韓流アイドルの発信から火がつき、今、「辛い時の慰めになる」と注目を集めているブッダの言葉。元僧侶・小池龍之介氏が超訳し、25万部を突破したベストセラー『超訳ブッダの言葉』(2015年/ディスカヴァー・トゥエンティワン)から、「怒りたい気持ちが鎮まる」考え方を紹介する。【その他の記事はこちら】

悪口を言われない人はいない
この世のどんな人でも、必ずどこかで誰かの怒りを買っている。誰かに悪口を言われるのが当たり前。昔も今もこの先も、未来永劫、それは当たり前の事実なのだから、悪口なんて涼しく聞き流すのがよい。
法句経228
攻撃には「肩すかし」をもって返す
他人から攻撃されたとき、君もまた攻撃をもって返すなら、君の中の恨みも相手の中の恨みも静まることなく増幅し合い、無限に連鎖してゆくことになる。攻撃を受けても「まあ、いっか。恨まないよ」という肩すかしを投げ返すなら、互いの恨みは静まり安まる。これは、永遠の普遍的真理。
法句経5
君も相手も、やがては死んでここから消え去る
誰かと敵対して争いが生じそうになったら、しかと意識してみるといい。君も相手もやがては死んで、ここから消え去る、ということを。君以外の人々は、「自分もやがて死ぬ」という真理をうっかり忘却しているけれども、君がこの真理をはっきり意識していれば、怒りも争いも静まることだろう。「どのみち、君もやがてここからいなくなる。どのみち、私もやがてここからいなくなる。じゃあ、ま…、いっか」と怒りを捨てて、平静さを取り戻すように。
法句経6
相手の悪(あやまち)ではなく、 自分の内側を見よ
他人の「悪(あやまち)」に気づいても、君がイライラする必要はない。 他人がやらかしてしまったこと、他人がすっぽかしてしまったこと、そんなものをジロジロ見なくていい。 そのかわりに視線をクルッと君の内側へと反転させて、じっくり見つめてみるといい。「自分は何をやらかしてきて、何をすっぽかしてきたのかな」と。
法句経50