できるだけ身体にいいものを食べた方がいいとわかっていても、多忙なビジネスパーソンは日々の献立を考えるのも一苦労。手間をかけずに健康的な食事をしたいならば、“最新の研究に基づいた本当に身体いい食事術” を学ぶのが手っ取り早い。医学的に正しい最高の食事とは? YouTubeチャンネル登録者数約170万人を誇り、これまでに1万冊以上もの書籍を読破してきたという著者がおくる『結局、何を食べればいいのか?』から、一部を抜粋・再編集して紹介する。 【その他の記事はコチラ】

何が一番効果があるかは人それぞれ
ヨーグルトや納豆などの発酵食品は腸活の主役的存在です。
これらの発酵食品は、「プロバイオティクス」と呼ばれています。イギリスの微生物学者ロイ・フラー氏は、1989年に発表した論文で、プロバイオティクスを「腸内フローラを改善する生きた微生物」と定義しました。現在はその範囲が広がり、食料農業機関(FAO)と世界保健機関(WHO)との合同会議で採択された「必要な量を接種すると、宿主にメリットをもたらす生きた微生物」という意味で用いられています。
ヨーグルトなどで、「生きて腸に届く」といったコピーがあるのも、生きた微生物が大事だからです。ただし、だからといって「死んだ微生物(死菌)が無意味」ではありません。たとえば、死んだ乳酸菌が善玉菌のエサになることもわかっています。
では、どんな発酵食品を食べればいいのか? これは正直、難しい問題です。たとえば、ビフィズス菌は日本人に多い腸内細菌です。しかし、腸内細菌の5割近くをビフィズス菌が占める日本人もいれば、ほとんどない日本人もいます。
なので、ヨーグルトも、乳酸菌入り、ビフィズス菌入り、両方入りと色々な商品がありますが、どれがいいかの正解は人それぞれです。また同じ乳酸菌入りでも、商品ごとに違いがあり、人によって合う商品、合わない商品もあるものです。
ですから、一見手間に見えますが、
①「よさそうな商品を2ヵ月程度常用しながら、体調の変化を記録する」
↓
②「よい結果が出たら使い続け、そうでなければ別の商品を試す」
というやり方が、結局は確実なやり方になると思います。
また、自分に合うものが見つかっても、腸内フローラの多様性キープのために、たまには違う商品を食べることも大切です。自分に合う商品を複数見つけた上で、ローテーションできると理想的です。
空腹時のヨーグルトはNG! 発酵食品は食事中か食後に
とはいえ、プロバイオティクスだけでは「半分本当」。それだけで満点に近い点数はとれません。そこで大切になるのが「シンバイオティクス」です。これは、プロバイオティクスと、善玉菌のよいエサ(食物繊維など)を意味する「プレバイオティクス」の組み合わせという意味です。
生きた善玉菌と、それが喜ぶエサをセットでとる。これが腸活の正解です。また、シンバイオティクスでは、食べる順番も大切で、プレバイオティクス→プロバイオティクスが正しい順番です。空腹時は胃酸が強く、善玉菌が死ぬ確率が上がるので、「ヨーグルトだけの朝食」というのは腸活的には不正解。発酵食品は食事中か食後にとりましょう。
バイオティクスにも注目しつつ「菌のリレー」が理想
さらに近年は、「ポストバイオティクス(短鎖脂肪酸など、腸内細菌がつくる、健康にいい代謝産物)」のサプリメントも増えています。ストレス緩和や睡眠の質向上に効果がある「GABA(γ-アミノ酪酸)」もポストバイオティクスの一種です。
私たち二人(本要約チャンネルを運営するYouTuberのタケミ&リョウ)は「自然そのままの食材を自炊」を基本としていますので、サプリメント類は、ほぼ使いません。でも、そんな我々も酪酸菌のサプリメントは常用しています。それだけ、腸内細菌やポストバイオティクスが重要だと考えているわけです。
ただ、科学の進歩でゲームチェンジャーが現れるかもしれませんが、現時点でポストバイオティクスのみでできることには限界があります。理想はあくまでも「菌のリレー」をつなぎ、短鎖脂肪酸などを作ることです。シンバイオティクスにも取り組みつつ、日々の食事で元気な腸内フローラを目指しましょう。
その上で、最も重要なのは「継続」です。食生活等の生活習慣を変え、それを継続すると、2~8週間で腸内フローラは変化します。しかし、その習慣を止めてしまうと、腸内フローラも以前の状態に戻ります。つまり、食事で取り入れる微生物は、「任期の決まった助っ人」なのです。
プロバイオティクスを適切に行い、生きた乳酸菌やビフィズス菌が腸に届けば健康効果を得られます。しかし、その効果を継続するには、助っ人とそのエサを、入れ替わり立ち替わり、腸に届け続けることが必要不可欠です。