ゲーテ読者に薦めたいとっておきの1冊をピックアップ! 今回は菅付雅信の『インプット・ルーティン 天才はいない。天才になる習慣があるだけだ。』をご紹介。
クリエイティヴになるためのインプット習慣とは
誰も見たことのない企画やクリエイティヴな発想で人々を魅了する、天才クリエイターたち。本書は、そんな天才に近づくための習慣づくりの指南書である。
天才は、ひらめきに頼らずアイデアを生みだす「仕組み」を持っており、その優れたアウトプットの質と量はインプットで決まる。つまり、“優れた入力”を常に意識した生活を送ることができれば、誰もがクリエイティヴになれるというのが、国内外の超一流クリエイターと膝を突き合わせてきた著者の知見だ。
30年近くテレビ業界に身を置き、さまざまなコンテンツに携わってきた私も、何度もうなずきながらページをめくった。ユニークだと思ったのは読書や芸術、音楽のインプット法に留まらず、口からのインプット=食事にまでも言及している点。また、優れたクリエイションを生むために絶対に触れておくべき書籍や映画、音楽などを著者が厳選したリストも掲載しており、日々のインプットを強力にサポートしてくれるだろう。
この本で紹介しているのは、すぐに使えるノウハウではなく、普遍的な考え方。「自分にはセンスがない」と悩むクリエイターやアーティストにこそ、人生のバイブルとなるに違いない。
桝本壮志/Soushi Masumoto
1975年広島県生まれ。放送作家として数々の人気番組を担当。NSC(タレント養成所・吉本総合芸能学院)の講師も務めており、令和ロマンをはじめ、多くの教え子をM-1に輩出している。