ビジネスの最前線で闘うリーダーやスペシャルな人の傍らには、仕事に活力を与え、心身を癒やす、大切な愛用品の存在がある。それらは、単なる嗜好品にとどまらず、新たなアイデアの源となり、自らを次のステージへと引き上げてくれる、最強の相棒=Buddyでもあるのだ。今回紹介するのは、モデル・ギャビーさんの相棒犬。特集「最強の相棒」
誰よりも長く時間を共有してきた――
女性誌を中心に活躍するモデル、ギャビーさん。16歳の愛犬Pとは波瀾万丈な日々をともに過ごしてきた。
「このPちゃんと、もう1匹ブーちゃんという黒いミニチュアダックスを子供の頃、飼っていました。でも家庭の事情で、私は10代の時に2年間を施設で暮らしたんです。その後、家に帰ってきたら2匹がいない。できる限りの方法で捜し回りました」
保健所で2匹を発見。16歳だったギャビーさんは2匹を連れ、モデルになるため上京を決意。「けれど病気でブーちゃんが亡くなってしまった。もっと早く病院に連れていけばと後悔しました。だからPの体調管理はしっかりしようと決めたんです」
てんかんの発作があるPは太陽の光が苦手。そのため散歩は早朝の暗い時間だ。また、食事も市販のものではなくギャビーさん手作りのものを食べている。
「おかげで私も規則正しい生活をしています。もしPがいなかったら、10代でひとり上京し、寂しかったと思います。今のようにポジティブではいられなかったかも。てんかんの発作は突然に来ますから、原因をつきとめて冷静に対処する。Pのおかげで人間としても強くなれた気がします」
ギャビーさんはPの姿に自分自身を投影している。
「Pも私も家族がそばにいなかった。同じ状況で一緒に東京に来て、Pは私自身のような気がします。今まで一緒にいた誰よりも長く時間を共有していますよ。見守ってくれるお母さんのような存在でもあります」
部屋にいる時は、常にギャビーさんを見つめ、ギャビーさんが眠るまで起きているという。
「だからPの健康のためにも、私も夜更かしはできません」。
そう笑うギャビーさん。Pが生活と気持ちを整え、次のステージへと連れていってくれる。