師匠か、恩師か、はたまた一生のライバルか。相思相愛ならぬ「相師相愛」ともいえるふたりの姿を紹介する連載「相師相愛」。その貴重な対談の数々をまとめて振り返る。※2017年1月号、'18年8月号、'20年4月号、12月号掲載記事を再編。固有名詞や肩書き、年齢等のデータは掲載時のまま
「俺たち江戸っ子」駒村純一×藤岡幸夫 対談
藤岡 関西の慶應OBの集まりで「中等部出身の人がいるよ」と教えてもらったんです。関西では珍しいので。付き合いはもう10年以上になりますね。
駒村 関西フィルを盛り上げようという挑戦で必死の頃だったね。気持ちが先走って言葉がついてこないくらい熱かった(笑)。
藤岡 何もかもが東京一極集中って、おかしいじゃないですか。なんとか、それを変えたかった。それが使命だと思っていました。
駒村 東京にいれば、あんなに無理をしなくてもよかったろうに。でも、僕も大赤字だった大阪が本社の危ない老舗を選んだ男だから、親近感が持てた。
藤岡 しかも、お互い東京生まれ東京育ちの江戸っ子で(笑)。
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「ヨットでつながった世界的名医」坪田一男×渡邊昌彦 対談
大学に入ったらカッコいいスポーツをやりたい、と思い選んだのがヨット。昌彦さんはひとつ上の先輩でした。世界一面白くて、優しい。人生をとにかく謳歌していて、こんな生き方していいんだ、と教わった人なんです。今も会うと安心します。本音で生きて平気なんだ、と。
風を切って静かに海の中を進んでいくって、本当に気持ちいいんですよ。そしてヨットに学んだのは、風を見ることです。風が吹いている所に行かないと、ヨットは進まない。これは仕事も同じですよね。風が大事なんです。
そしてヨットはあるスピードが出ると突然、浮いて一気に加速します。これをプレーニングというんですが、舵がききにくくなって、ひっくり返るリスクも高まる。でも、スピードが出た時、怖がらずに突っこんでいくことが大切なんです。僕は、人生はプレーニングだと思っています。ひっくり返ったら、また起こせばいい。そう教えてくれたのも、昌彦さん。何度だって、起こせばいいんだよ、って。
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「野球部の先輩、後輩」仲井嘉浩×西脇隆俊 対談
私は洛星高校の27期生なんですが、14期で硬式野球部ができたんです。それから間もない17期に、府予選でベスト8に入りました。その時のエースが西脇さんなんです。小さな巨人・西脇、針の穴を通すコントロール、というのが部の伝説になっていました。おまけに文武両道で、現役で東大に入られた。野球部に入ってすぐに、「こういう先輩がいる野球部なんだ、君たちもそうならないといけない」と監督には卒業するまで言われ続けました。
卒業後、私が20代のころ野球部のOB会で初めてお会いして、お酒もご一緒して、ゴルフコンペにも一緒に行かせていただくようになって。伝説の人なので緊張していたんですが、ものすごく誠実で公正でユーモアがある人なんです。楽しすぎて、話がまったく尽きなくて。
今はお仕事もご一緒するようになり、私どもがオーナーのザ・リッツ・カールトン京都の5周年パーティにもゲストで来ていただきました。今度は野球部の練習を見に行きたいですね。
西脇さんの時代から今も続けられている監督は、人生を学んだ尊敬する恩師です。
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