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2018.07.17

坪田一男×渡邊昌彦 ~相師相愛 vol.25「ヨットでつながった世界的名医」(WEB特別版)

師匠か、恩師か、目をかける若手か、はたまた一生のライバルか。第25 回は、ヨットでつながった世界的権威のふたり。

相師相愛25

坪田一男が語る、渡邊昌彦

大学に入ったらカッコいいスポーツをやりたい、と思い選んだのがヨット。昌彦さんはひとつ上の先輩でした。世界一面白くて、優しい。人生をとにかく謳歌していて、こんな生き方していいんだ、と教わった人なんです。今も会うと安心します。本音で生きて平気なんだ、と。

風を切って静かに海の中を進んでいくって、本当に気持ちいいんですよ。そしてヨットに学んだのは、風を見ることです。風が吹いている所に行かないと、ヨットは進まない。これは仕事も同じですよね。風が大事なんです。

そしてヨットはあるスピードが出ると突然、浮いて一気に加速します。これをプレーニングというんですが、舵がききにくくなって、ひっくり返るリスクも高まる。でも、スピードが出た時、怖がらずに突っこんでいくことが大切なんです。僕は、人生はプレーニングだと思っています。ひっくり返ったら、また起こせばいい。そう教えてくれたのも、昌彦さん。何度だって、起こせばいいんだよ、って。

(これよりWEB版限定テキスト)

大きなパーティを企画したり、スキーツアーをやってみたり、ヨットスクールを開いたり。とにかく思い出がたくさんあります。若気の至りで、バカなこともたくさんしました。それが今や大腸内視鏡の世界的な権威ですからね。

一度、親族を看てもらったことがあったんですが、素晴らしい対応に感動しました。やさしくて、丁寧で。これぞ医者の鑑だと思いました。改めて勉強になりましたね。

今年も、8月の後輩たちのレースの応援でお会いしましょう。また一緒にヨットに乗れるのが楽しみです。

渡邊昌彦が語る、坪田一男

彼は医学部の体育会ヨット部に入部してくれたんですが、こんなに面白い人はいないんです(笑)。医学部同士でレースをやる大会があるんですが、僕たちはまったく勝てなかった。そうしたら「レースでは勝てないかもしれないけど、宴会では勝ちましょう」と言いだして、みんなで大盛り上がり。納得してすっかり便乗しちゃった僕もいたんですけどね(笑)。

一方で100日合宿をやって猛練習をするんですが、ある時野球のユニフォームを着て海岸に現れたのには驚きました。聞けば、中学時代にはサイズが大きくて、ようやく着れるようになったから、と。海辺で野球のユニフォームを着てヨットをしている人をイメージしてみてください。みんなあっけに取られてて(笑)。そういえば、パジャマでやってたこともあったなぁ。

眼科医として世界的に有名になりましたが、公私ともに楽しんでいる。これだ、と思いこんだら余計なことや計算をしたりしない。そういう人は、強いんだけどちょっと心配もあります。

(これよりWEB版限定テキスト)

ときどき会わないと、刺激が足りなくなるんですよね。いろんなことに興味を持っているから、凡人の想像を超えるとんでもないことを言いだしたりして。

人生100年時代だから、60歳から新しいことをしなくちゃと坪ちゃんはビジネススクールに通い、MBAを目指して猛勉強中。僕はダイビングの免許を取ったくらいかな。でも、そんな医学部の教授は他にいないですよ。

ヨットでは4年間一緒にペアを組んで、僕の代では初めて東日本医学生体育大会で準優勝して、坪ちゃんの代で初優勝しました。それから4連覇して、うれしかったなぁ。今でも部員は最高の仲間。彼のおかげで、人生が華やぎ、楽しい人生を送ることができそうです。

Kazuo Tsubota(右)
慶應義塾大学医学部眼科学教室教授。1955年生まれ。慶應義塾大学医学部卒。角膜治療、ドライアイ研究で世界的に知られる、最先端の研究を推し進める眼科の革命児。著著は50冊以上。
眼科医 坪田一男オフィシャルサイト http://www.tsubota.ne.jp/

Masahiko Watanabe(左)
北里大学医学部教授。北里研究所病院院長。1953年生まれ。慶應義塾大学医学部卒。医学博士。1992年に日本で第一例目の大腸がんに対する腹腔鏡下の手術を成功。内視鏡外科の世界的な権威。

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連載
相師相愛

師匠か、恩師か、目をかける若手か、はたまた一生のライバルか。相思相愛ならぬ、相“師”相愛ともいえるふたりの姿を紹介する。

TEXT=上阪 徹

PHOTOGRAPH=太田隆生

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