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2024.08.17

毎日が楽しくなるコツは、死にゲー「エルデンリング」の最適な遊び方にあり!?

とにかく多忙な現代のビジネスパーソン。「仕事以外のことをする時間がない」「何をやっても三日坊主で終わってしまう」「新しいことを始めても長く続かない」と悩む人も多いだろう。仕事も仕事以外のことも、無理なく楽しく継続できるようにはどうすればいいのか。著名なブックデザイナーであり、「続けることが趣味」だと言う井上新八氏が、20年以上にわたって実験と検証を繰り返して確立した、具体的な習慣化のコツや「絶対に続けられる」日々の仕組みづくりを伝授する。『「やりたいこと」も「やるべきこと」も全部できる! 続ける思考』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)より、一部を抜粋・再編集して紹介。

GAMEと書かれたダイス
unsplash/andrey-metelev ※画像はイメージ

小さなゴールを設定し、クリアしていく

わたしは毎朝ゲームをしている。すごく短い時間。せいぜい15分。でも毎日必ずやる。

「エルデンリング」というゲームがある。だだっ広い広大な世界を舞台にしたオープンワールドの剣と魔法のアクションRPG。

とにかくマップが広い。そのうえ、やたら難しくて(ゲーム下手なわたしには特に)、いわゆる「死にゲー」と言われ、死ぬことが当たり前で、死にながら少しずつコツを覚えて、先に進んでいくゲーム。つまり、広大で難しくて膨大に時間を費やす「沼」ゲーム。

熟練ゲーマーでも50時間以上はクリアにかかるらしく、ビギナーには100時間以上、もしかしたら永遠にクリアできないかもって言われる難易度。1日15分程度しかプレイしないわたしの場合、順調に進んだとしてもたぶん、1年はクリアできない。短時間プレイに向いていないゲームだ。

案の定、やりはじめてしばらくは、まったく楽しくなかった。何をしていいかもわからない。15分じゃ、どこか歩いていって、たどり着いたら終わる。そして雑魚的にやられる。何もできない。全然面白くない。

ラチがあかないので、やり方を少し変えてみた。

ネットで検索して攻略のヒントを調べて、自分なりに計画を立てて、明日何をやるのか、15分でできそうな小さな目標を設定して「1行メモ」を書くことにした。

日によってはレベルを上げるだけの日、別の日は目的地まで移動するだけの日と、15分でできそうなことを小さく設定することにした。

毎日15分「小さなゴール」をクリアしていく。

そうしたら、途端にゲームが楽しくなった。目的地まで移動してセーブして終わりの日もあれば、アイテムを取って終わりの日も、ひたすらレベル上げだけする日もある。そんな「小さなゴール」を毎日積み重ねる。毎日コツコツとやる。

そして1ヵ月後。まったく歯が立たなかった最初の大ボス「接ぎ木のゴドリック」を撃破した。小さくても進めれば確実に先に進む。それを実感した。

「ただレベルを上げる」だけの地味な作業を2日続けるのも、アイテムを使えるようになるためと思うと楽しみに変わる。

たった1行のメモで毎日が冒険になる

「具体的」に何をするか、それを設定してクリアするだけで同じゲームとは思えないほど面白さの質が変わった。

短時間プレイに向いていないゲームだと思った「エルデンリング」だったけど、もしかすると「1日15分だけ遊ぶ」が、最適な遊び方なのかもしれないと思えるほどだ。

これはすごい発見かもしれない。だって「楽しみ」が意外にも簡単につくれるのだ。

それにはたった1行のメモでいい。明日達成したい「小さなゴール」を書き残すこと。つまり、「わくわくする小さな冒険を翌日に仕込む」だけで毎日が楽しくなるのだ。

仕事で出かける用事があれば、その駅で行ってみたい立食いそばの店を検索して書き込んでおくとか、行ったことのないスーパーを検索して見たことのない納豆を探しにいくとか。そんな冒険を仕込む。

昭和な喫茶店を探しにいくとか、気になる映画の上映時間を調べて予定に書き込むのでもいい。

遊びや挑戦していることについても、明日はこれをやるという小さなゴールを1行メモに残しておく。何かひとつ翌日に「小さな冒険」を仕込んでおくとそれだけで明日が楽しみになる。

1日を劇的に変えるもの、それは1行のメモだ。そしてやったあとそこに生まれる「小さな達成」だ。これを設定してやるだけで、毎日は突然輝きはじめるのだ。

TEXT=井上新八

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