アプローチ成功のカギは「表面」より「裏面」をイメージすること

世界No.1のゴルフコーチ、デビッド・レッドベターの愛弟子・吉田洋一郎による、最新ゴルフレッスンコラム56回目。多くのアマチュアゴルファーを指導する吉田洋一郎コーチが、スコアも所作も洗練させるための技術と知識を伝授する。  


ウェッジの「裏」を意識する

ドライバー、アイアン、アプローチ。この中でアマチュアにとって、もっとも簡単そうに見えて習得の難易度が高いのがアプローチだ。80台を出すレベルでは、ドライバーもアイアンも振り切るショットの精度を上げればよいが、アプローチは距離によって構えや打ち方が変わるため型にはめづらい。

しかしアプローチではどんな距離でも、あることを意識すると成功の確率がグンと上がる。それは「ウェッジの裏面」だ。通常のショットでは、フェース面にボールがどのように当たるかを意識している人が多い。しかしウェッジではフェース面ではなく、裏のソール面を意識したほうが成功の確率は上がる。ソール面が芝の上をザッとすべるようなイメージを持つとよい。フェース面は立っていようが寝ていようが関係ない。裏のソール面で芝の上を掃くように動かすのだ。

フェース面を意識すると失敗につながる理由

アプローチでミスが多い人は、フェース面でボールを運んでいったり、すくったりというイメージを持っていることが多い。

目標方向にボールを運ぶ意識が強いと、手元を先行させてフェース面の向きを調整する形になる。いわゆるハンドファーストのインパクトだ。手元を先行させるとフェース面が立ち方向性のイメージはつきやすくなるが、リーディングエッジが地面を向く。うまい具合にリーディングエッジがボールと芝の間に入ればいいが、その再現性を極めるのは非常に難しい。少しでもリーディングエッジが手前に落ちればザックリしてボールは飛ばないし、目標方向にズレればトップしてしまう。

フェース面でボールをすくうイメージを持つ人は、ボールの下からフェースで持ち上げるように打つので利き手の右手を使いすぎたり、右肩が下がる。するとヘッドが手前に落ちダフったり、すくい上げる動きでリーディングエッジがボールに当たってトップのミスが出る。いずれにしてもウェッジのフェース面でボールをコントロールしようとするイメージは、ミスが生まれやすいのだ。

上からではなく横に動かす

だからウェッジの表よりも裏面を意識する必要があるのだ。よくレッスンなどで聞く「バウンスを使う」という言葉は、ソールの裏面を意識するということに他ならない。ソールが芝の上をサッと滑ればヘッドが多少ボールの手前に落ちてもボールを拾う。さらにリーディングエッジよりもソール部分が先に接地するので、ヘッドがザックリ地面に突き刺さることはない。

ソール部分で地面を掃くには、ダウンスイングで手首の角度を開放する「リリース」を早めに行うのがポイントだ。シャフトが地面と平行になるタイミングでリリースを行うと、ヘッドの入射角がゆるやかになるため、芝の上をすべるようにヘッドが動く。この時の感覚としては手を使って意図的にクラブを動かすというよりも、クラブヘッドの重みを感じながら手が動かされる感じになるといい。ヘッドの裏面を意識し手首のリリースのタイミングがつかめると、アプローチのミスがグッと減り寄せワンの確率が高まるだろう。


Text=吉田洋一郎 Photograph=小林 司 Cooperation=取手桜が丘ゴルフクラブ



吉田洋一郎
吉田洋一郎
欧米のゴルフスイング理論に精通するゴルフスイングコンサルタント。世界4大メジャータイトル21勝に貢献した世界No.1のゴルフコーチ、デビッド・レッドベターを2度にわたって日本へ招聘し、世界一流のレッスンメソッドを直接学ぶ。また、欧米の一流インストラクター約80名に直接学び、世界中のスイング理論を研究。海外ティーチングの講習会、セミナーなどで得た資格は20以上にのぼる。シングルを目指すアマチュア、トップアマ、ツアープロまでアスリート志向のゴルファーを指導。2019年ゴルフダイジェスト・レッスン・オブ・ザ・イヤー受賞。
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