限界を知らない男、モノ、コト――過剰なモノを愛し続けたゲーテ編集部が贈る特集「最上級事典2023」。妥協を知らないゲーテ流の最上級とは何か。今回は、独特なフォルムが個性的な多肉&塊根植物2選を紹介する。【特集 最上級事典2023】
自然が紡ぐ奇跡を鑑賞。多肉&塊根植物の世界
生命維持に欠かせない水。アフリカ南部や中南米などの乾燥地帯で自生する植物は、葉や茎、根に命の泉を蓄え生き抜く。そうして肥大した多肉質の独特なフォルムは、どれも個性的でまさに芸術品。日本の環境に順応させながら、育成に長い年月や手をかけ愛でるのも、多肉植物ならではの贅沢だ。
とりわけ愛好家の間では、メキシコ原産のアガベ チタノタの人気が右肩上がりで、市場でも価格高騰を見せている。他のアガベより肉厚で鋸歯が大きくワイルドながら、コンパクトにまとまるチタノタ。
所沢で造園業、植物園のmana’s farmを営むmanas.manaka氏いわく「管理の善し悪しが株姿に影響しやすく、葉がワイドで詰まっているか、締まりながら丸みを帯びているかが目利きポイントです」。葉や鋸歯の形状により種類はさまざま。変種、交配種が数多く存在することもコレクターの心を強く刺激している。
一方、多肉植物の一種である塊根=コーデックスは、根や茎に水分を蓄えることでずんぐりとした塊を形成する。いい意味で奇妙、時間をかけて少しずつ成長する姿が魅力だ。検疫の関係上、土を除去した状態で輸入される根なし株は、環境の変化に左右されやすく、そのまま枯れてしまうことも少なくない。再発根はプロでも至難の技で、価値にも直結するという。
1.アガベ チタノタ ブラックアンドブルー/Agave Titanota Black and Blue
2.オペルクリカリア パキプス/Operculicarya Pachypus
mana’s farm
住所:埼玉県所沢市林2-473-1
TEL:0429-41-6078
営業時間:10:00〜17:00
定休日:月・火曜