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2023.10.21

国際都市・福岡の最高峰ホテル「ザ・リッツ・カールトン福岡」へ

大規模な開発プロジェクトが進行中、グローバル都市へと進化を遂げつつある九州・福岡に待望の最高峰ホテルが誕生した。「ザ・リッツ・カールトン福岡」で味わえる真のラグジュアリーとは――。

リッツ福岡外観

進化する福岡の新ランドマーク

FUKUOKA――。

九州の玄関口と言われるが、いまや世界中から人が訪れる日本のエントランスだ。ソウル・上海・台北・香港などアジアのグローバル都市に近く、かつ福岡空港から経済の中心部である博多へはクルマで約10分という抜群のアクセスのよさ。また、人口増加率と10代20代の若者比率は政令指定都市のなかで1位、2020年には政府からスタートアップの育成を集中的に支援する「グローバル拠点都市」に選定され、有力な企業を生み出す拠点都市となっている。

いま福岡では「100年に一度」とも言われる再開発プロジェクトが進行中だ。そのひとつが「天神ビッグバン」。福岡市主導の元、九州一の繁華街、天神に高層ビルが続々と建ちあがっている。市が2015年に構想を打ち出した「天神ビッグバン」は、市中心部のビルが福岡空港に近いため航空法で70m前後に制限されていた高さを特区で緩和。高さ100m超の建物も可能となったのだ。

その「天神ビッグバン」の第2号案件が旧大名小学校跡地に誕生した「福岡大名ガーデンシティ」だ。2023年6月に全面開業した「福岡大名ガーデンシティ」は、高さ111m、地上25階の大型複合施設。その地上1・3階、18~24階に位置するのが、ラグジュアリーホテル「ザ・リッツ・カールトン福岡」だ。

ザ・リッツ・カールトンブランドは2020年開業の日光に続き6軒目。九州へは初進出となる。実は福岡は街の規模、煌びやかなイメージとは異なり、市内にはラグジュアリーホテル、世界的チェーンブランドのホテルがほぼ存在しなかった。それゆえ、国際都市・福岡にふさわしいラグジュアリーホテルの誕生は大きな話題を集めた。

「ザ・リッツ・カールトン福岡」は、福岡の魅力が満載のホテルだ。陸・海・空の玄関口、博多駅や博多港、福岡空港から、いずれもクルマや公共機関で15分以内とアクセスは抜群。客室は19階から24階までの高層階にあり、部屋からはもちろん、ロビーやプール、バーのテラス席などあらゆるスポットから福岡の市街と博多湾を一望できる。

そして、館内のいたるところに飾られたアートは福岡の伝統・歴史からインスパイアされたもの。レストランでは、豊かな自然にはぐくまれた九州の食材を使った美食が楽しめる。

博多織のように人と街の歴史を紡ぐ

クルマ寄せに到着し、ドアマンの案内のもとエントランスからアライバルロビーに向かう。通路は障子のようなデザインが施され、エレベーターホールや廊下には博多織の紋織(パンチカード)をモチーフにした照明が柔らかな光を灯す。

都会の喧騒から離れ、非日常へと誘うエントランス。

ホテルのデザイン監修を担当したのは、「ザ・リッツ・カールトン日光」に引き続き、オーストラリアのLAYAN Architects+Designersだ。博多の伝統工芸品「博多織」からインスピレーションを受け、エントランス、照明、アートなど館内のそこかしこに博多織の意匠が取り入れられている。例えばアライバルロビーには、日本神話に登場する日本最古の神社のひとつ宗像大社の歴史を物語るアートワークを展示。無数の縦糸に墨を施した作品は、見る角度によって姿を変え、いにしえの日本の情景を繊細に表現する。

18階のホテルロビーに上がると、枯山水の小庭をモダンに昇華したエントランスが広がり、落ち着いた雰囲気でお出迎え。博多湾を一望するレセプションでチェックイン。ラウンジで玄界灘を表現したブルーのお茶のウェルカムドリンクをいただいてひと休憩したら客室へ向かう。部屋に入ると、大きな窓からダイナミックな景色が飛び込んでくる。ちなみに客室は博多湾を望む「ベイビュー」、福岡の街並みを見渡す「福岡スカイライン」、大濠公園を正面にした「パークビュー」から選ぶことができる。

リッツ部屋
博多湾を望むデラックス・キングタイプの客室。

部屋は全室50㎡以上。147室のゲストルームと20室のスイートを備える。なかでも最も広い188㎡のザ・リッツ・カールトン スイートは、無垢の木を基調に上品でいてシンプルな家具が配置。福岡を代表する「小石原焼」や「上野焼」の器も飾られ、丁寧に和の要素が取り入れられている。

九州産の厳選された食材が集まるスペシャリティーレストラン

部屋でひと息ついたらディナーへ。福岡といえば、絶対に外せないのが食だ。ホテル内には4つのダイニングと2つのバーがあり、福岡の豊かな食材を生かしたメニューが提供される。本格的な日本料理を味わいたければ、レストラン「幻珠(げんじゅ)」へ。

「幻珠」は鉄板焼、会席、鮨を提供する複合型のスペシャリティーレストラン。鉄板焼では世界有数の漁場である玄界灘で獲れた魚介類、そして年間わずか900頭しか出荷されないために“幻の銘牛”とも呼ばれる壱岐牛を食すことができる。目の前で焼いてもらえる贅沢な時間は、夕食をよりいっそう素晴らしきものにしてくれる。谷口祐卓料理長は言う。

「博多の夜景を眺めながら、ステーキや新鮮な魚介類、唐津の農園から取り寄せた野菜などご堪能ください」

他に「幻珠」では東京・青山の「鮨 将司」の山口将司氏が監修した「幻珠 by 鮨 将司」や、日本料理の中島弘貴氏が腕をふるう和会席など、バラエティに富んだメニューが揃う。

ちなみに館内のレストランは他にも、「Farm-to-Sky」をコンセプトにしたモダンウエスタンで、朝食のビュッフェ会場ともなる「Viridis」(朝の明太フランスは必食!)、軽食やアフタヌーンティーを楽しめるカフェ「Diva」もある。

絶景を望む天空のバーとプール

ディナー後はホテル最上階の24階へ。そこは天空のテラスを備えたバーラウンジ「Bay」だ。博多湾を行き交う船からインスピレーションを得た空間は、オープンするやいなや福岡の人気スポットとなっている。ここで味わいたいのはオリジナリティ溢れるカクテルたち。フルーツや野菜を使ったり、煙を纏わせたりしたミクソロジーカクテルはどれも飲んでみたくなる。なかでもオーダーしたいのは、シグネチャーカクテルの「明太マティーニ」と「どんたくミルクパンチ」。福岡滞在の思い出にぜひ。

24階には博多湾の眺望を楽しめる25mの室内プールやフィットネスジム、サウナも完備。滞在中はぜひ利用して存分にリフレッシュしたい。

そして24階には5つのトリートメントルームを備える「ザ・リッツ・カールトン スパ」がある。古代より伝わる文化から着想を得た3つのシグネチャートリートメントは、九州の豊かな自然の恵みを五感で体験できる。

国際都市・福岡はコンパクトシティとして有名。夜の街に繰り出すのはもちろんいいが、「ザ・リッツ・カールトン福岡」では、できれば一日中ホテルに篭って過ごすことをお薦めしたい。

そこは都市にいながらにして喧騒から離れた非日常の場所。ラグジュアリーとは何か、きっと気づくはずだ。

開放感あふれる室内プール。筋肉の疲れを癒やすバイタリティプールも備える。

ザ・リッツ・カールトン福岡
住所:福岡県福岡市中央区大名2-6-50 福岡大名ガーデンシティ内 
TEL:092ー401ー8888
室数:167室
料金:1室2名利用時¥102,200〜(参考価格)

TEXT=八木基之(ゲーテ編集部)

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