なぜ定期的に韓国に通ってしまうのか!? 韓国サウナ、聖水洞エリア、アート、肉といった4つのカテゴリーで、4人の賢者のお薦めをご紹介。その魅力を知れば、その沼にハマること間違いなし! 今回は、トランジットホールディングス 代表取締役・中村貞裕氏がお薦めの「肉グルメ」を紹介する。【特集 昂る、ソウル】
「エネルギッシュな喧騒のなか、肉を食らう」
「韓国には友人が多いので、いつも美味しいお店を教えてもらっています」
数々の飲食店やホテルを運営するトランジットホールディングス代表取締役・中村貞裕氏が、韓国に通うようになって20年以上が経つ。
「韓国はとにかく肉が美味しくて、毎日肉三昧」という中村氏が、毎回必ず行くのがホルモン炭火焼き「延陀勃(ヨンタバル)」だ。
「新鮮なホルモンがとにかく美味しい。とろけるようなテッチャンもいいし、ミノも歯ごたえが違います」
毎回、滞在は2泊3日と短期間だが、1日に訪れる飲食店は5〜6軒にもおよぶ。
「例えば1軒目でホルモン、2軒目にハラミ、〆にビビンバ、さらにバーも2〜3軒とはしごして、いろんな店を楽しんでいます」
ハラミなら南部の全羅道(チョルラド)産の牝牛のみを使用した韓牛炭火焼「無等山(ムドゥンサン)」へ。
「韓国に来たら食べずには帰れないひと品。韓国一のハラミだと思っています」
肉を求めて観光客はあまり行かない街へも。三角地(サムガクチ)にあるのがチャドルパギ専門店「鳳山家(ポンサンチッ)」。
「チャドルパギは牛のあばら肉のこと。薄切りの肉を炭火で焼いて、ネギと唐辛子が入ったタレで食べるんですが、このタレがとにかくやばい(笑)。お酢の酸味も効いているので、さっぱり食べられるうえに、お酒もすすみます」
そして最後の〆は焼肉店「永川永化(ヨンチョンヨンファ)」のユッケビビンバ。
「みんな酔っぱらっているのに、ここのユッケビビンバはぺろりと食べられる(笑)。24時間営業で、いつ行っても混んでいる人気店です」
もちろん新店開拓も怠らない。今回初めて行った「山清炭火(サンチョンスップル)ガーデン」では皮つき豚肉の塩焼きを。
「旨みたっぷりの味はもちろん、路地裏で敢えて古めかしい感じの内装にするなど、雰囲気も面白い。オーナーは高級フードコートに人気の洋食店も展開。同じ飲食経営者としてその手腕にも注目しています」
おもてなしを求めるというより、「店員さんにラフに扱われるぐらいの感じがまた韓国らしい」と言う中村氏。
「笑い声や韓国語飛び交う喧騒のなかで、マッコリやチャミスルをガンガン頼んで友人とワイワイ肉を食らう。ここに来たら、やっぱり韓国らしい肉の楽しみ方をしたいんです。その溢れる活気ごと楽しむことが、自分のエネルギーのもとにもなっています」
この記事はGOETHE 2024年12月号「総力特集:昂る、ソウル」に掲載。▶︎▶︎ 購入はこちら