英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者のお話、第278回。
“Red-letter day”ってどういう意味?
日本に旅行をしている外国人YouTuberカップルのチャンネルをぼーっとみていました。どうせぼーっとするなら少しでも英語の勉強になった方がいいと英語圏の外国人チャンネルを見るようにしていますが、難しい話題だとぼーっとできないので、日本について解説しているチャンネルを探すのが常です。
そのカップルはどうやら日本で結婚式を挙げるようで、こんなことを言っていました。
Tomorrow is our wedding day! That will be a red-letter day for us.
(明日は私たちの結婚式です! きっとRed-letter dayになるに違いない)
Red-letter dayってなんでしょうか。赤い手紙の日?
戦時中、徴兵令状のこのことを「赤紙」と呼んでいましたが、「赤い手紙」といわれるとそれが思い出されてなんだか不吉です。明日が結婚式なのになんてことを言うのでしょうか。
せっかくぼーっとしていたのに、いったん動画を止めて調べてみたらこういうことでした。
Red letter day=記念すべき日、幸福な日、一生覚えている日
幸せすぎて一生忘れないであろう大切な日のことをいうそうです。
教会のカレンダーで聖なる日を示す日は、赤い字で書かれていることから、生涯において大事な日をこう呼ぶようになったということ。そういえば日本でもカレンダーでは日曜祭日は赤字になっています。
Letterのことをつい「手紙」かと思ってしまいましたが、この場合は「文字」の方の意味でした。
縁起が悪い赤字もある
ちなみに「赤い字」と言えばお恥ずかしながら私は30代半ばまで「赤いインクで人の名前を書いてはいけない」という常識を知りませんでした。赤で名前を書くとその人との絶縁を示す、とはまったく知らず、会社ではたまたま手に持っていた赤ペンで「〇〇さんへ、〇〇さんからお電話がありました」とメモを書いてよく渡してしまっていました。30代半ばをすぎて、たまたま他社の人が「コラ、赤い字で人様の名前を書くんじゃない!」と怒られていたのを目撃して知った次第です。
また最近、経理ソフトをつかって自分のお金を管理していますが、収入が少なかった月、あるいは使いすぎてしまった月に、数字が文字通り「赤字」になるシステムになっているため今は赤い数字を見るとドキっとします。
縁起がいいんだか悪いんだか、赤字って難しいです。
外国人YouTuberカップルは和服で神前式風の結婚式を挙げていました。外国風の結婚式、一生忘れられない思い出になったはずです。