わせる。この時、手にウエイト(写真はMARINESSの「ほぐしダンベルボール」。ペットボトルなどでもOK)などを持つと、負荷がプラスされて効果がアップする。

「ねじるのは上半身だけ、下半身はそのままでね! 」

息を吐きながら、上半身をゆっくりと左にねじる。この時、下半身は正面を向いたままに。息を吸いながら正面に戻る。右側も同様に行う。この動作を20回実施。

■自分をさらけ出してトレーニング系YouTuberのトップに! 竹脇まりなの軌跡 (9月13日公開予定)
■YouTubeの枠を超え、宅トレを「ブーム」から「文化」に! 竹脇まりなの今後の思いとは(9月14日公開予定)

竹脇まりなさんのYouTubeチャンネルはこちら!

Marina Takewaki
1989年秋田県生まれ。宅トレクリエイター。“宅トレを当たり前の世界に”をミッションに、夫のダーウィン氏と共に宅トレの魅力を広めるため、YouTubeや宅トレブランドMARINESSの運営をはじめ、様々な活動を行っている。YouTubeチャンネルでは、自宅で楽しくできるフィットネスやダイエット料理動画を発信しており、チャンネル登録者数は300万人を突破。

Darwin
1983年アメリカ・サンフランシスコ生まれ。MARINESS代表取締役社長。米国の大学で広告マーケティングを学び、その後14年間外資系金融会社にて営業、企画、キャピタルマーケッツ業務に従事。2020年よりYouTube「Marina Takewaki」チャンネルで企画及び全体の運営を担う。'21年、MARINESSを設立し「宅トレを当たり前の世界にする」ため、宅トレ用品及び健康食品の企画・開発などさまざまな活動を行なっている。

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TEXT=村上早苗

PHOTOGRAPH=河内 彩

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