自然な音を再現する、スタックスの静電型ヘッドホン
静電気の力で極薄の振動膜をドライブし、原理的に歪みのほとんどない自然な音を再現する静電型(コンデンサー型)ヘッドホン。
理想の方式とされながら技術面での困難さや実用上の課題から多くのメーカーが諦めてしまった、その静電型ヘッドホンを1960年に世界で初めて実用化し、以来60年以上にわたり磨き上げてきたのが、’38年に東京で創業したスタックスである。
2021年秋に登場したSR-X9000は、伝統の静電型を最先端の製造技術で進化させた新たなフラッグシップ。同社のヘッドホンは愛好家のみならず、例えばレコード会社の検聴用や自動車メーカーの騒音解析といった業務分野でも圧倒的な信頼を得ているが、このモデルにより、正確無比な音調になおいっそうの威厳と馥郁(ふくいく)たる色香が添えられた。