再現性が高い! 振り子型パッティングストロークの身につけ方

世界No.1のゴルフコーチ、デビッド・レッドベターの愛弟子・吉田洋一郎による、最新ゴルフレッスンコラム108回目。多くのアマチュアゴルファーを指導する吉田洋一郎コーチが、スコアも所作も洗練させるための技術と知識を伝授する。

再現性の高い振り子型ストローク

世界中のパッティングコーチにティーチング理論を教わってきたが、パッティングには大きく分けて2通りの打ち方があることがわかった。パターをまっすぐに動かす直線型ストロークと、インサイドイン軌道で打つ振り子型ストロークだ。どちらも理にかなった打ち方だが、振り子型ストロークは体の動きによってパターをコントロールするため、末端の手や腕を使わず再現性が高い。精度の高いストロークを要求されるプロの世界では、再現性の高い振り子型ストロークを採用している選手が多い。

振り子型ストロークはショルダーストロークとも呼ばれることがあるため、ショルダー(肩)を使って打つと思っている人もいるかもしれない。しかし、実際は肩の上下動ではなく、胸椎の回旋動作によって行われる。

この胸椎の回旋による振り子型ストロークを行うために、胴体の動きでパターを動かすイメージが大事になる。たとえば、胸の真ん中や背骨からパターが生えているようなイメージを持つといいだろう。胴体から伸びているパターでボールを打とうとすれば、胸や背中を回転させてパターを動かそうとするはずだ。手先だけでパターをコントロールしようとは思わないだろう。

長尺パターで感覚を身につける

胴体からパターが伸びているイメージをつかむには、実際にパターを体にくっつけてみるのが手っ取り早い。そのイメージを作るのにうってつけなのが長尺パターだ。長尺パターを胸につけ、上半身の動きでパターを動かしてみると、手や腕などの末端を動かさなくてもストロークできることがわかるはずだ。長尺パターを手に入れられれば話が早いのだが、アンカリングが禁止され、規則が変わったことで長尺パターが手に入りにくいということもあるだろうし、練習のためだけに長尺パターを買うのは少しもったいない。

そんなときは、パターに棒を継ぎ足して、胴体まで届く長さにすることをおすすめする。パターのグリップエンドには穴が開いているものが多い。そこに細い棒を突き刺せば、簡易的な長尺パターが出来上がる。もしくは細い棒をグリップと一緒に持って、胴体に届くように調整してもいいだろう。即席の長尺パターを使用する際、グリップはいつも通りの握り方でいい。ただ、手や腕は動かさずにパターを持っているだけの状態にしてほしい。体を動かさずに手先を使ってヘッドだけを動かしては意味がない。

ストローク中の体を動かす意識は、コーチによって背骨と言ったり、胸と言ったり、お腹と言ったりするが、言い方が違うだけで考え方は同じだ。体の前側の胸、背中側の胸椎、側面の肋骨部分など、自分が一番意識のしやすい場所を意識して、しっくりくるイメージでストロークすればいい。大切なのは、胴体の動きによってパターが動く感覚を身につけることだ。

腕や手を使わず、上半身の動きによってクラブを動かす動作は、アプローチやショットにも共通するものだ。パッティングで体と腕を同調させる感覚を身につけることができれば、アプローチやショットも再現性が高まる。上半身の動きによって手や腕、そしてクラブが動く感覚を身につけてほしい。


Text=吉田洋一郎 Photograph= 小林 司  Cooperation=取手桜が丘ゴルフクラブ

吉田洋一郎
吉田洋一郎
欧米のゴルフスイング理論に精通するゴルフスイングコンサルタント。世界4大メジャータイトル21勝に貢献した世界No.1のゴルフコーチ、デビッド・レッドベターを2度にわたって日本へ招聘し、世界一流のレッスンメソッドを直接学ぶ。また、欧米の一流インストラクター約80名に直接学び、世界中のスイング理論を研究。海外ティーチングの講習会、セミナーなどで得た資格は20以上にのぼる。シングルを目指すアマチュア、トップアマ、ツアープロまでアスリート志向のゴルファーを指導。2019年ゴルフダイジェスト・レッスン・オブ・ザ・イヤー受賞。
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