時代の常識をことごとく破り、高杉晋作や伊藤博文といった幕末の英雄、異端児たちに大きな影響を与えた天才思想家・吉田松陰。三十歳という若さで処刑されるまで、その生き方を貫き行動し続けた彼が考える、自分と仲間の魂に火をつける方法とは? 40万部を超えるベストセラー『覚悟の磨き方 超訳 吉田松陰』(サンクチュアリ出版)より、一部を抜粋して紹介する。4日連続公開。第4回。 #1/#2/#3
1.「使える部下がいないという勘違い」
リーダーは忘れてはいけません。
才能のある部下がいないのではなく、部下の才能を引き出せる人物が、まだこの場にいないだけだということを。
2.「上が下に接する態度」
部下が上司に、言いたいことを言えない。
そうなってしまったら、組織はおしまいだと思います。
もしまわりの人たちが従順すぎると感じたら、上司は今すぐこう言うべきかもしれません。
「自由に意見を言え。じゃなきゃクビだ」
上司という立場の人は、どんなに忙しいときでも、どんなに疲れているときでも、どんなに心の余裕がないときでも、部下の意見には注意深く耳を傾けなければならないのです。
3.「どうなったって平気」
たとえどんなに追いつめられたとしても、その追いつめられたぎりぎりのところから、いつでも起死回生をはかれるはずだと信じている。
ある意味、楽天家じゃなければ、リーダーはつとまらないと思います。
4.「チームワークの本質」
あるチームはなにをやらせても「利益になるかどうか」を考えながら行動します。
あるチームはなにをやらせても「まわりにとっての最善はなにか」を考えながら行動します。
結局、大きな利益を手に入れるのは後者なのです。
5.「重い責任」
「リーダーもみんなと一緒に手を汚してほしい」「リーダーも現場に細かく指示を出してほしい」
そんな声を耳にすることがあります。
部下たちが汗水を流しているときにリーダーが動かずに、考え事をしていれば、そんな愚痴を吐きたくなる気持ちもわかります。
ですが、リーダーは作業を行うべきじゃありません。
未来を変えるという大きな責任があるからです。
リーダーがやるべきことは、人一倍、周囲に目を配ったり、皆が気持ちよく動けるような規則を考えたり、お互いがお互いを助け合えるような、雰囲気をつくることです。
そしてチームの調子が上向きのときも、悪いときも、とにかく自分の都合は後回しにして、皆のために尽くすことです。
それだけできているのであれば、もうリーダーの役割としては十分じゃないでしょうか。