移動時間を旅の悦びに昇華してくれる、豪華客船の旅。食、エンタメ、人との出会い……その楽しみ方は無限大。経験豊富なエキスパートたちの記憶に残る旅を参考に、次なる冒険に心躍らせたい。今回は、アマチュアフォトグラファー・荒武雅樹氏のMy Best列車旅をご紹介。【特集 クルーズ&列車の旅】

デザイナーのこだわりが光る最高峰のクルーズトレイン
「運行を開始した2013年から、計5回『ななつ星』に乗車しています。その魅力はなんといっても水戸岡鋭治氏のデザイン。真鍮製のエンブレムから天然素材があしらわれたクラシックな内装にいたるまでこだわり抜かれています。ラウンジカーでのトワイライトタイムのディナーは、そのゴージャスな照明が黄昏時の車窓に映りこみ、言葉では言い表せない美しさ。
乗車する際は自作の行程表を持参しています。車窓を彩る太陽と月の出没時刻や列車の方角を記載し、景色を楽しんでいます。
今楽しみにしているのは、2026年度に運行開始予定のJR北海道『赤い星』『青い星』。いずれも水戸岡氏がインテリアとエクステリアのデザインを担当しており、氏の世界観に浸りながら、北海道の景色を堪能したいと思っています」


荒武雅樹
アマチュアフォトグラファー。全国各地の鉄道に乗り、写真に収めるのがライフワーク。
2015年、人吉鉄道ミュージアムMOZOCAステーション868のお披露目会で、参加する子供たちと触れ合う水戸岡鋭治氏を目にし、デザインのみならず、その人となりにも惚れこむ。
この記事はGOETHE 2025年7月号「総力特集:豪華クルーズ船&列車の旅」に掲載。▶︎▶︎ 購入はこちら