クルマづくりだけでブランドを育む時代は終わった。今やスーパーカーはヘリやクルーザーなどにもその名を冠している。レクサスもまた然り。このたび、ブランド初のラグジュアリーヨットLY650の日本海上進出を祝うトライアルクルーズに乗船。豪華ヨットが数多く停泊する横浜ベイサイドマリーナの中でもひときわ目立つ躍動感あるクーペスタイルが特徴だ。
マリーナを抜けて八景沖へ出航するが、当日は悪天候。しかし、荒波に船首を向けてもLY650は波を叩くが安定姿勢を見せた。
「滑走状態となってもこれほどまでに優れた走波(波切)性能で、加速もシームレス。直進性のよさもずば抜けています」とは操船歴30年以上のベテランキャプテン。それもそのはず、船底には流体解析技術を駆使し、動的性能を追求。船体形状の一部にカーボンを使用するなど、高剛性と軽量化を実現している。
舵が切られるたびスムーズな切り返し、しなやかな動きが荒波の洋上でも感じられたほど。レクサスのクルマづくりでも大事にしている高い静粛性を、LY650でも追求しているという。
先進的なデザインにレクサスの研鑽を宿し、そしてディテールにまでこだわった豪華絢爛な設え。現在はコロナ影響のため販売休止中とのこと。販売再開が待ち遠しい。