暖かな灯りとともに空間に豊かな表情を添えてくれるライト。巨匠が手がけた作品から斬新なデザインのものまで、アートピースともいえる照明をインテリアスタイリストの河合将人氏がご紹介。【特集 アートな家具】

1.ポルトロノーヴァ|ウルトラフラゴーラ
機能性と美しさ両方兼ね備えたフロアランプ兼ミラー
ポストモダンを代表するイタリアの建築家、エットレ・ソットサスの代表作。電源を入れるとネオン管がピンクに発光。凹凸のついた美しい波形のフォルムをさらに際立たせる。「’60年代や’70年代のサイケデリックやカウンターカルチャーの延長線上にあるような作品。個性的な美容院やアパレルショップなどからも高い支持を得ています」

2.ルイスポールセン|OEクワジライト
結晶体のような造形が美しいアップサイクルランプ
照明ブランド、ルイスポールセンと世界的アーティスト、オラファー・エリアソンのコラボアイテム。20面体の形をした硬質アルミニウムのフレーム部分には、再生素材が用いられ環境にも配慮した造りに。「再生アルミニウムを光のオブジェの造形に採用したコンセプトに魅了されます」

3.エディション・セルジュ・ムイユ|フロア ランプ ビッグシグナル
削ぎ落とした垂直の美しさはシンプルながら存在感大
ミニマルアートのような美しいフロアランプ。デザイナーはセルジュ・ムイユ。光源にはʼ60年代のトレンドを反映した蛍光灯を採用。発表した当時はあまり世間に受け入れられなかったものの、今では世界的に再評価されている。「アッパーライトのみをつけるなど、自在な使い方も可能。間接照明としても最適です」

4.アパラタス|クラウド37
浮遊する雲のような形状で光を柔らかく拡散する
シャボン玉や雲など、自然界に見られる構造から着想を得たペンダントライト。1点ずつニューヨークの工場で手作業で製作される。独特の曲線と流動的なデザインが空間に柔らかな光をもたらす。「ガラスの球にはすりガラスのようなフロスト加工が施されていて、工業的ながらも上品な雰囲気が漂う。どこに飾っても印象的に」

5.ギャラリーエムシーディーイー|ナン ランプ140
優雅で繊細、凛とした様はオブジェとしても引き立つ
アール・デコの時代に革新的なデザインをしたことで知られる、建築家のピエール・シャローによる作。自然素材のアラバスターをシェードに用いて異素材と組み合わせている。「支柱はマホガニー、もしくはローズウッドの木材で、深みのある色味のコントラストが特徴。複数サイズ展開があり、飾るだけで空間が華やぎます」

6.タッキーニ|ルナー
現代デザインの新星が手がけた遊び心溢れるランプ
イギリス人女性デザイナー、フェイ・トゥーグッドが手がけたペンダントライト。シワのある紙のようなカバーと内部の綿によって光が柔らかく拡散されることで、温かみのある雰囲気を醸しだす。「インテリアデザインの国際展示会『Maison&Objet 2025』で『デザイナー・オブ・ザ・イヤー』を受賞した世界的なデザイナーのひとりです」

7.ハロ・エディション|ハロ・ホライズン
取り入れやすい光のアート。持ち運びも可能
単色のLED光源が超広角レンズと内蔵カラーフィルターを通して生みだす光によって、没入感のあるユニークな世界を創りだす。出力される光は自然界に存在する色がモチーフとされ、美しいグラデーションが空間を彩る。「簡単に持ち運びができる仕様のため、さまざまな空間で独特の世界観を楽しめます」

8.サンタ&コール|バベル テーブルランプ
洗練された美しさと上品さ。主役にもなれる1点もの
天然石のアラバスターをボディに使用したテーブルランプ。塔のような枠の隙間からもれる、淡い光のグラデーションが印象的。スペイン出身のアンジェル・ジュヴェによる作品は、ひとつずつ石を削って作られているため、すべてが1点もの。「象徴的なフォルムで点灯していない状態でもオブジェとして存在感があります」

9.インゴ・マウラー|ワン フロム ザ ハート
光だけでなく影まで計算する光の魔術師の名作
ユニークでデザイン性に富んだテーブルランプ。手がけたのは照明界の巨匠、インゴ・マウラー。作品のテーマは“心からの贈り物”。赤いハートから光が放たれると、上部に付属するハート型のミラーに反射して優しく光が拡散される。「単なる作業用の照明では感じることができない情緒や心の動きなどを感じられ、感動します」

10.ネモ ライティング|サオリ
形も方向も自在に変更可能。壁面に飾れる立体のアート
白い布と曲線のワイヤーを組み合わせたウォールランプ。シンプルでありながら、どんなインテリアにもなじむ。イタリアで活躍した建築家で家具デザイナーの高濱和秀が娘の名前を取って名づけたもの。天井づけも可能。「異なるサイズや、複数のライトを組み合わせて飾れば、実用性だけでなく、空間のアクセントにもなります」

11.ディーシーダブリュー エディションズ|フォーカス5
環境によって表情を変えるライティングオブジェ
日本人の建築家、沖津雄司が2018年に発表したペンダントライト。モビール状に吊るした複数のレンズにLED照明を組み合わせている。それぞれのレンズが自由に回ることでさらに動きがでる。「光や空気、風景など吊るす環境によって雰囲気が大きく変わり、新たな光景が空間に映しだされます」


河合将人/Masato Kawai
インテリアスタイリスト。1978年東京都生まれ。雑誌やカタログ、広告などのスタイリングで幅広く活躍する。店舗のディスプレイや内装に加え、家具や照明ブランドの展示イベントで会場構成を担うなど、空間演出も多数手がける。
この記事はGOETHE 2025年4月号「総力特集:惚れ惚れする人生の相棒、アートな家具」に掲載。▶︎▶︎ 購入はこちら