狙いはピンではなく中央。グリーンの賢い捉え方【世界No.1コーチ愛弟子コラム40】

世界No.1のゴルフコーチ、デビッド・レッドベターの愛弟子・吉田洋一郎による、最新ゴルフレッスンコラム40回目。多くのアマチュアゴルファーを指導する吉田洋一郎コーチが、スコアも所作も洗練させるための技術と知識を伝授する。  
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グリーンを外したときに待っているもの

アイアンでグリーンを狙うとき、毎回ピンを狙ってはいないだろうか。よく言われることだが、アイアンショットではグリーンの中央を狙うべきだ。と言っても、いざラウンドでは毎回ピンを狙うのがゴルファー心理というもの。そんなアマチュアのために、狙っていい状況といけない状況を説明したいと思う。
そもそも毎回ピンを狙う人は、狙いからそれた場合にどんなリスクがあるのかきちんと把握できていない。例えばグリーン左サイドにカップが切ってある場合、少しでも左に曲がるとグリーンオンしない。ここまでは理解をしているだろうが、問題は次のショットだ。

グリーンを外れた球は左サイドの傾斜、ラフ、バンカーに止まる可能性が高い。なぜなら、外したプレーヤーがそういったリスクを伴うようにコースが設計されているからだ。

ゴルフコースの設計にはいくつかのセオリーがある。このようにピンを狙って外した際、グリーン周りの難易度が上がる“仕掛け”もそのうちの一つだ。

言うまでもなくカップに近づけるのが容易なのは、アプローチよりもパッティングだ。傾斜ラフ、そしてバンカーなど普段とは違う状況で、かつピン位置が手前となるとかなり難易度が高いアプローチが要求される。短い距離のなかで、高さかスピンでボールを止めなくてはならない。ピンを狙うというのは、このリスクを許容するということだ。

ピンを狙う際のポイント

だからこそ、どちらにそれてもグリーンオンする可能性が高い中央を狙うことが重要なのだ。

ピンを狙ってよいレベルの目安は、ドロー、フェードなどの持ち球を確立し、ミスをしたとしても曲がり幅の大小でおさまることだ。フック系とスライス系のミスが混在しているなら、まだ中央狙いを卒業するのは先送りにしたほうがよいだろう。

ミスの傾向が同じになってきたら、そのミスが出る前提でピンを狙ってみよう。ピンが左サイドに切ってあって持ち球が、フックなら中央を狙いフックがかかればピンに寄るように狙いを定める。右サイドに切ってあればピンを狙い、ストレートボールならピンそばに落ち、フックがかかってもグリーン中央に落ちる。

ミスの傾向が一定になり、ボールをコントロールできるようになってきたらピンを狙うことに挑戦してほしいが、まずはPWなど距離が出ない番手がおすすめだ。ロフトがある分サイドスピンがかかりにくく曲がり幅が小さく抑えられる。成功の確率が増えてきたら徐々に番手を上げていく。

気をつけたいのは、パー3のティショットだ。平らで距離が明確なぶん、ピンをもっとも狙いたくなる状況といえる。しかし多くのパー3のグリーン周りは、他のホールよりトリッキーな設計になっている。そして大抵のホールがミドルアイアン以上でないと届かない距離である。

パー3は距離が短いと思いがちだが、パー4の2打目で同じ番手を持った場合は果たしてそれをチャンスととらえられるだろうか。

コースは様々な仕掛けを行ってプレーヤーのショットをグリーンオンさせないように誘導しているのだ。そんな状況こそ冷静になり、きちんと中央にボールを運び、そして2パットで収めるイメージを明確に持ってほしい。

次回に続く

Text=吉田洋一郎 Photograph=小林 司 Cooperation=取手桜が丘ゴルフクラブ



吉田洋一郎
吉田洋一郎
欧米のゴルフスイング理論に精通するゴルフスイングコンサルタント。世界4大メジャータイトル21勝に貢献した世界No.1のゴルフコーチ、デビッド・レッドベターを2度にわたって日本へ招聘し、世界一流のレッスンメソッドを直接学ぶ。また、欧米の一流インストラクター約80名に直接学び、世界中のスイング理論を研究。海外ティーチングの講習会、セミナーなどで得た資格は20以上にのぼる。シングルを目指すアマチュア、トップアマ、ツアープロまでアスリート志向のゴルファーを指導。2019年ゴルフダイジェスト・レッスン・オブ・ザ・イヤー受賞。
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