時代の常識をことごとく破り、高杉晋作や伊藤博文といった幕末の英雄、異端児たちに大きな影響を与えた天才思想家・吉田松陰。三十歳という若さで処刑されるまで、その生き方を貫き行動し続けた彼が考える、自分と仲間の魂に火をつける方法とは? 40万部を超えるベストセラー『覚悟の磨き方 超訳 吉田松陰』(サンクチュアリ出版)より、一部を抜粋して紹介する。第6回。 #1/#2/#3/#4/#5
1.「恥ずかしいこと」
凡人はまわりから浮いていることを恥じ、賢人は細かいことを気にする自分を恥じます。
凡人は外見が地味であることを恥じ、賢人は中身が伴っていないことを恥じます。
凡人は自分の評価が低いことを恥じ、賢人は自分の才能が使い切れていないことを恥じます。
本当の恥を知らない人間が、私は苦手です。
2.「時代に新しい風を吹かす」
自分の信念を貫こうとすれば、どうしても「極端だ」と言われてしまうものです。
でもまわりから「極端だ」と言われるくらいじゃなければ、この濁った世の中に“新しいもの”なんて生み出せないでしょう。
3.「人に教えるイメージ」
綿を水でひたす感じ。
赤ちゃんにおっぱいを飲ませる感じ。
お香をたいて、香りを服や布にしみこませる感じ。
土器をかまどで焼き固める感じ。
人を導いていくときも、こんな風に自然に。
4.「最高の一文字」
誠。
この一文字をよく味わってみてください。
何度でも心に刻んでください。
私欲を捨てて、誠に生きましょう。
年齢とは関係ありません。
その覚悟ができた瞬間から、ようやく本当の人生がはじまるのですから。
5.「好かれようとせずに尽くす」
「忠誠を誓う」というのは簡単なことではなく、ただ上の人の言うことに、同調すればいいというわけではありません。
そこには、上の人に「好かれたい」「嫌われたくない」という下心が働いているはずだからです。
見返りを求めずに、ただその人のために行動しましょう。
時間はかかるかもしれませんが、それが信頼を得る一番の方法です。
6.「体験するまでは虚像」
世間で言う批判とか賞賛とか、どれもこれも、あてになったためしはありません。
真実は、むしろ逆であることの方が多いのです。
そんなことは百も承知のはずなのに、ありもしない幻想を、あると決めつけ、追いかけることに骨を折る気でしょうか。