フランス発祥の“泊まれるレストラン”、オーベルジュが活況だ。その土地ならではの食材の恵みを慈しみ、料理人の技術とセンスを盛りこんだ感動すら覚えるひと皿を目的とする旅。2023年から今夏に向けて続々とオープンする新オーベルジュを中心に、恍惚の味わいと憩いの時を紹介する。今回は、栃木・那須の「那須 無垢の音」。【特集 オーベルジュの誘惑】
自然と一体になり美食を嗜む
東京から1時間ほど新幹線に乗り、降り立った那須の地は緑の樹木が広がる別世界。2024年4月、栃木県那須町に「那須 無垢の音」がオープンした。「息吹の森に、こころをほどく。」をコンセプトに、広大な自然のなかで滞在できるオーベルジュだ。
ここでは建築家・石上純也氏が手がける「水庭」と地元で採れる野菜など、鮮度の高い食材を使った本格フレンチを楽しめる。
レストランでは、総料理長の千葉拓海氏を筆頭に新進気鋭の料理人を揃え、宿泊当日の朝に採れたばかりの食材で仕立てられた料理が上質なワインとともに提供される。
また朝食も格別で、高原野菜のサラダや地元の酪農家がつくるチーズの美味しさが心身に染みる。那須の自然が魅せる四季の移ろいを感じながら、時に追われることを忘れる休暇を過ごしたい。
この記事はGOETHE 2024年8月号「総力特集:オーベルジュの誘惑」に掲載。▶︎▶︎ 購入はこちら