35歳・英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者。「その英語力でよく来たね(笑)」と笑われて2年後、英語力未だ0.5であえなく帰国。だけど日本にいたって、きっともっと英語は覚えられる! 下手でもいいじゃない、やろうと決めたんだもの。英語力ゼロレッスン「人のEnglishを笑うな」第91回!
日本語の「結構です」を英語で言うと?
日本語のややこしい表現のひとつに「結構です」という表現が挙げられます。
「そうですか、週末にキャンプに行ったんですか。それは結構ですね」と
「もう、お茶は結構です」だと意味がまったく変ってきます。
これを日本語を学ぶ外国人の方に伝えるのは結構むずかしく、いつも四苦八苦するのですが、ある時、アメリカ人の生徒にこう言われました。
「いや、英語でも一緒でしょ。“I’m fine”ってふたつの意味あるから」
I’m fine=結構です
“How are you?”と聞かれたら、私は、なんとかのひとつ覚えのように“I’m fine”といいますが、まぁこれも「結構な健康状態です」というようなことですし、「それは結構ですね」の方の意味でしょう。
そしてお茶のお代わりを勧められて断る時の「いいえ、結構です」も“I’m fine”でいいのだそうです。
Would you like another cup of tea? (もう一杯お茶はいかがですか?)
No, I’m fine.(いいえ、結構です)
Noをつけてもつけなくてもいいようですが、つけるとより明確です。
私はこのようなシュチュエーションの際、こちらもなんとかのひとつ覚えのように、“No thanks”と言い続けていました。しかし“No, I’m fine”の方が、失礼もなく、スマートな断り方のようです。
海外の喫茶店やバーなんかは、結構強引にお代わりを勧めてきて、断りきれず、料金がかさんでしまうこともあります。次に外国に行く際は、“I’m fine”で乗り切りたいと思います。
カタカナ英語で外国人が大混乱コンセントってなんだ!?
日本語を学ぶ英語圏の人にとっては、カタカナ英語が実に奇妙に思えるそうです。先日は、日本人女子と付き合っているというイギリス男子が、私が開講しているオンライン日本語講座にきてくれました。
「彼女が部屋に来た時、コンセントある? って言われて、本当に焦ったんだ」
この発言の意味がわからず、ポカンとしていると。
Consent=同意
という意味なのですが、わりと「性的合意」として使われることがあると教えてくれました。
男女がふたりきりの部屋で「コンセントはあるか?」となると「性的合意はありますか?」という意味深な質問にもとれるというのです。
ちなみに「コンセント」は英語では“plug”とか“socket”といいます。正確には“plug”が「線」の方で、差し口は“socket”なのですが、“plug in”を私たちが思う「コンセント」として使うこともできます。
こんなふうにいいます。
Is there a plug in the room that I can use for my mobile phone?
(携帯を充電したいのですが、この部屋にコンセントあります?)
イギリス人男子は「コンセントある?」といわれて日本語で「ど、どういう流れで……?」と返したそうです。
Illustration=Norio